satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第16話

「頑張ってね♪」

私達はギルドに戻り、ピカさん達とも別れた。ロールがいないから、道具の整理が出来ない……と愚痴っていたピカさん。それでも、とりあえずお金を預ける……って言ってたかな。
そんなこんなで、今。
私達はギルドの地下二階にいる。
周りには誰もいない……
「……えっと……どうしようか」
チコちゃんが私に聞いてきたけれど……私が知りたいよぅ。
「あら、新人さんですか?」
えっ?
振り返ると、チリーンが。
「あ、先輩さん!?……えっと、チコです! 今日から、お世話になります!」
「同じくイブです。あの、ここのお弟子さんですか?」
「そうですよ♪ リンって言います。これからよろしくお願いしますね」
はい!
先輩なのに、丁寧な人だなぁ……リンさん……か。
よし、覚えた!
「でも、新弟子なんて久し振りですねっ♪ リムちゃん以来かな。ピカさん達はすぐに卒業しましたし」
そうなんですか……え? ってことは……
「ピカさん達って、先輩方を抜かして卒業したんですか!?」
「えぇ。あの二人は群を抜いていたんですよ♪ とってもお強いんですから」
それはなんとなく知ってます……
それでも、先輩方を抜いて卒業するって……ピカさんとポチャさんって何者なんだろう?
「何者……ですか?」
あ、聞かれてた……
「そうですねぇ……ポチャさんは王族の人ですね。詳しいことは知りませんが……ピカさんは色々謎の方です。私は全然知りませんし……ほんと、謎の方ですね」
「王族って……イブ! 王子様ってこと!? どこの?」
王族……って、今は空の国と海の国しかないよね……ってことは、海の国?
「はい。あ、私が言ったってことは内緒ですよ? ポチャさんは知られたくないことらしいので」
ふへー……
でも、なんでかな?
「色々あるのかなぁ……大変だね」
そだね。
「でも、空の国と海の国って?」
えっ? んとね……
私達の住むこの大陸は、大きく分けて三つに分けられる。まずは、私達がいる陸の国。そして、空の国は空に。海の国は海にあって、特定の人達しか住んでいない。陸の国はほとんどの人達が住んでいて、場所によって環境が変化する。暖かいところもあるし、寒いところもある。ここは王族はいなくて、何人かでまとめている。確か、四人だったような……? まあ、その人達は四天王って呼ばれているんだけど……誰かは知らないや。空の国は空にあるから、ほとんどがドラゴンタイプ。あそこも王族がいるはずで。海の国は海の中。水タイプしか住んでない。ここも、王族がいるね。
「……って感じかな」
「イブさん、詳しいですね!」
あ……えへへ。
「イブも謎いっぱいだね……どこでそんなの知るの?」
………内緒♪
はぁ……また、やってしまった……
「ま、イブさんとチコさん。お二人のお部屋はどこになるか知っていますか?」
えっと……そういえば……知らないや。
「それなら案内しますね。恐らく、あそこですから……あ、でもとりあえずはペラップさんに聞いてきます」
あ、ありがとうございます!
リンさんはぺラップさんのいるであろうところへ行ってしまった。
そういえば……ぺラップさんってニックネームないのかな……? まぁ……作りにくいのかもだけど。
「お待たせしました。では、行きましょう」
はーい!
リンさんに案内されたのは、一番奥の部屋だった。突き当たりってやつだ。
「ここはピカさんとポチャさんがいたところなんですよ? 今は二人とも卒業したので空いてたんです」
なるほど……
「ってことは……ピカさんとポチャさんの元部屋ってこと?……すごい」
何がすごいのかはわからないけど……なんかいいことあるかな? ご利益的な。
「あ……もうそろそろご飯の時間ですね……せっかくなので、食堂へ一緒に行きましょうか」
あ、お願いします!

「えー、今日から新しく入門した二人だ」
ぺラップさんがご飯を食べる前に、私達を紹介した。
「イブです! これから迷惑をおかけすると思いますが、よろしくお願いします」
「チコです! まだまだ初めてなことだらけですが、よろしくお願いします!」
チコちゃん……すごく笑顔だなぁ……多分、うれしいんだろうな……
私、ちょっと緊張してるんだけどな……
「よろしくね! 私はリム。普段は見張り番のお仕事をしているの♪」
「先ほども言いましたがリンです♪ 食事の支度と依頼の受付をしています」
チェリムのリムさん。チリーンのリンさんか……
「ボクはティグ! リムさんと一緒に見張り番の仕事をしてるよ!」
「私はタグだ。普段は依頼板の更新をしている。ティグは私の息子なのだ」
親子で入ってるんだ……ディグダのティグ君にダグトリオのタグさんか。
「ワタシが親方様の一番弟子のぺラップだ!」
ポチャさんの言った通りだ。一番弟子……を名乗ってる。ほんとなのかな?
「そして、親方様のプクリン親方だ」
「これから大変かもだけど一緒に頑張ろうねっ♪ イブ、チコ」
はーい!
明日はピカさん達と冒険だぁ!
………まぁ、近場らしいのは知らない方向でいこーっと。

「………ふぁぁぁ……眠い……」
「色々あったからねー……新しい弟子が出来て、ぺラップは嬉しいんだろうなぁ」
ぐーっと背伸びをしていたピカはそのままの体勢で動きを止めた。
「鳥?……あー……そうかも。いや、そうだね。ギルドの利益になるもん」
ふいーと力を抜くピカを見ていたポチャ。ピカの言葉を聞き、あはは……と苦笑する。確かにその通りだなと思ったからだ。
「親方はそんなこと考えてないけどねー……ぺラップだけだよ、そんな経済的な考えするのは」
「ほんとだよね。ま、いた方がいいんだけとさ……でも口うるさい」
「仕方ないよ。親方はあんな感じなんだから。ぺラップがいて丁度いいんだよ」
そうだけど、と小さく呟いたピカ。
ポチャはさっと別の話に切り替える。
「明日は、イブ達と探検?」
「危険がまーったくない、“リンゴのもり”へ。まぁ、絶対とは言い切れないけど」
「ぼくらがいるから、平気じゃない?」
うーん……と歯切れの悪い返答をする。ポチャはこくっと首を傾げる。
「人生、何があるかわかんないじゃん? ……それに……最近、またおかしくなってるらしいし」
「ソル達が言ってたこと?……そんなに気にする話かな……まぁ、色々あったけど」
「………うん。あったね……じゃなくって!……変な感じもするんだよ」
「それはぼくも思ってるけど……でも、またあんなことが起きる……なんて考えたくないよ、ぼく」
「同感だね、その意見には。……ごめん、なんか暗くなった」
珍しくピカが謝ったことに少しの感動を覚えたポチャ。そしてふるふると首を振った。
「ううん……大丈夫だよ! 明日は何にもないよ。きっと楽しいから♪……ね?」
「そだね。よし、寝よっか! おやすみ、ポチャ!……明日、足引っ張るなよ」
「引っ張らないよ!……おやすみ、ピカ」



~あとがき~
ギルメン紹介……は出来たかな……
基本設定は本家と同じですがね。
何年かたってますので、卒業した人達もいる……っていう設定。
漫画で描くのがめんどかっただk((
あ、ビッパさん忘れた……!Σ( ̄□ ̄;)
彼は……依頼でいないってことで!!
てか、ギルメンはあんまり出ないんです。そのため本名は考えてません( ̄▽ ̄;)

あと、国の説明も入れました♪
ポチャは王子様ですが、逃げてk…いえ、修行という名の家出です!((変わってねぇw
ちなみにピカは知ってます、全部。
ポチャの本名も知ってますよ。仲いいからね、あいつら……でも、付き合ってないというね。

次回は……“リンゴのもりへ”!
敵達も登場……すればいいなぁ。覚えている人はいるのでしょうか? いなくてもいいけどね( ̄▽ ̄;)
では!