satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第83話

~前回までのあらすじ~
槍が飛んできました。
ピカ「……………あの、怖い」
フォース「ごめん」
前回で終わればと思っていたのに、終われなくてごめんなさい。今度こそ終わります。そして、あの子出したい。
ピカ「作者が予告を吹っ飛ばすのはいつものことだからな~」
フォース「ところでラル、お前は敵に何をしたんだ? 姐さんって呼ばれてなかったか?」
ピカ「呼ばれてたね~♪」
フォース「お前の統括力が恐ろしいわ……」
何したのかはご想像にお任せします。
ではでは、スタート!


雷姫の返答に呆然とした。しかし、先程起きた出来事で嘘ではないと窺える。ついでに言うと、雷姫が嘘をつくとは思えない。
先程のポチエナが慌ててピカに話しかけた。
「姐さん、大丈夫ですか!?」
「大丈夫。あっち、どうなって……?」
『……立っている奴がおらぬな』
「相打ち……ですか?」
「フォース君に限って……ん? ちょっと待て。もしかして……まさかとは思うんだけど……」
ピカはそう言うと、考え込んだ。しばらくして、思い付くままに呟いていく。
「何かの理由で槍を使わなくてはならない状況だった、と仮定する。……そうだとすると、仕方なく槍を使ったが、手が滑って槍が手から抜け落ちた。んで、槍は勢い余って、ブーメランのように飛んできて……最終的に自分のことに戻ってきて直撃した……?」
「…………姐さん。それは……お言葉ですが、間抜けすぎやしませんか」
「だよね~♪ 飛んだとしてもキャッチはできるよね!……できるよね?」
『さっきも言ったが、槍術の才能は皆無だ』
雷姫の言葉に黙ることしかできなかった。ピカは、とりあえず、フォースの元へと駆けて行く。
自分で立てた仮説ではあるが、間違いであってほしいと願いつつ、フォースの体を揺らした。
「フォース君! 聞きたくないけど、何があったの?」
「……槍、直撃した」
「お前、制御者やめちまえ!! そんなんだから、暴走するんだよ、アホが」
『同感だな』
「うぅ……痛い」
「とりあえず、いっぺん死んで才能貰ってこい。お前」
『そうだな。さすれば、今よりましになるだろうな』
「ひどいっす。ピカさん、雷姫さん……」
痛さより羞恥の方が大きいのか、立ち直れていないフォースは、起き上がることはせず、その場に倒れこんでいた。ピカは敵だった人達に後のことを任せ、先に進むことにした。
「んまあ……よろしくね? ポチエナ君、皆」
「姐さんもお気をつけて! こいつらとサツの方へ行ってくるんで!」
「うんうん。きちんと更正してきなよー? そしたら、また会おっ♪」
「うっす!」
ポチエナだけでなく、他の人達も声を揃え、返事をした。ピカはにこっと笑って見せ、残された雷姫とフォースは何とも言えない気持ちになる。
『………我は今、マスターが恐ろしいぞ』
「ピカは何をしたんだ? 敵だったよね? 何、姐さんって」
「ほら、フォース君。復活したなら、早く立って」
「あ、はい……すいません」
「雷姫、ありがとうね。またよろしく♪」
『う、うむ。……また、何かあれば呼ぶがよい』
ピカは自分の中に雷姫を戻すと、開けた道を見つめた。多少時間はかかったが、これで先に進めるだろう。小さく息を吐き、フォースの方へ向き合った。
「フォース君、出発しよう?」
「お、おう……あと少しだと思うから、頑張っていこう」
「ほーい。んじゃあね~♪」
「あざーっす!!」

ちょっとした騒動に巻き込まれつつも、先へと進むことができた。最初のとき同様、ピカが前を歩き、フォースが数歩後ろを歩いていた。
ふとピカが後ろを振り返り、笑顔を向けてきた。
「とりあえずフォース君はこれから、中距離武器を使わないでね☆ 特に槍とかさ。使ったら死人が出る」
「俺だって好きでこうなったわけじゃ……」
「特訓するなら、無人島行け。無人島」
「昔から特訓してるんだけどな……一応」
「嘘つけ。あれはド素人の失態だよ? いや、素人でもああはならないかもだけど」
「してたよ。武器の使い方も出し方もマスターに教わったし……他は普通なのに、中距離武器だけが扱えないんだよ。特に槍」
「だから、使うなっていう神のお告げだよ」
「マスターは神様だよ。その神様がおれに教えたんだっつーの………お告げとかあるわけないだろ?」
ピカがぴたりと動きを止め、フォースの方を振り返った。急に立ち止まって驚いたが、何とかぶつからずにすんだ。
「え、それ、神様に教わったの? つか、神様って誰」
「あ? あぁ……言ってなかったか? 制御者は神の手下みたいなもんだよ。いわゆる、上司と部下の関係だな。マスターは力を司る神様。一応、ビクティニだけど……?」
「まじかよ。つまりはフォース君も神様の部類?」
「多分、そうだと思うけど」
「その力って制御者に必要なものってことだよね?」
「武器を創り出すあれか? まあ、そうだろうな。制御者は皆できるしな」
「ほへぇ……勉強になりました」
「…………え、それだけかよ?」
「うん、気になったもので。めんごめんご♪」
ちろっと舌を出し、フォースに向かって謝った。フォースはため息をつきつつ、苦笑を浮かべた。
「じゃ、行こっか?」
「あ、いや。ここでいい。多分、ここから行けるから」
フォースはそう言うと、どこからか鍵を取り出した。特に装飾をしてあるわけでもなく、どこにでもある普通の鍵に見えた。
「フォース君、それは?」
「別空間の扉を開けるための鍵だ。これがないと行けないんだよ」
「ふうん? なんか凄いとこにいるね。彼女さん、そんなとこにいるの?」
「そうだよ。……だってもう……」
「……………ん? 何て言った?」
「なんでもない。じゃあ、開けるぞ」



~あとがき~
あ、出せなかった。
しかし、ここまでくればわかるよね! フォースの彼女さんだもん。特殊な場所にいるあの子です。
まあ、前に彼女のとこに行くって言ってあったので、わかってるよね♪

次回、ピカとフォースの彼女さん、面会しまーす。

……何か言うことあったかしら。
そいや、ピカが姐さんって呼ばれてましたね。
呼ばせたのか、呼ばれたのかわかりませんが、ある意味、ピカの能力の一つなのかもしれません。
何て言うの? あの~………
ひ…人をまとめて従わせる能力……的な?
あ、今後、姐さん呼びしていた彼らが話に絡んでくるかは不明です。
一応、一人種族を何となく考えて出してみました。
ポチエナくんね。ポチエナくん。
名前はめんどいんで、ポチでお願いします。
ピカ「犬みたいな名前つけられてる」
ポチ「俺は構いやせんぜ、姐さん♪」
ピカ「あら、そうなの?」
ポチ「うっす♪」
まあ、要するにですね……ピカはいろんな意味で最強ですね☆ ってことなんですよ。きっと。

ではでは♪