satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

初めての人

……………うりゅうぅ………?
「……おはよう……すぅ」
すーくん、つかれてる?
「そう見える?」
見えるよ。
「はぁ……やっぱり? いや、大丈夫」
だいじょーぶに見えません。すーくん、なんかあったの??
そう言うと、すーくんはだまったままで力なく、くびをふる。なかった、ということなのかな?
「……すーくん、ここどこ?」
「ダンジョン内です」
あぶないところ?
「そう。だから、離れないでくれよ」
はーい!
「返事はいいな……よし、行くか……すぅ、ここは危ないから絶対に離れるなよ。罠とかあるし」
ワナ?
「そ、罠。……例えば……イガグリが落ちてきたり、混乱したり……いいことないからな。絶対」
いいことないのに、あるの?
「ダンジョンだからな。仕方ないんだよ……何が、とかは聞くな」
はーい。
「ほら、行こう」
うん♪
わたしはすーくんのうしろについていく。
すると、急にすーくんが飛び上がった。
「っ! あぶなっ!!」
うー?
「……さっき言った罠だな、これ」
これが?? ふへー……
「イガグリスイッチだな」
つんつん、する。
「え、バカ、やめろ!」
つんつん、つっついてみた。すると、どこからかイガグリが落ちてきた。
あわわっ! あ、すーくんに当たった。
「っ~!……すぅ! なんで突っついてんだよ!! 危ないって言ったろ?」
「イガグリだ! どこから落ちてきたの??」
「ひ、人の話を聞け!!」
あう、ごめん……なさい。
「そこまでしょげなくても……怪我ないか?」
うん、わたしはだいじょーぶ。
「ならいいよ……最初だし、やるだろうとは思ってたしな。次したら怒るからな」
……! うん! もうしないね。
「よし、ならいい。先に進もう」
うん、わかった!
さっきと同じように、すーくんのうしろについていく。
「フギャー」
「あ、先住民の人? 別にすみかを荒らす気はないかな……なんて聞いてないよねっ!」
すーくん、相手の人、けっちゃった。
あれ、まわしげりって言うんだよね!! カッコいいなぁ……
スタッとキレイに着地。
「技を使うまでもねぇな……悪いな、ビックリしたか?」
「うん、でも、すーくん! カッコいいね! まわしげりって言うんだよね!!」
「……まぁな。すぅはやらなくていいからな……教えないし」
う? なんで??
「女の子だから! ついでに、四足にはキツい……ってか、出来ないかな」
ふーん? すーくんは二足だよね。
「こっちの方がいいんだよ」
そうなんだ……わたしには、わかんないや!
「……行こうか」
はーい♪

だいぶ、おくまできたね。
「そうだな……もう少しかな……あ、すぅ。危ない」
あわわっ!
……なんのワナ?
「どろスイッチ?」
どろが出てくるの?
「うん……そうだな」
……危ない?
「……………どうかな。能力値が下がるから……危ない……かな」
そうなんだ……わたし、関係ないね。
「そうだな。だからといって踏まんでよろしい」
あう……
「さて、行こう……と、ストップ」
うりゅ?
あ、ここに住んでる人? ニョロモ……だっけな。
「だな……っ! “あわ”攻撃……! すぅ、避けろ!」
ふえ? 横でいい?
「なんでもいいから、避けろよ?!」
はーい。
ぴょんっ、と横にずれる。すーくんは、真上にジャンプしていた。
たかいなぁ!
すーくんを見せていたら、下からカチッと音がした。
??
「………すぅっ!!」
すーくん!

………う? すーくん?
「いない……? すーくん! すーくん……なんで? はぐれちゃったの?」
……さっき、ワナふんだから?
きっとそうだ……どうしよう……
さがしには……いかないほうがいいよね。すーくんが見つけてくれるもん。だいじょうぶ……
じっとしておけば、てきさんもおそってこない……よね。
だいじょうぶ……だいじょうぶ。
こわくない。
………………
なんでだろう。すーくんがきてくれるまで、ずっとヒトリだったのに……平気だったのに……
今……なんでこんなにこわいと思うの?
「うぅ……」
ぎゅっと、すーくんがくれたペンダントをにぎる。
「すーくん……」

…………?
どれくらいたったか、わからないけど……声が聞こえた。
でもこれは……すーくんじゃ……ない?
だれ……
「こっちであってんのかぁ?」
「あってると思いますが……にしても、家出って……あの年でですか?」
「知るかよ、んなの。親に頼まれたろ? 連れ帰れってさ。それをこなせばいいんだよ、俺達は」
「センパイって、なんか冷めてる……というか、なんと言うか……」
「いーんだよ」
………おや………つれかえる………
きたんだ……また。
にげなきゃ……にげ……
「みっけ♪」
「!!」
「あれ、目、紅くないですよ?」
………ふたり………
ライチュウフワンテ……
「でも、あってるだろ。特徴、一致してっぞ」
「そうですけど……他の人に連絡してみます?」
「だな……違ってたらやだし」
………どうしよう………声、でない。
すーくん、助けて……
「………はい、そうです……はい、では、すぐに……はい。センパイ、すぐ来るそうです」
「おー。流石だなぁ……で、めっちゃ怯えてるな」
「そりゃ、知らない人に見られたら……ね」
……そう思うなら、いなくなってよ……こわい。
「見つけたって?? どれ」
この人、知らない……
「こいつだよな?」
「……じゃない? 手柄じゃん♪」
………また、ふえた。五人だ。
あわせて……七人。
「お嬢さん、お母さんとお父さんが心配してたよ。一緒に帰ろう?」
「………や。やめて………いかない……いきたくない………」
「でも、心配してるぜ?」
知らない……いきたくない。
「すーくん、すーくんっ!!」
「すーくん? 誰?」
ここにいる人が困った声を出す。
走り出そうとしたら、うでをつかまれた。
「やだ、すーくんといるの! すーくん!!」
「ほーい。呼んだ?……で、何してんの? 揃いも揃って……大人が、子供を襲ってんの? 暇だね」
すーくん!
木の上にいたすーくんは、ぴょんとおりて近づいてきてくれた。
「すーくんって……あいつ? って襲ってないし! 仕事だよ!」
「嫌がってるだろ? 離せっての。ケーサツ呼ぶぞ?」
「だから、仕事だっての!! お前、こいつのなんなの!?」
「え……うーん……お兄ちゃん??」
はぁ?? とライチュウ
「ってことで、離さないと殺っちゃうぞ♪」
「意味わかんねぇよ!! この人数でやれると思ってんのか? 何対何だと思ってやがる」
「七対一? で、戦い慣れしてる奴ら?」
「分かってんならさっさと、どっか行け」
「ここで下がったら意味ないだろ?……あと三秒以内に離さないと本気で殺る」
すーくん……
目がほんきだ。
「三……」
「この人数で戦うか? 普通」
「……二」
「正直、賢いアイデアではないわね」
「……一……ゼロ。あり? 離さないのか……残念。命はもっと大事にしねぇとな……? ま、いいけどよ。後悔すんなよ? テメーら」
すーくんが動き始めた。



~あとがき~
長いから、ここまでです。
すーくんことフォースは次回、大暴れです♪
分かっていた人もいたと思いますが、イブちゃん……ワナ踏みました。てへ☆
イブ「ワープスイッチ……って運なさすぎじゃない?」
フォース「ドンマイ」
分かりやすいですね、伏線が。
落とし穴とかがよかった??
フォース「リーダー以外即死だろ? あれ」
………そうだった。
イブ「あの場合、すーくんがリーダーだったから……ダメじゃない……」
だねー?
では、次回はフォースのオリ技オンパレードでいきまーす♪ 色々出しちゃいます(*´∀`)♪
怖いくらい暴言吐く……かな?
フォース「………ははは……」
イブ「怖かったもん、すーくん」
では!