satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第10話

「なんとかなるもんだよ?」


焚き火がパチパチと音を立てて炎が上がっている。上を見れば、満天の星空。まるで、宝石のように輝いていた。
「さて、なにから聞きたい?」
リンゴを片手にポチャさんが聞いてきた。
私達は今、野宿中。ピカさんによれば、休まず歩けば、明日の朝早くには着くらしい。しかし、そんなに歩ける訳もなく……
なので、野宿。
ピカさんはどこかへ行っていて、帰って来ていない。ポチャさんいわく、心配無用らしいが。
「そうですねぇ……じゃあ、どんな仕事をするのか教えてください」
私自身、探検隊の仕事についてはあまり知らない。お宝を探す……くらいの知識。
「んーとね……基本的、依頼をこなしたり……ダンジョン内の探索だったり……結構、色々かなー。あ、もちろん、お宝探しも行くけど♪」
ポチャさんの声が確実に浮かれた部分があったな……もしかしてポチャさん……探検とか好きなのかな?
「どうして探検隊になろうとしたんですか?」
ポチャさんは、待ってましたとばかりに目を輝かせた。
「もちろんっ! 未開の地の探索……そこには、お宝がたっくさん! この世には、見たことないようなところがいっぱいある。それって、ロマンがあるでしょ? ぼくはそれをこの目で見てみたいっ!……って思ってさ。……まぁ、実際はピカと会うまで意気地無しだっんだけど」
ポチャさんは、エヘヘ……と、力なく笑った。
今とは、性格が違ったんですね。
「うん。何やってもダメダメで……ギルドに入門すらできなくて……そんなとき、ピカと出会って」
なんか、ロマンチックなシチュエーションだなぁ……もっと、聞きたいです!!
「探検隊とは関係ないよ?」
関係ないですが、とっても面白そうなので!
ポチャさんは、少し照れながら話してくれた。
「今から何年前かなー……いつものようにギルド入門できないで、帰る前に近くの海岸に寄って……ピカに会ったんだ」
おお! いい感じです♪
「まぁ、色々あって……当時のぼくが大切にしていた宝物を悪い奴らに盗られちゃって」

─お願いっ!! 取り返すの、手伝って!─
─えぇっ!? 私が?……無理だよ!─
─お願いだよ! 大丈夫、戦えばわかるから! ねっ!─
─いや、わからないって!! だって、私……─

「ポチャさん? どうしました? 盗られた後、どうなったんですか?」
「あ、あぁ……ごめん、自分の世界に入ってた……えっと、ピカに協力してもらって取り返したよ。その後、ぼくの方から探検隊に誘ったんだ」
………全然、意気地無しじゃない気が。
でも、いい話だなぁ……あ、そういえば。
「宝物ってなんですか? 今もあるんですか?」
「ううん、ないよ。実は、その宝物の謎を解きたいっ!……ていう理由もあって探検隊になったんだ。しっかり謎を解いて、あるべき場所に返したんだよ」
ないのか……残念です。
「宝物の名前……そういえば、正式な名前は、わからないな……ぼくは、“いせきのかけら”って呼んでたな」
へぇ……でも、夢が叶ったんですね。凄いことじゃないですか!
「ありがとう。でも、ぼくはまだまだだよ。もっと頑張らないと……」
そういう向上心、必要ですよね~……
私も頑張らないとな。

「………あ、はい。すいません、こちらの勝手な理由で………はい、わかってます。……え、今ですかっ!? 私は構いませんが、長いですよ?………はい。では、後日提出しますので……親方には、直接会って言いますので。では」
プツンと、通信機を切った。
ピカはポチャ達と少し離れた場所にいた。目の前には、小さな池らしきものが見える。
通信の相手は、ジバコイル保安官だ。今回は依頼を受けていないにも関わらず、勝手に転送したことを謝罪するため、連絡したのだが。
「はぁぁぁ……相変わらず聞き取りづらいなぁ……疲れた……はぁ……?」
ピカは、後ろから感じた気配をたどってみるが、すぐに見失った。
実は、何度も感じ取っていた気配だった。
「イブちゃんの……? いやぁ、あり得ないか……だって、ほとんど記述がないだから……でも、本当ならこの気配の正体も、納得できる……っ!」
「気づくやつとかいるんだなぁ? な、ピカさん……いや、ラル・フェラディーネ? これ、お前の名前……だろ?」
(本名、言いやがった……このイーブイ! でも、これで納得できる……)
ピカは、イーブイ……フォースの方を向く。あくまでも、平常心を保ちながら。
「あなたは、イブちゃんの制御者。“強き力”の紅の制御者……最高ランクじゃない」
「!!………へぇ? 結構知ってんのな、お前。誤算だな……頼みがあんだけど」
どうしたら、誤算の話から頼み事の話になるんだ、とピカは不満に思いながらも、耳を傾けた。
「おれのことは黙っていて欲しいんだ。お前のパートナーである、ポッチャマにも。すぅ……イブの友人のチコリータにも」
「………いいよ。でも、外で本名とか言わないで。誰もいないの知ってて言ったんだろうけど。誰かいたら、あなたのこと……殺しにかかるよ? 私」
本気だな、と呟くフォース。笑っているところを見ると、本名が探検隊にとってどんな物か知っているようだ。
しかし、そんなことをしてまでピカに近付いたのなら、バレたくないのだろう。
「………用件はそれだけ? なら、私は戻るけど」
「あぁ……もう一つ」
フォースは、一呼吸おいて口を開く。
「お前は“雷姫”の主人だろう? “神器”……妖刀雷姫。気を付けるんだな」
「…………?」
「神器ってのは、持ち主の魂に住み、自分に相応しくないと感じ取れば、一気に反発を食らう。どうなるかは、個人差があるが」
「あっそ。そんなの最初から知ってるし。まぁ、ポチャは知らないけどさ。……もういいでしょ? じゃあね、イーブイ君」
その場を去るピカを横目に見送りながら、フォースは少し面白そうに笑っていた。

「ランク? 探検隊にランクなんてあるんですか?」
「うん。最初はノーマルランク。次はブロンズ……だったかな?」
ポチャさん……記憶が怪しいようで。
急にがさがさっと近くの草むらが揺れた。
「誰……?」
「ピカ! ねぇ、探検隊ランクって、どれだけあったっけ?」
ポチャさんっ!? まだピカさんと決まったわけでは……
しかし、そんなことは言わなくてよかった。ポチャさんの言う通り、草むらから出てきたのはピカさんだった。
ピカさんは、歩きながらポチャさんの質問に答えてくれた。
「ランク? えっと……ノーマル、ブロンズ、シルバー、ゴールド、ダイヤモンド、ウルトラ、スーパー、ハイパー、マスター……で、マスターにも、四段階あって……最終的に、ギルドマスターランクで最後」
「ありがとうございます、ピカさん……しかし、意外と多いんですね……」
まあねーとピカさんが呟きながら、ポチャさんの隣に座った。ポチャさんは、ピカさんの呟きは頷いている。
「でもまぁ、意外となんとかなるもんだよ? ランク低くても」
「………え?」
ピカさんの口から、とんでもない言葉が聞こえた気が……
ランクって一体なんなんだろう?



~あとがき~
ピカとフォースが接触。雷姫のことも出してみました。フォースがなんで色々知っているかはまた別の機会に。
そして、ピカの本名こうかーいw
名前に込められた意味はなかったり。
ピカ「最悪」

次回は、探検隊ランクについて!
………かな(´・ω・`)?
では!