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satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

Fantasy world

Fantasy world

魔法とか出るからね! ポケモン二次創作だよー!
あーでも、今回、魔法出るか知らないや←
イオ「…………」
んじゃ、始めていくかー♪


~第11話 夜の会話~

カップを片手に揺り椅子をゆっくりと揺らしていく。頭で考えることと言えば、ミルのことしかない。
表の世界から来る、という事例は珍しい話じゃない。これまでに何十件と起きていることなのだから、そう悲観することではないし、すぐに帰そうと思えば帰せるのだ。……帰せるのだが、今回の件では問題が一つある。彼女の記憶がないことが一番の問題点なのだ。
俺達は、俺達がいる世界とミルがいた世界を繋げることが可能だ。俺達のいる世界を裏、ミルのいた世界を表、と呼ばせてもらおう。その裏と表を繋げるのは神の使いであれば誰にでも出来るのだが、かなりの魔力を消費するため、皆はこのことを渋る。で、結局、一番魔力を持つ俺に投げるのだ。大して変わらないエルナトでさえ、嫌だ、と言ってくる。例え、帰すのが女の子だとしても、これだけはやりたくないようだ。俺だってほいほい消耗したくはないが、誰かがやらなければいけないことであるため、俺がやっている。
その送るために必要なことが一つだけある。表の世界の記憶だ。帰りたい場所、ここに来る前にいた場所を思い浮かべることだ。俺は表の世界には行ったことはないし、どんなところとかは話でしか聞いたことがない。それでも送れないことはないのだろうが、空の上に出してしまったり、土の中に埋まってしまったり等々……そんな不幸な事故を招きかねない。知らないところで殺人犯になるなんてごめんだ。
「記憶をなくしたなんて聞いたことないんだよな……探そうにもどうしろと……んー…」
今の段階では解決策は見つかりそうにない。ミルが今の環境に慣れ、記憶が戻ることを期待するしかないのだろうか。
「…………はあ。とりあえず、他の奴らにも教えとこうかな」
揺り椅子から立ち、カップをテーブルの上に置いて俺は部屋を出た。そして自分の部屋に入り、神の使い逹全員と話すべく、連絡用の水晶を動かす。電話もあるっちゃ、あるのだが、一人にしか繋がらないため、全員一斉に話したいときは連絡用の水晶を使う。これもまた、魔法の一種なのは言わなくてもわかるだろう。
包帯を取って水晶の横に置き、椅子に座る。頬杖をついてのんびりと全員が揃うまで待つ。夜も更けてきているから、出るか怪しいところだが、大体の人は起きているだろう。多分。
「誰が先に出るかな~……っと。やっぱ、お前か。カリーナ」
『えっと………こ、こんばんわ………?』
なぜか語尾がクエスチョンだったが、気にすることなく、スルーさせてもらおう。いつものことだ。
「あぁ。もう少し揃うまで待っててくれ」
『うん。わかった』
「カリーナ、もう寝るつもりだった? それだったら、明日でもいいんだけど」
『ううん。えっとね………このあと、お星様とお月様見てから寝ようと思ってたの。だから、大丈夫』
カリーナの仕事は簡単に言えるものではないけれども、悪いものを払うのが基本的な仕事の一つだ。他にはおまじないを教えるとかそういう感じのこともやっているらしい。
ちなみに俺には全くわからない世界である。
「今日、晴れてる?」
『んと……うん、とっても綺麗だよ? イオくんも気が向いたら、見てみてね』
カリーナには純粋という言葉が合う。今、顔を見れば可愛らしい笑顔を浮かべるカリーナがいるだろう。性格さえもう少し前向きなら、人ともしっかり対面できるだろうが、今の彼女にそれを求めても仕方がないというもの。次の代に期待しよう。
『お、わりぃわりぃ♪ 出んの遅れちった』
次に出たのはアルマクだ。今、家にいるのかどうか怪しい。もしかしたら、またふらふらしている可能性がある。つか、そっちの方が可能性としては高い。
「お前、今どこにいんの?」
『ん~? さあー? 知らね♪』
駄目だこりゃ。
『…アルマクくん……プリルちゃん、一緒にいる?』
『おう♪ 今回は置いてってないぜ』
エイプリが置いてかれるのは毎度のことで、あいつが苦労してしているのは、周りの誰にでも知っている。
今回は、ではなく、これからは、という言葉が聞きたいものだ。
『やあ、今日もお疲れ様』
『……………ねみぃ…』
『やっほー! ファード、夜はこれからだよー!』
『シェル、黙れ。………何時だと思ってんの…』
「そんなに遅い時間に連絡した覚えはないが。ファードって夜型じゃなかった?」
『バーカ。外出たから早く寝たいんだよ』
そういうものなのだろうか。
エルナト、ファード、シェルの三人が出て、これで全員揃った。
「今回連絡したのは……エルナトは知ってると思うけど………またやっちゃいまして」
『好きだな、人拾ってくるの』
『もーちょっと、言い方あると思うんだけどー? ファード、ストレート過ぎ!』
『うるさい。事実だ』
ファードの言う通りのため、俺は黙ってその意見を受け入れるしかない。シェルが唸りながらも、反論する気はなくなったのか、言葉が続くことはなかった。
「つーことで、いつも通り帰してやりたいんだけど、そいつ、記憶喪失みたいでな」
『記憶、ないの……? その子、大丈夫なのかな』
『んでもよ、初めてじゃん。どうすんの? 何か策でも?』
「いや、全くない。記憶操作の魔法を使うわけにもいかんだろ。本人がわからないことを俺らが捏造しても仕方ないし。そもそも、やっちゃいけないし、使えないし」
『やったら大変なことになるもんね~♪ イオが?』
「俺には出来ん。エルナトがやれ」
『やったらどんな罰則受けるんだろ~? それはそれでいいかもしれないね!』
「一生帰ってこれなくなるかもな。……まあ、とりあえずは俺んとこに置いとくわ。部屋もあるし、問題はない………はず」
正直、ここからどうすればいいかなんて思い付くものではない。事が事なのだ。手探りでやっていくしかないのだろう。
『イオくん、何か手伝えること、ない? なんでも手伝うよ……?』
『あたしも手伝うよ~♪』
「そうしてくれると助かる。………そうだな、明日明後日、お前らんとこ行ってもいい? 一応、会わせておきたいから」
今後のためにもそうしておくのが得策だ。俺一人で抱えるよりもずっといい。
俺の考えていたことを察したのか、全員了承してくれた。初めにOKを出したのはエルナトであることは言わなくてもわかるだろう。最初は普通だったのに、早速気持ちが切り替わったようだ。
行きたくねぇな……こいつのところだけは行きたくない。……そんなことは出来ないけれど。
俺は了承してくれたことに礼を言い、通信を切る。
「………ふう。これからどうなることやら。……ま、なるようになる…か………」
椅子の背もたれに背中を預け、天井を仰ぐ。そして、今まで感じていなかった眠気が襲ってくる。椅子に座ったまま寝るのはどうかと思うが、思うように体が動いてくれない。
「…………っ」
この感じは例のやつだ。最近、全くないと思っていたのに、今回はなんなんだろう。
抗う術がない俺は、すぐに意識を手放した。





~あとがき~
ミルちゃん、この先どうなるんでしょうね。
ま、のんびりやっていきますけどね~

次回、イオに起きた異変の原因とメイちゃんです。

なんか言うことあるかな~……?
うん、特にない! 終わります!!

更新遅れてごめんなさい!!

ではでは~