satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

ポケダン~約束~ 第9話

~前回までのあらすじ~
ライ「あー……疲れた」
雅「解説……お疲れ……」
ライ「おう」
雅「まあ……半分、聞いてなかったけど」
ライ「マジかよ」
では、始まり始まり~
ライ「……なんの為に喋ってたんだろう、俺は」
雅「……………ドンマイ」
ライ「お前が言うか?」
あの、始めますよ?


「………ふーん。了解したわ。つまり、今までに診たことない症例に挑むのね?」
ライの目の前には親方のシアンの姿。とりあえず、イルのことを報告するため訪れたのだが、なぜだか関係のない愚痴なんかを聞かされていた。たった今要約され、ライに聞き返す。
正直、さっさと済ませろよと言いたいのだが、言ったらボコられるのは目に見えてるので黙っておく。
「明日から動こうと思っていますので」
「はいはーい♪ 任せるわ」
軽い人というのは最初から知っていた。しかし、ここまで軽かったっけと内心首をひねりつつも、失礼しましたと一言いい、親方部屋を出ようとした。
「ライ、知ってる?」
「……あの、失礼しましたって言ったんですけど。まあ、いいです……なんですか?」
「最近、なんか色々と大変なことが起きてるっぽいから、気を付けてね~♪」
ふりふりと手を振る姿を見て、流石にライも我慢できなかったようだ。
「あんた、なんでそんなに軽いの? そして、そんな大切なことをここで言うか!?」
「うふふっ♪ いいじゃない。言わないよりマシじゃない?」
「…………そうですが」
「んじゃ、頑張ってね!」
「やっぱりなんでそんなに軽いの!?」
このあとライがどうなったかはご想像にお任せするとして……
次にライが向かったのはロキとイルがいる病室である。
「……失礼しまーす」
「あ、ライお兄さん」
初対面の診察のときとは違い、心を開いた様子のイル。ロキはペコリと頭を下げる。
「とりあえず、明日からなんやかんやで始めていきますね。……と、まあ、確認したいんですけど………イルちゃん」
「うん?」
「原因追求はこちらでやるつもりだけれど、わかるかどうかはわからないんだよ。……で、とりあえず、進化できればいいの? それとも原因も知りたい?」
「えぇっと……原因とか、よくわかんないし……進化出来れば……私はそれでいいかな」
「そっか。んじゃあ、ハードルは下がったか……」
イルはこくっと首をかしげる。イルと一緒に聞いていたロキも首をかしげていた。ライはそんな二人を見て、苦笑しながら答える。
「いや……まあ、原因も~……とか言われると、なんか緊張というか……プレッシャーが……そういうの苦手なんだよね」
「そうなんですか。まあ、お医者さんってあれですよね……珍しいですよね? ライさん若いし」
「まあ、一応学校は出てますよ? 飛び級で入って飛び級で出たんですけど」
「………ええっ! 飛び級!? ライさん、いくつですか?」
「今ですか? 今年で……十五……?」
「医療学校って……何年いるんですか?」
「本来は六年ですね。研修医やって、医者になる……的な。まあ、僕がいたところは学校の授業で研修も兼ねてましたけど」
にこりと笑い、説明していく。
「医師免許も学校で取れましたし……僕は入ってすぐに試験受けましたね。で、研修医とかやって……今に至る……みたいな」
「ライお兄さん、すごい人なんだねっ!」
「どうかな……僕より凄い人なんていっぱいいると思うよ? レアも僕と同じ感じですし」
「レアさんも?……ライさんと同じってことは、飛び級で入って飛び級で出た?」
ライは笑顔のまま無言でうなずいた。イルはそれを見て、尊敬の眼差しをライに向ける。
「まあ、この話はまた今度ということで。さて、時間的にご飯の時間だし、イルちゃん、行こうか」
「うん♪」
「僕のチームメンバーを紹介しますよ。一応、救護隊の仕事だけではないので」

「ラーイ! おーそーいー!」
「うっせえぞ、ノア」
「あら、イルちゃん♪ それに、ロキさんも♪」
三人を出迎えたのはライのチームメンバーだ。ノアとレアが座り、ショウと雅が夕食の準備をしていた。
ライはロキとイルに空いているところに座らせると、紹介を始めた。
「このイーブイがノア。さっき、叫んでいたのもこいつです」
「ライが遅いからよ」
「遅くねえし………で、準備してくれてるのが、ブラッキーのショウと雅。まあ、雅は見てると思いますけど」
「受付のお姉さん?」
イルがそう言うのと同時に、ちょうど雅が料理を運んできた。
「………はい」
「雅お姉さん……?」
雅は呼び慣れていないために、ビクンッと体を震わせる。
「………………そうだけど」
「少しの間、よろしくお願いします」
イルはぺこんと頭を下げる。雅は戸惑いつつもうなずく。
「………よ、よろしく……」
「イルちゃんも雅ちゃんも可愛いですよ♪」
「変な目で見んな、変な目で」
「やですよぉ……ライくんも可愛いですよ?」
「はい? お前、バカにしてるだろ!」
「照れちゃって……かわいいっ♪」
「…………………もういい」
ふいっとレアから目線を外す。レアはクスクスと笑った。
「みんな、仲よしさんなんだね!」
イルからの突然の仲よし、という言葉でこの場にいたライとノアとレアが固まる。
「さて、出来ましたよー……っと、三人とも固まってどうしたんすか?」
奥からひょっこりと顔を覗かせ、入ってきたショウは首をかしげる
「……皆、照れてますか?」
「そんなんじゃないし!?」
固まっていた三人がピッタリと声を揃え、反論する。イルは仲よしさんだと嬉しそうに笑う。
「…………早く食べるよ…」
遅れて出てきたのは雅だ。雅の後ろにはシアンとエレキの二人がいた。どうやら、二人を呼んできたらしい。
「あ、そうっすね♪ ライたちも照れてないで食べましょうね」
「照れてない!」
「なぁにぃ? 仲がいいじゃない♪ 何かあったの、ライ達」
「親方まで……そんなんじゃないですよ? ライのバカ! 照れないでよ」
「ノアに言われたかないわっ!」
「………ライ……早く食べる」
「………………はい。すいませんでした」
なぜだかライが謝り、全員席につく。そして、雅の鶴の一声で場は収まり、全員で食べ始めた。



~あとがき~
お久しぶりですな、これ。
気力がねぇ……なくってねぇ……
まあ、これだけさっさと進めても仕方ないんですけどね。

ライ、ノア、レアは学生時代からの仲です。もっと言うと三人ともエリート組。
学部はノアだけ違います。ライとレアは同じ学部でもあったので、一緒に行動していました。で、ライがノアをスカウトしてレアも誘い、救護隊を組むことになるのですが……
これはまた別の話ですね。

まあ、仲よしと言われるのは三人とも恥ずかしいので、素直になりません。
否定しまくりですが、内心嬉しくもなっているのではと思いますけどw

次回、調査開始! というか、前夜の話?
さてさて……いつになったら、このパートは終わるのかしら。そこまで長くするつもりはない!……んだけどな。

ショウ「なんで、認めないんすかね」
雅「……………恥ずかしいのよ」
ショウ「いいことなのに?」
雅「…………」コクン
ショウ「んー………(´-ω-`)」
雅「もちろん……ショウとライ達も仲よし……」
ショウ「雅もですよ♪……で、話変わるけど、イルちゃんから、お姉ちゃんと言われてましたね」
雅「…………………!」ピクン
ショウ「嬉しかった?」
雅「……………別に。ただ…」
ショウ「……ただ?」
雅「懐かしい……と思った……」
ショウ「俺も最初は呼んでましたもんね♪ また呼んでみようか?」
雅「……………恥ずかしいから………いい」
ショウ「雅お姉ちゃん?」
雅「………殴るよ……?」
ショウ「ごめんなさい!!Σ( ̄□ ̄;)」
雅「………………ふふっ」
ショウ「!Σ( ̄□ ̄;)」

ではでは!