satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第26話

「そんなんじゃないし!」

「ほ、ほんと!? いいの?」
「うん、よろしくね」
ティールは嬉しそうに笑う。そんな姿を見て、こちらまで嬉しくなってしまう。
「じゃ、行こう!……あ、そうだ。ラル」
前を歩き出そうとしていたティールが、ピタリと止まりラルの方を振り向く。ラルは少しだけ首をかしげた。
「探検隊としてやっていくのなら、ニックネーム……いわゆる、あだ名? があった方がいいらしいんだ。だから、ぼくのことはポチャって呼んで?」
「ふぅん?……じゃ、私は……?」
「ピカ……かな」
なんとなく、思いついた名前を言ってみたティール。ラルはこくん、とうなずき、にこりと笑った。
「これから、よろしくね……ポチャ」
「!………うん、よろしく。ピカ!」

「………てな、感じで……って、二人とも聞いてる?」
「聞いてますよ~……そうだったんですね♪ ポチャさんは、ピカさんのことをその頃から……気があったと!」
私がわざとらしく、ポチャさんに言い放った。ポチャさんの顔が赤くなるのが、よくわかった。
「そ、そんなんじゃないし!?……てか、今の話からなんで、そうなるわけ」
だって、ピカさんの笑顔、かわいかったのでしょう?
「う……そりゃ、女の子だし。当たり前だろ……イブもチコもかわいいと思うけど」
んなっ!?…………ポチャさん、反則です。レッドカードですよ。
私が若干照れて、思考停止。隣のチコちゃんは、気にする素振りもなかった。ニッコリ、と笑うとポチャさんに向かう。
「ワタシたちよりも、ピカさんの方がいいでしょ、ポチャさんは♪」
「チコ!?」
「お二人はお付き合いしないんですか? してても、おかしくはないかと……」
チコちゃん、ぐいぐいいくなぁ……どこ情報だ、それ。
ポチャさんは慌てて、答えた。
「し、してない! そんな関係じゃないよ。それに……ぼくよりもいい人、いっぱいいるだろし」
「ピカさん、ポチャさんは恋愛対象って言ってましたよ?」
私はすかさず、この前のピカさんの発言をポチャさんに伝える。ピカさんはいないから、大丈夫だろう。いたら、言いづらい。かなり。てか、言えない。
「ふへっ!? そんなこと、言ってたの? え、冗談じゃない? まさかそんなこと……あり得ないよ」
どれだけ自分を、下に見ているんだ……この人は。なんか、焦れったいです。
私は単刀直入に聞いてみる。
「ポチャさんは……ピカさんのこと、嫌いですか?」
「嫌いなわけないよ!……でも、それとこれとは話が違うよ」
かなり、奥手なのかな。ポチャさんは……
「そんなものなんですか? ワタシ、よくわかりませんが……ピカさん、きっと待ってますよ」
「…………そんなわけな…?」
ポチャさんはその言葉の続きを言うことはなく、ふっ、と上を向く。私たちもつられ、上を向いた。
「ピカ、チ…!」
「たっだいまー!」
うわぁぁぁぁ!?
ピカさんは、ぴょん、と飛び降りてきた。おそらくチルタリスから……なんだろうけど。……軽く、十メートルはあるところから飛びますか!?
しかし、ピカさんは、スタッとキレイに着地。忘れていたが、昨日の穴の高さから比べると十メートルはかなり低い。
「おやおや。イブちゃん、チコちゃん♪ こんちはだよ」
「こ、こんにちは……ピカさん、確か……ロールさんって人を捜しに行ったのでは?」
チコちゃんは驚きつつもピカさんに質問した。ピカさんは、うんと、うなずいた。
「無事に見つけてきたから、帰ってきたんだよ。あ、ロールは自分の店に帰ったけど」
そうだったんだ。
「で、君達はここで何を?」
「あ、実はですね。ピカさんとポチャさ…」
「あぁ! なんでもないんだ! ピカは気にしないでいいからね」
むぐっ……
「ふいーん?……ま、いいけどね」
ポチャさん、ひどい……
てか、ピカさん……これで、いいけどねって、よくないですよ。気づいてくださいよ。
ポチャさんは私の口を塞いだまま、ピカさんに笑顔を向けている。ピカさんは、私のこの状況を気にするわけでもなく、くぅ……と、背伸び中。
そこで、なにやら思い出したかのようにピタリと止まる。
「そだそだ、ポチャ。帰ってくるってさ」
「へ……あぁ、そうか。そんな時期か。で、誰が帰ってくるの?」
「……全員」
ピカさんとポチャさんはそのまま、黙ってしまった。空からは翼が羽ばたく音がリズムよく聞こえていた。多分、ピカさんが乗ってきたチルタリスだろう。
全員? 全員って、誰のことだろう?



~あとがき~
どもども! 久しぶりの小説ですっ!
でも、これはテスト前から出来てましたけど。
ま、そこは置いといて……

てか、ポチャ、最後のピカの笑顔でもドキッとしてるよね、絶対w
ポチャ「!?Σ( ̄ロ ̄lll)
なっ…なってないよ! 作者、何言って…」
てかてか、ポチャ、後輩のイブ達にやられっぱなし。ポチャだから、いいけど。
ポチャ「よくない!」
ポチャとピカの恋の行方も見ものなんですけどね♪
ポチャ「そんなコンセプトじゃないよね? 作者ー!! 聞いてる!?」
いやはや……基本、コメディ風なんですけど、ラブもあっていいじゃないか!……という願望。
もち、シリアスもバトルもありますよ。

次回は全員集合!
で、参りますよ。誰かは、察してくださいね!

ピカ「ラブもあるの? これ? どこらへん?」
ピカとポチャ?
ピカ「むりー♪」
ポチャ「ピカ、ひどい!!」
あとは、フォースもいるからね。
ピカ「フォース君?」
ポチャ「いやいや……こっちはまだ会ってもいない人物……てか、まだ親しくもないし」
ピカ「にゃははっ♪ 違いない♪」
大丈夫だ、問題ない。
ポチャ「問題だらけじゃないか!」
これから、どうやってフォースと接触するかもこれからの見所かと。
ピカ「ちっさい見所……」
…………(´・ω・`)
では、次回もよろしくお願いします!
ポチャ「……逃げた」
………………( ̄▽ ̄;)