satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

ポケダン~約束~ 第15話

~前回までのあらすじ~
ライ「やっと見つけた……つか、あんな時間に知らせるか?」
レア「え、思い出したんですよ。言いたいじゃないですか」
ライ「………………」
レア「そんなことより、ライくん」
ライ「んだよ?」
レア「私的に早く出番がほしいんですけど」
ライ「……じゃ、じゃあ、始めていこうか」
レア「ライくん? 無視ですか?」
ライ「作者! 始めて!」
あ、はーい……
ではでは、始めます!
レア「ライくーん!」


見つけた論文を黙って読んでいく。しばらくたった頃、ふうと息をついた。ライの中で一つの仮説をたてる。しかし、それで本当にいいのかという疑問にぶち当たった。
「可能性はなくはない……でも、そんなことって……あり得るのか? つか、誰が得すんの? 誰もしなくね? じゃあ……なんのために……?」
ライは手元にある論文をただ見つめ続けた。

ショウが起きて、とりあえず向かうのは食堂である。理由は単純。朝食を作るためだ。いつもなら誰もいないはずの食堂には先客がいた。ショウはその人物に話しかける。
「ライ、早いっすね……俺よりも早いこと、あんまりないじゃないですか」
「……………ん。ちょっと……な」
「ライ?」
「……なんでもねぇ」
いまいち反応が遅いライを少し心配するも、やることを先にしてしまおうと思い、台所のある奥に消えた。
しばらくすると、食堂から何か倒れる音がした。
朝食を作り終えていたショウは、ひょこっと覗きこむ。大体は予想はついていたが、音の正体を知り、近くまで近づいた。
「……ライ? なんで椅子から落ちてるんすか。最近、落ちてばっかりですよ」
「………目眩」
「寝てないんすか? でも、昨日は一緒に部屋まで行って、同時に寝ませんでした?」
「寝たよ……そんときは」
「そのあと、起きたんですね。で?」
「そっから起きてた……ずっと…」
「そりゃ、目眩も起きますよ。だって、寝てないですもん……ライ、ちゃんと寝れるときは寝ないと駄目っすよ?」
「これから……気を付けます…」
「とか言って、この前も似たようなこと言いませんでしたっけ? 俺」
「………ごめんなさい」
ふうとため息をつき、ライを座らせる。座らされた本人は目がとろんとしていて、今にも寝てしまいそうだ。そんな様子を見て、苦笑しながら話しかける。
「そんなに眠いなら、部屋に戻って寝てもいいんですよ? 無理しなくてもいいんすから」
「………いや…大丈夫。今日で……終わらせる……」
「終わらせる……?」
「あと…少し……だけなんだ…あと少しで…」
「ライ? しっかりしてください。話が全く分かりませんよ?」
「…………! あ……ショウ」
先程のライとは違い、目がぱっちりと開いている。ふるふると首を振り、きちんとショウの方を向いた。
「ライ……寝ぼけてました?」
「寝ぼけて……たのか? 今、俺、なんつってた?」
「今日で終わらせる、とかあと少し、とか」
「ごめん、寝ぼけてました。記憶にない」
「ライったら……ちゃんと寝てくださいね。ところで、何か分かったんすか?」
「あ…あぁ……ちょっとな…」
歯切れの悪いライを見つつ、首をかしげる
「そうなんすか? まあ、焦っても仕方ないですもんね。あ、朝ごはん、出来ましたけど……先に食べますか?」
「おう。先にもらうわ」
「はい。ちょっと待っててくださいね」
「ほーい」
今度はしっかりと返答しているライを見て、台所に戻った。自分のもついでに準備していると、食堂が少しずつ騒がしくなってきた。おそらく、他の人たちも起きてきたのだろう。
「とりあえず……全員分ですかね」
そう呟き、準備する分を増やすのだった。

朝食を食べ終え、ライは部屋で横になっていた。
じっと見ているのは、夜中にみつけた論文のある一部分だ。見つめたところで他の仮説が見つかるわけでもない。
「……やっぱ……それしかないのかな。んでも……そんなことって…」
「…あるわけない……?」
「そうだよなー……あるわけない……はずなんだよね。まあ、分かってないことの方が多いから、断言は出来ないけども」
「じゃあ、あり得るかもってことですか?」
「……ま、そういうこと……って、俺は誰と喋ってんの?」
論文から目を離し、自分の横を見た。
そこには見慣れたブラッキー姉弟の姿。
「雅にショウか。何してんの? え、何? 俺になんか用?」
「用、というか……なんというか」
「ライ……分かった……って聞いた」
「あぁ……それか。いや、分かったというか……なんというかね」
「歯切れ……悪い」
「雅はさ、進化ってどっから始まると思う?」
ライからの質問に怪訝な顔になる。しかし、すぐに考えているような顔になり、少しの沈黙が流れた。
黙って聞いていたショウも首をかしげる
「進化って順序あるんすか?」
「さあ……? なんか、進化って気づいたら姿が変わってるじゃん?」
「そうっすね」
「でも、容姿が変わって、体の大きさが変わって……って順番があるのかなー……と」
「どうなんでしょう? でも、それと今回のこと……なんの関係が?」
「……進化途中で、邪魔が入った……?」
「ご明察。流石、雅だな」
「でも……そんなことって」
「姿が変わる前に元に戻りそうだよな。でも、ギリギリだったらどうなんだろう。イーブイからリーフィアになる……ほとんどリーフィアに近い状態で、進化の邪魔をする」
雅とショウは互いの顔を見合わせ、ライに向き合う。
ライはかけていた眼鏡を外し、持っていた論文を見せる。先程、ライが見ていたページのままだ。
「進化は、“ひかりのいずみ”からのエネルギー供給が必要不可欠。そんなエネルギーが急に途切れたら……? 今回のようなことが起きても不思議じゃない……と俺は思った」
「それは……完全に計画犯…って、証明しただけよ?」
「あぁ。原因は場所でもイルのせいでもないってことだな。あー……少し解明してよかったー」
「ちょっと待ってください、ライ。それ、どうやったら進化の続きができるんすか?」
「そこなんだよね。どうやろう?」
首をかしげつつ、目の前の二人に問いかける。質問された二人に分かるはずもなく、無言で首を振った。
「ここからは医者の仕事、というよりは、研究者の仕事っぽいな」
「振り出しに戻った」
「それを言うな。それを」
「いっそ、もう一回やり直してみたら、出来たらいいですよね。エネルギー供給をやり直す……みたいな?」
ショウの何気ない一言にライはショウの方を向く。向かれた方は、なぜこちらを向いたのか理由がわかっていないようだ。
「今、なんて言った」
「え? どれですか?」
「やり直す……って言った?」
「は…はい……だって、一度止まったのなら、やり直してみれば何か違うかなー……と」
「いや……いい。それでいこう。そうだよな……イル自身に異常はない。それにエネルギー供給が足りないから、止まったと仮定するなら……きっといける」
すくっと立ち上がったライ。それにつられてショウも一緒に立ち上がった。雅だけは座ったままだが。
「ショウ、雅。今から近くの“ひかりのいずみ”に行くぞ」
「はい!」
「………了解」



~あとがき~
お久しぶりの約束です。
サボっていた訳じゃないです。やる気がなかったんです。やる気が。
ごめんなさい!

どうやら、謎解明の兆しが見えてきた模様……
次回、進化なるか!

別にライは椅子から落ちることが好きじゃないです。寝不足なので注意力が散漫になっているだけです。ついでに言うと、感覚も麻痺しているので、椅子から落ちても反応も薄いです。
皆さんはきちんと寝ましょうね……はい。

ライ「久しぶりだな……これ」
ショウ「久しぶりですね♪ これ」
ライ「もう忘れられているのかと思ったぞ……俺は」
雅「……最近、プレイ記を投稿しまくってたから……書くこともしてなかった…」
ライ「昨日、今日で仕上げたんだっけ……これ」
雅「……空と海も……書いてない…」
ショウ「前回出したやつを書いてましたもんね」
ライ「で、テストあるから、更に進まない……」
雅「また……一ヶ月空く…」
ライ「来年になるな……そうなると…来年か」
ショウ「あはは……」
ライ「と、いうことで、もしかすると今年度ラストの話でしたが……ってことでいいのか」
ショウ、雅「…………多分」
ライ「来年も……よろしくお願いしますね」
ショウ「とか言って、早く出すかもですけどね♪」
雅「……多分、出さない」
ライ、ショウ「…………ですよね」

ではでは!
もしかすると今年度ラストのポケダン約束でした♪
まあ、出せたら出しますけどね!