satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

二人の姫

……………ここ、どこだ。何もないということは……なんだ。わかることは、ここがさっきまでいた海岸ではないということだけだ。
じゃ、なんだろう……この状況は。
「起きろ、小娘」
また小娘……
無視するとこも考えたが、そんなことをしても意味はないので、ゆっくりと起き上がる。そして、声の主を見た。
「……ピカチュウ?」
「今は……な」
私の目の前にはピカチュウがいた。目の色は赤く、それ以外は普通のピカチュウ。しかし、今は……とはどういうことだ。
わからないことが多い。ここはどこで、私はなんで知らない場所にいるのか。あと、このピカチュウらしき人物は誰だ。
「疑っておるな、小娘」
「疑う……ってか、疑問だらけ?」
「そうか。では、答えてやる」
上からだな……この人。
しかし、質問に答えてくれると言うのは嬉しいことなので、さっきのやつを全てぶつける。
一通り話終え、最初の一言。
「ま、当然といえば当然な質問だらけじゃな……まぁ、よいが」
何を期待してたんだよ、この人。
「まず、一つ目じゃ。ここはどこ……か。小娘、貴様の中だ」
はぁ……? 私の中? 夢の中じゃないのか。
「今はそれでもよい。二つ目、なぜ……か。理由は我が呼んだのだ……覚えとらんのか」
呼んだ……?……あっ!
ここにくる前の声。あなた? じゃ、あの原因不明の痛みも……?
ピカチュウは黙ってうなずく。
「三つ目じゃな。我の名は雷姫」
雷姫……? あの、雷姫?
じゃあ……あの頭痛も耳鳴りも……原因はこいつか! いや、可能性としては思っていたけど! でも! それじゃあ……共鳴していた……ということか。
なぜ、私なのかは聞けばいいだろう。
「ねぇ……雷姫。なんで私なの?」
「ふむ、特に理由はないが。強いていうならば……電気タイプ……だからか」
単純……
「そういえば、覚悟を見せてもらう……って言ってなかった?」
あぁ……と思い出したかのように呟いた。
言わなければよかった……と後悔したが、もう遅い。
「我は雷姫……神器であり、妖刀と言われておる。その理由は、主の魂に住み我に相応しくないと少しでも感じれば、主の魂を喰らうため」
…………なるほど。それが神器と言われておきながら妖刀とも言われる由縁。
待て、ちょっと待て。
今の私は……
雷姫に命を握られている?
「理解力はあるようだな、小娘。我に選ばれたのだ……それと同時に我に魂を握られているということになる。拒否権はない」
自分から触り、認められた……つまり、第一条件をクリアしたということ。ここでもし……雷姫に認められなかったら、私は。
ふふっ……ははっ……あはは……
どうやら、かなりヤバい状況下。もう笑うしかないな。知らなかったとはいえ、もう戻れない。
生きたければ……
「覚悟を見せるってなに?」
覚悟を見せろ。私の覚悟。
「我を求めた理由はなんだ。力を求める理由はなんだ」
「力を……求める理由」
そんなの、一つだ。
一つだけだ……
私はゆっくりと雷姫に向かって答えた。



~あとがき~
変なとこで切る私。
続けると長くなる気がするのです。
ごめんなさい!

次回、ピカの力を求める理由とは。
覚悟ってなにか……
が、わかると思います!
(前回も言ってるのは、スルーだよ!)
この過去編で一番伝えたかったやつですよ♪

雷姫の性格って……なんでしょうね。
あんまり考えてないや。
雷姫「マスター、斬ってもいいか」
ピカ「お好きにどうぞ~♪」
やっ…まっ……
ピカ「次回で最後だと思いますので……よろしくお願いいたしますね。それでは!」