satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第76話

~前回までのあらすじ~
ご飯食べて、おやすみなさいってとこで終わったのかな。多分。
今回はピカとポチャのイチャコラ入れたいな。
ピカ「誰が得するんだよ。それ」
ポチャ「さあ……?」
私がするんだよ!
いつも、行き当たりばったりな私ですが、これはやりたいなーってのは、あるんだよ。それをいつも練り込んでだね……
ピカ「要はただの自己満足か」
ポチャ「始めよっか。……作者の話に付き合っても、終わらないからね」
ピカ「そだね~♪ では、始めます!」


時々、と言っては語弊があるだろうか。ある特定条件下において、起きることがある。
このことは、ピカにとって厄介なことであり、参ることでもある。それでも避けられるものでもなかった。条件が揃ってしまえば、逃げられない。一種の精神病というべきだろうか。
「またこれか。飽きないね、私も」
―強がっちゃって~……素直に怖いって言えばいいんじゃない? 別にどっちでもいいけど―
「言えたら苦労なんてしない」
―だよね。そういう人だもん。……ここまでくると、変わろうにも変われないってもんだよね―
「………」
―うわあぁ……無視するの? あ、喋らなきゃ追求されないとでも思ってるの? 甘いよ。甘々だよー? 激甘すぎだよ。そんなことにならないって、一番知ってるくせに―
「うるっさいな。こういうときこそ、静かに寝かせろっての」
―身体は寝てるじゃん―
「頭も寝かせろよ」
―それじゃあ、死んじゃうよ―
「そういう意味じゃないし……ああ言えばこう言うとは、このことだな」
―ていうかさ、なんで誰にもこれを言わないの? あれ、信じてない?―
「は? 理由なんてないわ」
―とか言って、心の奥では皆のことを疑い、信じない。うわっ…友達いなくなるわー……それ―
「………っ」
―おやおや? 反応ありですか? そりゃそうですよねー? 自分の存在意義を表してくれているもん。大切だよね―
「何が言いたい」
―いえいえ。特に何も。……ただ、このままでいいのかな、と思うわけですよ。信用することも大切だよ―
「言われなくたってしてる」
―残念ながら、そんな風には見えないんだな~……ねえ、どうして本音を隠すの? 怖いの? 避けられたくない?―
質問を聞きながら、またこれだ、と思った。どう考えようが、どう返答しようが、結局はこの疑問にぶち当たってしまう。
これは自問自答だ。自分の疑問を自分に投げ掛けているだけ。わからないものに答えなど知らない。答えすら存在するのかもわからない。
そして、解くことのできない迷宮へと、自分の手で誘うことになってしまう。
この瞬間が一番苦手で嫌いでやりきれない。
声は更に続く。
―本当の自分って何? なんで迷っている?―
「…………それは」
―あぁ、ごめん。迷っているのは、誰も信じていないからだよね。人の目気にしすぎてるから―
「………うざい」
―それは自分自身を否定することになるよ? 構わないけど、虚しいな―
「っ……黙ってよ」
―そんなんだから、孤独な気持ちになるんだよ。独りぼっちになるんだよ。いい加減、理解しよう?―
「…………!」
―やっべ。禁句でした。……ま、何がともあれ、弱すぎだって。自分のこと、そんなに追い詰めてそんなに楽しいか。いや、いいんだよ? 別に―
「………もう…やだ」
―あ、諦めた。まあ、今日はこの辺で……ってなるのかな。精々、一つでも答えが出ることを願っている。……これに答えなんてあるか知らないけどね―

そこで目が覚めた。
目を開けたとき、いつもならば誰もそこにはおらず、一人きりだと自覚せざるを得なかった。
しかし、今日は違った。
「………ピカ?」
「…………ごめん。起こした?」
「いや。大丈夫だよ」
いつもより遅く寝たのが原因なのか、それともいつもより長く見ていたせいなのか、理由は不明だが、今回に限ってポチャが先に目を覚ましていた。といっても、眠そうにしているし、もしかしたら、寝惚けているかもしれない。
寝る前、ポチャは床で寝ると言って、本当に床で寝ようとした。そこをせめてソファで寝ろ、とピカが言ったのだった。そして、ソファで寝るということで落ち着いた……はず。それにも関わらず、今、ポチャはピカの近くにいる。ベッド横に座り、うとうとしていた。
恐らくまだ、夜は明けていないはずだ。
二度寝する。おやすみ」
変に心配をかけたくなくて、寝られるとは思っていないのに布団を被る。突っ込まれたくなかったために、仕方なくと言うべきだろうか。
しかし、それが叶うことはなく、声をかけられた。
「待って」
「………んだよ。寝かせろよ…」
「なんでそんな顔してるの?」
「は………?」
ピカは思わず起き上がり、ポチャを見下ろした。ポチャはピカの方を見ているわけではない。もしかすると、眠っている時に覗きこんだのだろうか。それにしたって、会話が繋がっているようにも思えなかった。
「ポチャ……寝惚けて…?」
「………ぼく、ピカは凄いと思うよ。……もちろん、こんな風に言われたくないんだろうけど」
「おーい? 私と会話して欲しいんだけどー?」
「でも、同時にずるいとも思ってる」
「…………え?」
「どうして一人で抱え込むの? 別に一人で悩まなくてもいいじゃん……それとも、話せることじゃない?」
「!! ポチャのくせに核心突きやがった」
「前に言ったよね? ピカはピカなんだって……だから…さ」
今までこちらを見ていなかったポチャがピカを見上げる。そして、にこっ、といつもと同じ笑顔を向け、手を差し出した。
「明るく考えていこう? どんなピカだって、ぼくはずっと支えていくよ。必要なら傍にいるから。約束する」
「…………うん。ありがと」
ベッドから降り、差し出された手を遠慮がちに掴んだ。いつもなら、照れるはずなのにそんな素振りは微塵もない。やはり、寝惚けているのだろうか。
ピカは、それはそれで構わないと思った。覚えているなら守ってくれるだろうし、覚えていなければ、いつも通りに過ごせばいい。
「やっぱり……私にはもったいないなぁ…」
「………ん? 何が?」
「なんでもない」
ポチャの隣に座り、繋いでいる手を握る。
しばらくこのままでいよう、と何となく思った。



~あとがき~
最初のはつっこまないで!!
ただ、ピカちゃんも色々悩んでいるんだよ! っていう軽い認識でいいです。深いとこまで聞いちゃ駄目なんです……
か、か、考えていないからとかじゃないんだからねっ!? 勘違いしないでね!

次回、今度こそ報告します。今度こそ……出来たらエエな。

ポチャ君、寝惚けているのかそうじゃないのかハッキリしていませんが、そこら辺はご想像にお任せします。
しかし、彼も男の子ですからね~……どうなんでしょうか。
ぶっちゃけ、次回でわかると思いまーす。
このまま闇の中でもいいんですけどね(笑)

ではでは!