satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第51話

~前回までのあらすじ~
イブ「………死んじゃうのかな」
チコ「そ…そんなことないと思うけど……」
イブ「崖から落ちてるんだよ? 落下とか三回目なんだけど……私」
チコ「えっ……?!」
フォース「そろそろ感心するぞ、おれ」
イブ「え? なんで?」
フォース「だって、三回も高いところから落ちてるんだぞ? 回を重ねるごとにひどくなってるし」
チコ「たっ…確かに……」
イブ「高いところは嫌いじゃないけど、何度も落ちるのはいやぁぁぁぁぁぁ!!!」
フォース、チコ「まあ、そうですよね」


イブが落ちた崖をしゃがんで見下ろす。とてもじゃないが、一般人が助かる高さではないだろう。しかし、彼女は一人じゃない。
「まあ……笑えないな。んでも、どうせ生きてるっしょ」
すくっ、と立ち上がると踵を返し、ミラとチコのいるところへ戻る。
戻ったところで、チコと目があった。きっ、と睨んできたところを見ると、状況を理解しているのか否か微妙なところである。もしかすると、崖のことを知らないのかもしれない、と考えた。
「なにが目的なの? 大体、イブになにしてんの?!」
かなり強気だな、と思いつつ、持っていた槍を弄びながら、チコに近づいた。近づいたところでも臆することもなく、じっと視線を落とさない。
「なにって……まあ、君には関係ないかな。あと、目的? 知らないの? 彼女の力のこと」
「は? 力?」
きょとんとした表情を見せるチコ。
「話してない……か。どうやら、あの姫様……人を信用していないらしい。ミラ、そのままキープしていてくれるかい?」
「任せてください。ミラはなんでもしますから」
「姫様……?」
「彼女は“紅の継承者”。“強き力”の最高級ランクの継承者さ。つまり、制御者のお姫様みたいなものだよ? 君、本当になにも知らないんだね。それじゃあ、手取り足取り教えてあげよっか? ステラ様の持つ力のこと」
不敵に笑ってみせると、槍をくるり、と一回転させた。
「どうする? 決めるのは君だよ」
チコは少し考え込み、ブラッキーの様子を伺った。変わらず、笑みを浮かべる相手に少し恐怖を覚えつつも口を開く。
「………ワタシは…」

ここは……天国ですか。
ぼんやりとする意識の中、どうなったんだっけ、と考える。しかしまあ……あの高さから一人放り出されたのだから、助かるわけないよ……
悪いことしたっけな……地獄ってなにするんだろう? と、いうか…天国だといいな……
「そんなに死にたかったの? じゃあ、邪魔したかな」
いや、死にたくはなかったよ? でも、あの高さはないよ……うん。
「そう思うなら、近づくなよ。おれの仕事増やして楽しいか? なに、いじめてるの? そういう趣味してたのか」
私、そんな趣味ありません……Sじゃないんで……いじめて楽しい!……って思わないよ。
「それなら、今度から気をつけろよ」
はい。生まれ変わったら気をつけます。
「あのさ、自殺願望でもあるの? もしかして、寝惚けてる?」
だから、死にたくなかったって言ってるじゃん。
「すぅ……起きろ。目、覚ませ。死んでねぇよ、死なせるかっての」
あぁ……なんかすーくんみたいな呼び方する人だな……
「…………すぅ? マジで大丈夫? おれのこと、わかってないだろ」
うぅん……?
「あぁ……ったく。いい加減に起きろ、このちんちくりんが」
誰がちんちくりんじゃあぁぁぁぁ!!
フックかましたろか! ていやぁぁぁ!!
「よお、おはようさん。そんくらい、元気あれば大丈夫だな」
「え………すーくん?」
つか、すーくんの顔が近い。
「姫だっこ中だからな。……そら、近くもなるわな」
は…はいぃぃぃぃぃ?!
え、助かった? 助かったのか……よかった。
「すーくん……あのさ」
「? なに?」
「い…今までなんで答えてくれなったの?! ずっと呼んでたのに! ずっとずっと!! なんで?!」
助かった、とわかってほっとしたのもつかの間、思っていたことを全てぶつける。
「死んじゃうかと思ったのに! 助けてくれないんだもん……そ、そりゃ…チコちゃんがいるからさぁ……交代してとは言わないけどぉ…けど……」
「ちょ……泣くなよ。しっかり助けたろ?」
「そもそも、何してたの? 呼んだのに……」
「あ? あぁ……寝てた…」
「ばくれつのタネ、食わんかい。爆発してしまえ! おりゃあ!!」
「痛い痛い痛い……押し込んでも食べないし…」
大体、寝てたってないよ!! 寝なくてもいいんじゃないの?! 制御者!
「制御者だって、万能じゃない。本当の神様じゃないんだから」
そうなの……?
じゃあ、なにしてたの? 寝てたってことは、なんかしてたんでしょ?
「え? あー……歴史書とか寝ずに読んでました」
「やっぱり、ばくれつのタネを食べて、爆発してしまえ!!」
「痛いっての……だから、押し込んでも食べないって」
なんだよなんだよ。答えなかった理由が寝てたからで、寝てた理由は、本読んでたからって……
「主人、死んでもいいってか! すーくん、爆発しろ!!」
「助けたから許してくれよ。つか、おれもびっくりしたんだって。まあ、多分、助けなくても死なないとは思うぞ? 木がクッションになると思う。かなり生い茂ってるし……」
そう言われてみると………いや、それでも大怪我だよね?
そういうと、すーくんは少し笑うだけで答えなかった。
あぁ……ですよね。うん、察したよ。
「それだとまずいなー……と思ったから、出てきたんだが……駄目だったか?」
ううん。ありがと……
ぎゅ、とすーくんに抱きつく。すーくんはなにも言わず、抱き締めてくれた。そのせいかまた泣きそうになってきた……
「う…すーくんのバカァァァ……」
「……ごめん」
少しの間、すーくんに抱きついたままだったが、そいや、と小さく呟いた声がした。
「お前、なんで崖から落ちてたんだ? 別に遊んで足が滑りましたー……とかじゃないんだろ?」
「そうだった! あのね! なんか知らないけど、槍が飛んできて……こう…バーンて…ん? ビューン?」
「全然わかんねぇよ。伝わらない」
うん……そうだよね。擬音しか出てこない自分も情けないが……伝えたいことが多すぎて、伝えられない。が、これだけは伝えないと……!
「とにかく! ブラッキーとエーフィにやられそうになったの。ぶっちゃけ、ブラッキーだけなんだけどね?」
「………ふうん? それでお前はこれからどーすんの?」



~あとがき~
やっぱり、フォースが助けてくれますよね!
でも寝てたからな、こいつ……
フォース「………」

次回はイブさんどーするんだー……って感じかな。
結局、敵の目的、また書けてないし……なんだろう。
まあ、予告を気にせず、吹っ飛ばすのが私の十八番なんd((殴

イブとフォースの会話は書きやすいなぁ……
皆さんはどんな組み合わせが好きですか?
え、私ですか? そりゃあ……書きやすい組み合わせがいいです(笑)
皆、好きだけどね♪

ではでは、次回もよろしくお願いします。