satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

はじまりのソラ 5ー1

~attention~
この物語は時、闇、空の話を元にしているため、原作のイメージが崩れる可能性がありますので、嫌な方はバックをお願いします!
ピカ「祝! 五話突破~」
ポチャ「でも、partも含めると何話になるんだろうね?」
ソル「数えたら二十二のようですよ」
ピカ「そこまでやってまだ五話だよ」
ポチャ「し、仕方ないよ……」
ソル「ですね」
では、はじまりはじまり~♪


~5‐1 初めての謎解き~


お尋ね者と遭遇したあの夜、私とポチャ、そして新たに仲間になったアブソルのソルと共に、今後のチーム発展を目指して頑張るぞー……と気合いを入れたはいいが、そんな簡単にいくはずもなく、相変わらず簡単な依頼をこなす毎日を送っていた。
私はこれもポケモンのことを知るための勉強だと思ってやっているが、探検がしたいポチャにとってはもどかしいに違いない。
まあ、のんびりと進んでいけばいいけどね。
「おはようございますわ、ピカ」
「おはよー……んんー…今日も天気良さそうね~」
いつもの朝会をする大部屋にはキマワリとチリーンがいた。相変わらず、男子達は来ない。
「最近、ピカ達も力をつけてきていますわね。ワタシも負けてられませんわー♪」
「そんなことないよ。ずっと掲示板の依頼ばっかよ」
「うふふ♪ 皆さんその道を通って探検隊になるってことですよ」
そうなんだろうけどさ……
弟子部屋の方からドゴームの皆を起こす声が聞こえ、しばらくするとよろよろと歩きながら集まり始めた。
ちなみに、私は毎朝ポチャに声をかけてから来るのだが、一度も起きた試しはない。とりあえず、これからも続けるつもりだが、期待はしていない。

「え~……朝会をする前に皆に伝えなければならないことがある」
朝会の第一声、ペラップはどこか言いにくそうにそう切り出した。ペラップの様子に何か感じたのか、私を含む弟子達が少しざわめく。何か問題でもあったのだろうか。
「ここから北東にある『キザキのもり』という場所の時が止まってしまったらしい。時が止まったキザキのもりでは風もなく、雲も動かず……葉から落ちた水滴も落ちない」
前に話していた時が狂っているという話か。しかし、今、ペラップが言っていることってどこかで聞いたような……?
少し考えてみると、あることを思い出す。この話をしたのは最近じゃないか。ポチャがこの前教えてくれたものとほとんど同じだ。ポチャは予想で話してくれたはずだが、そうなるとこの話は…
「まっ…まさか……時の歯車が……?」
キマワリの言う通りだ。時の歯車が何者かに盗られたらしい。皆、これからもこのようなことがあるかもしれない。十分注意してくれ! それじゃあ皆、仕事にかかるよ!」
ペラップがお決まりの号令をかけると、いつも通りの掛け合いでそれぞれの仕事に移る。恐らく、皆不安に感じているだろうけど、実感が沸かないんだろう。私もそうだ。なぜこんなことをしたのか、目的など気になる点はあるが、気にしたところで私に出来ることなんて何一つない。精々お尋ね者の警戒くらいか。
そんなことを考えている私の横ではポチャが小さく溜め息をついた。その理由は分かりきっていた。
「今日も依頼の仕事かなぁ……」
「不満そうだね? 私は別に構わないけど?」
「んんー……困ってる人を助けるのはいいことだから、嫌じゃないんだけど、そろそろ冒険みたいなことしたいなって」
明らかに不満抱いているじゃないか。しかしまあ、せっかく探検隊ギルドにいるのに依頼ばかりというのもやる気が削がれるというものなのだろう。
「おい、お前達。こっちに来い」
ペラップに呼び止められ、私達は顔を見合わせる。特に何かをした覚えはないから、恐らく仕事の話だろう。今日は掲示板ではなく、食料調達的な……? いや、それはこの前行ったばかりか。それなら、一体……?
ぐるぐると思考を巡らせつつ、ペラップに近づき、話を聞くことにした。
「お前達、最近頑張ってるからな。探検隊らしいことをしてもらおうかと思ってな」
依頼等々は探検隊らしくないんだ。
まあ、人助けはいいことだけれど、探検隊でなくても出来るしな……
「ってことは、どこか探検行けるの!?」
ポチャが嬉しそうに目を輝かせ、ペラップに詰め寄った。そんなポチャをペラップは嫌がる素振りはなく、嬉しそうに笑っていた。
「あぁ。親方の命令だ♪ 不思議な地図を出してくれ」
ペラップに言われ、私は黙って肩から提げていたバッグから地図を取りだし、ペラップの前に差し出した。
「ここだ。ここから北西に行ったところにある滝の調査だ。ここの滝には謎があるのではと噂になっていてな。その調査をお前達にやってもらいたいのだ」
おお、探検隊っぽい。かなり探検隊っぽいぞ。
「分かった! 行ってくるよ! ピカ、準備したらすぐ向かお!」
「お、おう……」
テンション高いポチャ、なんか怖いな……
私のそんな気持ちなど知るよしもないポチャは嬉しそうにはしゃいでいた。まるで初めて遠出する子どものようだ。
「………そうだ。せっかくだし、あいつにも声かけよう」

謎の滝の前に私達は立っていた。
メンバーは私、ポチャ、ソルの三人。
「思ってたより大きいな~……流れ激しくない!?」
「それが滝ってものですよ。ここの噂は僕も聞いたことありますよ。この滝には秘密があるって。でもどんなものかまでは聞いたことありませんし、漠然としていて定かではないようです」
ソルの解説を横で聞きながら、私は滝を見上げた。ポチャはどこか落ち着きのなく、ソワソワしている。正直、ウザい。
「でもどっから調べよう? まあ、調べるっていってもこの滝しかないけど」
「これですか……」
いや、どう調べよと。突っ込むか? いやいやいや、死ぬよね? 水タイプのポチャはともかく、私とソルは大変なことになりかねないよね?
「うわぁ……この滝、勢いが凄いや。これ以上近づいたら飛ばされちゃいそう…」
突っ込むどころの話じゃないらしい。
調べるところと言ったら、やはりこの滝しかないのだが、手段がない。何らかの確信が持てない限り、下手に動くと命を落としかねない。
探検隊、恐るべし。
「………うわあ!?」
「へ? って…あぁぁぁ!?」
考え事をしていた私にいきなりポチャが飛んできた。受け止めることも出来ず、私とポチャは激突し、その場に倒れた。言わなくても分かるだろうが、私が下である。
「お二人とも、大丈夫……ですか?」
ソルが心配そうに私達に話しかける。その気遣いはとても嬉しい。しかし、今はそれに答える程、私に余裕はなかった。私の上で伸びているパートナーの名前を思いきり叫んだ。
「ポ…ポチャァァァ!?」
「ごめんなさぁぁあい! ちょっとした好奇心に駆られて……近づいたら…」
「馬鹿なの? さっき自分で飛ばされそうだなーって言ってたじゃん!」
「そうなんだけど……やっぱり気にならない!?」
ならねぇ! 命大事! 安全第一だろ!?
あぁ……もしかして、何事にも好奇心旺盛に立ち向かっていった方が探検隊に向いているのだろうか。そういうことなのだろうか。私が間違っているのか……?
「………二人とも怪我はなさそうですね。しかし、どうしましょう? 近隣に話を聞いても大した収穫なさそうですし」
「うーん。さっそく行き詰まったね……」
このままだと話が進んでしまう。その前に言わなくては。
「どーでもいいんだけど、ポチャ君、どいてくれ」
「…………ごめん。今どく」
初めての探検。なかなか簡単にいくものではないらしい。



~あとがき~
はい。始まりました! 初めて探検隊らしい探検です!

次回、滝の謎を解けたらいいなー

本来のゲームシナリオではまだ仲間を連れて行けないと思いますが、まあいいじゃない!
そして相変わらず、ダンジョン内の探索については描写しません! なぜかって? ネタがないからだよっ!!
なのでまあ、そこまで長くはないと思います。多分。

そして特に言うことはないです。終わります。

では!