satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

ポケダン~約束~ 第19話

~前回までのあらすじ~
ショウ「久しぶりにエレキが登場しましたよ」
雅「………それ、いらない」
ショウ「あれ? そうですか……んじゃあ、ライの能力の話がとりあえず終わりましたね♪」
雅「………そうだね」
エレキ「俺の扱いが雑すぎねぇか?」
雅「残念な人……仕方ない…」
エレキ「えぇぇぇぇ!?」
ショウ「まあ……他には特にありませんね。それでは始めますか♪」
雅「……なんでこいつがいるんだろ……? 話が進まない…」
エレキ「お前、俺のことをなんだと思ってんだ?」
雅「…………」
エレキ「無視!?」
ショウ「そっ…それでは、始めます! 作者さん、よろしくです!!」
は、はい!! 了解です!


ショウは眠ってしまったライを部屋へと送り届けた後、先程のエレキが気になったため、様子を見てみる。ちらりと窺うと、資料をぶちまけてはいなかった。しかし、相変わらず、不安定でよろよろしていたために、手を貸すことに。
「雅に頼めばよかったのに……」
「あいつが俺の頼みを聞いてくれるとでも?」
「……ごめんなさい。あり得ません」
一応、地位はエレキの方が上のはずなのだが、どうやっても雅に好かれないようだ。まあ、雅だけではないのだが。
「で、どこですか? 資料室?」
「あ、えっと……親方の部屋」
「じゃあ、資料室から持ってきたんすか? あの……遅すぎません?」
「二足歩行、出来ないんだよ! それでもここまできたこと、褒めてほしいわ」
「褒める?……よく出来ました……?」
「……………ありがとう。ショウ君、優しい」
「あはは……エレキはいつも頑張ってますもんね」
「あのさ、その優しさを頼むから、お姉さんにも分けてあげて?」
エレキのこの発言を雅に聞かせたら、大変なことになりそうだなと思いつつ、無理っすと返す。
そんな会話をしていると、目的地だった親方のシアンの部屋についた。エレキは一呼吸置いて、扉をノックする。
「……っと……親方様、エレキです。入ります」
「ショウです。入りますね、親方」
部屋からの返事はないが、構わず二人は部屋に入る。部屋に入ると少し散らかってはいたが、いつもより綺麗にしてある。そんな部屋に椅子に座って寝ているシアンを見て、二人は顔を見合わせた。
「……親方、居眠りしてますよ」
「おう……してるな」
「どうします? 起こす……のは、身が引けます」
「そっとしておこう。えっと……机の上……で、いっか。……ショウ、いいか?」
「はい。了解しました」
シアンを起こさないよう気を使いながら、邪魔にならないところにそっと置いた。
そのとき、机の上にあった写真のようなものに目に入った。しかし、ちらっと見ただけでは、誰なのか分からなかった。そのため、もう少し見ておきたいなと思ったところでエレキに話しかけられる。
「……ショウ? どうした?」
「あ、いえ……写真があったので目に入っちゃって」
「あぁ……それ、なんだっけなぁ……四天王とその補佐との集合写真だったかな? プクリンさんがノリで撮ろうって言ったとかなんとか……」
プクリンギルドの?」
「そ、プクリンギルドの親方さん」
へえと納得しかけ、あることに気づく。エレキの方を改めて見る。見られたエレキは少しだけ首をかしげた。
「あれって、ピカさんもいますか?」
「ピカ……おぉ、いるんじゃね? ちょっと見てみれば? でも、なんで?」
「俺、昔にちょっとお世話になったもんで……あ、いた……!」
「お世話になった……?」
「はい♪ ちょっと懐かしいです」
写真で見るピカは、昔見た姿と変わらなかった。ショウはその姿を見て、写真を元の場所に戻す。
「凄い人と知り合いなんだな、お前」
「そんなことないっすよ♪ さて、親方が起きる前に退散しましょうか」
「そだな」
そろりと部屋を出て、静かに扉を閉めた。そして、エレキと別れる。次に夕食の準備をするため、食堂へと向かった。

「……失礼します」
「あ、ライお兄さん♪」
一眠りしたライは、いい加減仕事をしなければと思い、経過観察に訪れたのだった。病室にいたのは進化を遂げリーフィアとなったイルと、その兄であるロキの姿。
「ライお兄さん、白衣着てる」
「一応、これでも医者だから。聴診器もあるよ」
「わぁ……! あ、お医者さんだと眼鏡もかけるの? レアお姉さんはかけてないけど」
「うん? あぁ、別に目が悪いわけじゃないんだけどね。疲れるから……それを軽減するために」
へぇ……! と瞳を輝かせて、ライを見つめるイル。そんなイルの様子を見ながら、にこりと笑いながら頭を撫でた。
「イルちゃん、特におかしいところはない?」
「うん。大丈夫かな♪ 進化出来て嬉しい。ありがとう、ライお兄さん」
「どういたしまして。明日、検査して大丈夫なら退院してもいいかな。……よかったね、イルちゃん」
「ほんと? よかったー!」
嬉しそうに笑うイルを見て、こちらもつられて笑った。そして、ライはロキの方を向く。
「明日検査をして、異常が見られなかったら……そうだな……明後日には退院出来ると思います。まあ、異常なんて見つからないと思いますが」
「そうですか……ありがとうございます」
「イルちゃん、前回の検査結果では、健康そのものだったので……感動すら覚えましたよ」
「そう言って貰えると、安心しますね」
ほっとした表情になるロキを見て、イルのことを心の底から思っていたのだろうと思った。実際、嘘ではないから、イルは大丈夫だろう。
「お世辞とかじゃないんで、いや、本当に。……だからこそ、原因も突き止めたいところなのですが。難しいと思います」
「そうですか……少し気になるんですけどね。まあ、イル…妹が無事なら、原因はいいですよ。ここまで尽くしてくれただけでも、感謝していますから」
「いえ、こちらも勉強になりました。進化のこと、そこまで詳しくなかったですし、どうなるかと思ったんですよ。まあ、結果よければすべてよし……ですね」
「確かに……そうですね。ライさん、ありがとうございました」
「いえいえ……それでは、僕はこれで。また後でね、イルちゃん」
「うん、あとでね!」
ライはイルたちの病室を出て、ぐっと背伸びをした。そして、息を吐きながらくるりと方向転換をする。
「……さて、今回の件はこれで大丈夫かな。ノアとレアに連絡して戻るように言うか……どうせ、雅のことだから、まだ帰ってくるなって言ってるだろうしな」
よしと呟くと、連絡を取るために部屋へと急いだ。



~あとがき~
エレキさんがぶちまけると思いましたか? ぶちまけないんだなぁ……それが。ふっふっふー……
ぶちまけると雅さんに殺されるので、かなーり慎重なエレキさんなのだよ。うんうん。
ってことで、期待していた方、すみませんでした。今度はぶちまけて雅に半殺しされるところを書きます((殴

しかし、うーん……話が広がってたなぁ……
いつだったか、ショウ君と探検隊さん…ピカとの絵をあげたので、それの話をするために伏線を……(笑)
本編で説明しますね。気長にお待ちください!

次回、まだまだまとめ回、続きます。
ノアとレアは、いつ登場するのやら……

ライ「あれ、エレキがいる」
エレキ「いちゃ悪いか」
雅「………ここぞとばかり出てきてる」
エレキ「いいじゃん……別に」
ライ「なあ、知ってるか?」
エレキ「?」
ライ「エレキの口調が定まってないらしいぞ? 作者の中で迷走中なんだとよ」
エレキ「…………はい?」
雅「………ふっ」
エレキ「笑うな!!」
雅「ここで笑っとかないと……ね?」
ライ「た…確かに……くくっ…」
エレキ「お前らぁ……」

ではでは!