読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第92話

~前回までのあらすじ~
イブたちがピカとフォースの後を追うことになりました。
イブ「………話運び、雑だと思うんだけど」
チコ「い…言っちゃダメだと思うよ……それ」
ってことで、今回は出発前夜って感じです。
主にポチャの真意の話。というか、心境の変化?
イブ「? どういうこと?」
ほら、ポチャがピカのことでフォースに相談してたじゃないですか。詳しいことは書いてないけど、フォースの意見を聞いて、どうするかってここで紹介したいなって。
イブ「え…えぇ……適当だなぁ……」
チコ「行き当たりばったりすぎない?!」
てへぺろ~♪
では、始めまーす!
イブ「そんなことすると、今回じゃ終わらないよね」
……………はっ!!


イブとチコと約束を交わしたその日の夜。
いつもなら寝ている時間なのだが、今日はどうしてだか眠れる気がしなかった。といっても、最近は寝られていなかったため、大して気にも止めていなかった、が正しいのだが。
「んん~……あれか。理由は…」
『てぃー? てぃー? おはなしするー』
『おはなし。おはなし』
「スイ、セツ……黙る。ご主人、寝るから。明日、早いから寝るの」
『やだー! おはなしするー』
『する。する』
仕事がないとき以外は、外に出してある愛剣たちの声が響く。外に出してあると言っても、契約を破棄しているわけではないし、繋がりが途切れているわけでもないがために、脳内で彼女たちの声がしていた。
「何の話するのさ……ネタなんてないよ。ピカもいないから、面白いこともないぞ」
『ぴー、いないのー? てぃー、なんかしたー』
『きらわれた。てぃー、きらわれた』
「う………えげつないこと言うね。お前ら」
『てぃー、なにもしないから。しないからー』
『あいそつかれたー。おすことだいじ』
セツからそう言われ、慌てて飛び起きた。そして、剣のある方を見て、勢いよく突っ込む。
「ありそうで怖い! というか、セツ! 押すこと大事って誰から聞いた?!」
『すー! いってたー』
「すー? すーって……フォースのことか? って確かにそんなこと言っていたような…………って、何フォースとの会話、聞いてんの!」
『ほかもいってるー』
『いってる、いってるー』
「あぁ……言ってたね。レンさんとかね」
『れーいってたー』
『すーもおなじ。だから、だいじー』
「お前たちの学習能力が恐ろしい。……んでも、ぼくに押せると思っているの? スイたちは」
『ないよー?』
『てぃー、むりー』
「グサッと来る……剣なのに…剣なのに……!」
『スイ、さすよー』
『セツ、さすー』
「あ……うん。そうだね……もう、お前ら黙れ。ぼくの身が持たないから」
『えー?』
『どしてー』
「自覚してくれる?!」
ポチャが突っ込むが、スイとセツは理解していないのか、えー? と二人して声をあわせた。そんな二人にため息すら漏れる。
「…………寝るから、起こさないで」
『てぃー』
『ぴー、かえってくるー?』
「別に喧嘩別れとかじゃないから、帰ってくるよ。家出とかでもないし……心配するな」
『でも、ぴー、てぃーとおはなししてない』
『てぃー、ぴーになにしたのー』
「あのね…………それがわかれば苦労しないの」
そう答えると、次からは反応しまいと二人に背を向けた。そんなポチャの様子に目もくれず、二人は話を勝手に進めていく。
『ぴーをしんぱいしてたー』
『ぴーのちかくいってたー』
『ぴーとおはなししてー』
『いっしょにねてたー』
「それいつの話?!」
二人の話があまりにも聞き流せる内容ではなく、反応をしてしまった。しまった、と思ったが、二人は気にしておらず、素直に教えてくれた。
『このまえー』
『まえまえー♪ わるものやっつけたあとー』
「……あの夜のことか。ピカと変な雰囲気になった理由……ってこと? でも、ピカを心配って…なんでだ」
『さあー?』
『わかんなーい』
「本当に?」
『うん。わかんなーい』
『わかんないよー』
「…………そう。心配……ぼくが?」
『うりゅー……ねむねむー』
『ねるのー……てぃー、おやすみー』
「あっ……こら。散々人の安眠妨害しておいて、勝手に寝るの反則…………って、聞いてないや」
騒がしい二人の声が途絶え、ポチャは小さくため息をつく。周りを見回しても、そこにひょっこりと人が表れるはずもなく、誰もいない部屋にいる、という事実しかない。
いつもなら、今のような真夜中にスイとセツと話していると、ピカがうるさい、と割って入ってくる。そして、結局は彼女自身も話し込んでしまっている、ということが珍しくない。しかし、今はそんな彼女はいない。
時々、一人でピカの帰りを待っていることはあったが、こんなにもモヤモヤしたことはなかった。今までに感じたことのない気持ちに戸惑っていた。
最近、周りの人に色々言われてきたせいかもしれない、と原因を考えてみるが、そこから解決策が思いつくはずもない。
「あーもう。調子狂うな……くそ…」
ばたっとその場に倒れこみ、覚めてしまったものの、無理矢理眠ろうと目を閉じた。

木の上で星空を見上げながら、暇そうに足をパタパタと動かす。下を見れば、木に寄っ掛かっているフォースの姿が見えた。寝ているのか、考え事をしているのか定かではないが、自分には関係ないことだと割り切る。
フォースの様子がおかしい、と思ってから、何度か理由を尋ねようと思ったのだが、どうにも聞ける雰囲気ではなく、ずるずると夜になってしまった。こういうとき、普段なら無理矢理にでも聞き出そうとするが、今回だけはどうにもその気になれないでいた。
「なんだかなぁ……」
外に投げ出していた足を枝の上に持っていき、器用に体を丸める。そして、目を閉じ、寝る体勢に入った。下で寝てもいいのだが、外にいるときはどうしても地面で寝ようと思えず、高いところで寝るのが習慣になっている。ポチャはそんなピカを見て、危ない、と言ってくれるのだが、ピカ自身がやめようとしないのだ。彼女自身、危ないとは思っているが、根付いてしまっているためにどうしようもない。
「…………ふあ…」
小さくあくびをすると、いよいよ眠気もピークに達してきた。回らなくなってきた頭でぼんやりと考える。
高いところで寝る理由として、恐らく、外だと警戒心が強くなるのだろう、と他人事のように思う。パートナーであるポチャ、今回一緒にいるフォースの強さを認めていないわけではない。むしろ、頼もしいとさえ思っている。しかし、それとこれとでは話が別だ。
「おやすみぃ……フォース君…」
「まだ起きてたのか。……おやすみ」
フォースが少し驚いたように見上げたものの、とりあえず、笑って返してくれた。
ピカは、フォースの笑顔を見て、そういうの反則、と思いつつ、眠りについた。



~あとがき~
次回からまた、ピカとフォースに視点をおいて進めていきますよ~♪ ってまあ、今回ちょっとだけ戻しましたけども。

次回、フォースの同業者登場ですっ!
あとマスターさんとか?? いや、わかんないけどさ。

スイとセツが喋ってましたね。今後、話す機会があるかは不明です。が、イメージとしては、幼い感じ? なのかな?
って言っても、武器なんで、ポチャよりも年上ですよ。武器として存在している期間としては。それは雷姫も同様に。

ピカは基本、外で野宿するときは、高いとこで寝ます。夜になると警戒心が強くなるんだと思います。敵とかもそうだけど、もしかしたら、ただ単に高いとこが好きなのかもしれないです(笑)
ちなみに、フォースはまちまちです。木の上で寝たり、寝なかったり。ポチャは下で寝ます。登れないんで。

ではでは!