satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第46話

~前回までのあらすじ~
イブ「夢の対決的な感じらしいです」
チコ「本人たちは現実逃避中でーす」
フォース「……嫌なんだろうな」
ピカ「なんでお空は青いんだろー」
ポチャ「なんでだろーねー」
フォース「太陽の光の…」
イブ「難しい話はいらないよーー!!!」
チコ「前回、雷姫さんとフォースが話している場面もあったね♪」
フォース「………………!」ビクッ
イブ「ってことで、始めます♪」


ピカさんと……ポチャさんの……バトル。
確かにスゴいけど……スゴいけど……
タイプ相性とかその他もろもろのせいで、ポチャさんに勝ち目はないような気がする。言われた二人はやる気なんて見えないけど……大丈夫なのだろうか。
「ほらほら、やろうよ♪」
「えぇ……毎回それ言いますけど、いい加減やめませんか? 面倒なんですけど」
「ピカったら、そんなこと言ってー♪ 親方命令だよ?」
ニッコニコの親方さん、無敵かもしれない。親方さんの顔を見て、ピカさんとポチャさんはビクッと体を震わせた。そして、ゆっくりと立ち上がり、仕方ないオーラ出まくりだ。
「しゃーない……ポチャ……やろう」
「そだね……避けられないし」
そう言い合い、二人は反対方向に歩き出した。そして、ぴたりと止まると、二人が向き合う形に。
いつの間にかギルドメンバーとスカイメンバーの人たちが集まって、ピカさんたちに視線を注いでいた。そんな中、ピカさんとポチャさんの間にはいつもと同じような空気が流れているようだった。
「どっちからやる?」
「ピカからでいいよ? どっちにしろ、攻撃されるんだし……最初だろうが後だろうが変わらないさ」
「了解」
「決まったー? そろそろ、始めの合図出すよ?」
「いつでもいいですよ。私が先攻みたいですし」
「はーい! んじゃ、始めっ!!」
親方さんの合図で、激しく始まる……と思ったら、そうでもなく。
ピカさんは、とことことポチャさんの近くまで歩いていく。ポチャさんはポチャさんで、防御の構えをするわけでもなく、攻撃をするわけでもない。ただ、立っているだけ。強いて言えば、ピカさんから視線を外していない、というところか。
いつもの距離感。ピカさんは平然とポチャさんに話しかける。
「なんだかなぁ……いつも思うんだけど、適当にやって終わらせると楽なんだよね」
「そうだね。でも、ピカ……そんなこと出来る?」
「問題はそこだね……どうしたものか」
「あはは。まあ、それはぼくにも言えることなんだけどね」
「ほんとだよ。さっさと倒れてくれればいいんだよ、ポチャが」
「無理かな」
「えー……なんで?」
「なんでかな……ピカとこうしているのも、悪くないと思うんだよね」
「奇遇ね。私も!!」
言い終わる前にピカさんは攻撃体勢に入る。ポチャさんが反応する前に、ピカさんの方が速かった。
くるんと回転をかけ、思いきり尻尾を叩きつける。大したことないように見えたけれど、真正面からピカさんの攻撃を受けたからだろうか。ポチャさん、飛ばされてるし……痛そうだ。
正直、私にはよく見えなかったけれど……何かの技というわけでもないと思われる。ただの通常攻撃なのかな。
そんなことを考えつつ、私の隣ではフィフィ君とチコちゃんが話していた。
「わー♪ ピカー! すごーい♪」
「ポチャさん……大丈夫かな……?」
「大丈夫だよ、チコお姉ちゃん。だって、あの攻撃でやられないもん」
「え……? そうなの?」
「うんっ! だってね、ポチャはいっぱい体力あるんだよ。チームで一番なの♪」
フィフィ君によると、そうらしい。
スピード型のピカさん、体力型のポチャさんか。
体力型というならば、打たれ強いということでもあるのかな。ってことは、体力面ではポチャさんの有利? あ、でも、タイプ相性的にポチャさんが負けてはいるか。
何事もタイプだけで決めていいものではないんだろうけども……力が均衡している場合、かなりの重要視項目の一つだと思われる。
「流石、ピカだね。前より速くなってる。でも、ぼくも負けていられないからね! “アクアジェット”!」
先制技の“アクアジェット”か。
ポチャさんの出方をうかがっていたピカさんは、ニヤリと笑う。
「甘いよ。私が避けられないとでも?」
「え……!?」
そう言うと、先制技である、“アクアジェット”をいとも簡単に避けてしまった。流石のポチャさんも驚いた様子。
見ているこっちも驚きだよ……
「手はそれだけ?」
「いや……これからさ。だって、ピカに接近できたろう? 想定内だ」
「そっか……それじゃあ、私の電撃にやられる覚悟はあるってことね!!」
「べ…別にそういう意味じゃ…」
バチンと火花を散らせ、攻撃体勢になる。しかし、ここで黙っているポチャさんでもないようで……
「“ふぶき”!」
「え…あぁぁぁぁ!? やだあぁぁ!!」
慌てて攻撃をやめ、“ふぶき”を避ける。
避けられたというのに、平然としているポチャさん。これも想定内なのだろうか。
「さっ…寒い……」
「ポチャー♪ ピカー♪ がんばれー!」
チコちゃんはポチャさんたちから離れているというのに、ぶるりと体を震わせた。
相変わらず、ポチャさんの氷技は威力あるな。この前のもそうだれけど、こっちまで寒さが伝わってくる。
先程のポチャさんの攻撃で一旦距離を置く、二人。目線は互いに見つめたまま。
「やっぱり……こうしているのも楽しい。って思うのは私だけ?」
「いや……ぼくもさ。遊びじゃなく、真剣だから」
「ふふっ♪ 違いない」
「今回こそは……勝つよ」
「いーや! 私が勝つ! “エレキボール”!!」
大きく上にジャンプし、ポチャさんめがけて“エレキボール”を放つ。ポチャさんは笑ったまま。
「……“しろいきり”」
そう呟くと、辺りはふわっと白い霧に包まれてポチャさんがどこにいるのかわからなくなった。ピカさんも着地地点を霧で覆われていて、中に突っ込むはめに。
見えないな……どうなってる……?
そう思っていると、いきなり霧が晴れた。
ふあ……!?
「……流石」
「ふふっ……そっちこそ。流石だよ、ポチャ」
「そりゃ、どうも」
二人は互いに腕を掴みあっていた。恐らく、あの霧の中でお互いを見つけ、あんな感じになったんだろうけれど……
ピカさんが、ぐいっとポチャさんを引く。それにはポチャさんも驚いたようで、抵抗するひまもなく、ピカさんに抱きとめられた。
「!! やばっ…」
「きゃぴっ♪ さて、どうしよっかなー?」
「えっと……“ふぶ…」
「えぇ? 近い近い近い!! だったら…」
ポチャさんの冷気とピカさんの電気が二人の周りを包み、爆発が起こった。どうなったのかは、またわからないけれど……どうなったの?



~あとがき~
夢の対決です。さあって……どっちが勝つのかな……?
次回も続きます。このバトル。

ピカチュウには“ほっぺすりすり”って技あるけれど……ピカは使うのかな……? なかなか想像出来ないのだが。
ピカ「使えるけれど、使いません」
だよな……ピカがそんな可愛い動作しないよねー?
ピカ「その言い方ムカつくけれど……その通りだよ。恥ずかしいもん」
まあ、使える場面があったら、使ってもらうけれどねー♪ まあ、次回、使ってやろうではないかー!
ピカ「……………は?」
今回使うとしたら、ポチャの反応も面白くなればいいけど……真剣勝負だからなー……難しいかな?
ポチャ「…………」

バトルのシーンですが……わかりずらかったら、ごめんなさい。
そこは想像力をフル活動させてください……
ではでは!