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satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第124話

~前回までのあらすじ~
またフォースと鈴流がラブラブしてましたね。
そろそろまとめていこうかと思いますよー!
ピカ「あと二、三話は続くわね!」
ポチャ「………あはは」
ピカ「そして二人のお熱いキスもまだ出てくるかは不明でーす」
ポチャ「………」
フォース「出るかは置いといて、さっさと始めようぜ。いい加減にしないと、次の話に入れないだろ」
ピカ「それな」
鈴流『そろそろ終わりになるかな~?』
なればいいかなと……よし、始めますよ!


「………んー」
ゆっくりと目を開ける。
あれから寝てしまっていたらしく、頭がぼんやりしていた。しばらく何かを考えることはせず、ただ目が覚めるのをまっていた。
「…………鈴流?」
『………ふにゅ…』
フォースが隣を見ると、すやすやと寝息をたてている鈴流の姿がある。幽霊のはずだが、なぜか寝てしまっているようだ。本来、幽霊は睡眠を必要としないはずである。
「流石にやり過ぎたかな……ま、先に仕掛けたのはそっちだし。文句言われる筋合いはないけどね」
体を起こし、軽く背伸びをした。スッキリしてきた頭で考えるのはこれからのことだ。いつまでもこうしているわけにもいかないのである。鈴流は既に死んでしまっているのだから。
死んだ魂は天に還るべきなのだ。
「どうしたもんかね……なあ、鈴流。お前は何が望みなの。何が心残りなんだ?」
隣で寝ている鈴流の頭を優しく撫でながら、そう問いかけた。当然、寝ているのだから答えなど返ってこない。そう思っていたが、薄く鈴流の目が開き、フォースを見つめた。
『………あのね? 私はね、フォース。貴方にお願いがあるんだよ』
「お願い? それはおれに叶えられるものか?」
『もちろん。………というか、フォースにしか出来ないことだよ?』
「そうか。なら、何がお望みで?」
『ふふふ……♪』
鈴流の笑みに嫌な予感がした。無理難題を突きつけられる、と本能が教えている。しかし聞いてしまった以上、鈴流の言うものを聞かねばならないだろう。
『私、フォースと番になりたいな!』
「…………なるほど、番か。………あ? ってことは結婚ってこと!?」
『そうだよ! 私と契りを交わすのですよ!』
「ゆ、幽霊と交わすなんて話、聞いたことねぇ。そもそもそんなことする必要ある?」
『そりゃ、しなくても私はフォースが一番だよ? でも、やってみたいじゃん』
「興味本意かよ」
『興味って大切だもんね♪』
「…………いいよ、分かった。おれなんかでいいならしてやるよ」
まさか鈴流からそんな要求をされると思っていなかったフォースだったが、これが願いだと言うのなら叶えるしかない。出来ないことではないのだ。むしろ、自分以外とされる方が腹が立つ。
フォースの答えを聞いた鈴流は嬉しそうにはしゃぎ、くるっと一回転すると可愛らしいポーズを取った。
『これはあれだよね! ご飯にする? お風呂にする? それともわ・た・し? ってやつ!』
「んじゃあ、睡眠が欲しいかな」
『むー……そんな選択ないよ!』
「はいはい。ほら、おれと契りを交わすんだろ。準備するぞ」
『うんっ! 私、可愛くオシャレしなくっちゃ! フォースもちゃんと可愛くセッティングしてね?』
「………? オシャレ? セッティング?」
『今時の儀式がいいもん! こう…昔の神聖な感じはいらないし』
「今時の儀式とは……? 華やかにするってこと? めんどくさっ」
本来は粛々と静かに行うはずだが、今の言葉で言う華やかな結婚式を鈴流はしたいと言う。どこでそんなことを覚えたのかと疑いたくなるが、恐らくファウスやウィル辺りがいらない知識を与えたのだろう。
「なあ、別にそういうことしなくてもいいんじゃないの? つーか、花畑にいるんだから、十分華やかで可愛い…」
『ふふーん♪ どーしよっかなぁ♪ どのお花さんが私を可愛くしてくれるのかなっ?』
鈴流はすでにフォースの話は聞いておらず、自分を着飾るための花選びに夢中だった。オシャレのアイテムと言ってもここには花しかないため、鈴流のいうオシャレというのもこれしかないのだ。
『うーむ。どれが似合うかな?』
「………はあ。もうやだ、この前向き馬鹿主様め」
口ではそう言ってても彼もどこか楽しそうだ。鈴流の問いかけに答えることなく、黙って近付くと鈴流と向き合う。
『フォース? どうしたの?』
「今じゃ、こういうことする前に言うことあんだよ。黙って聞け」
『う、うん。分かった!』
「………よくよく考えれば、おれと恋人になりたいって言ったのは鈴流からだったな。さっきの交わしたいってのもそうだし。……でも、改めておれから言うわ」
『………うん』
「お前のことが誰よりも好きだよ。……だから一緒になってくれるか?」
『…………ん?』
あまりピンと来ていないのか、はたまたもっと分かりやすい言葉を聞きたいのか定かではないが、鈴流は小さく首を傾げた。恐らく後者だろうが、そこまで言わせたいのならフォースは構わなかった。目線を合わせるためにフォースはその場に立て膝を立てる。そしてさながらナイトが姫の手をとるような仕草をした。普段、ふざけていてもそんなことをしないため、鈴流が少し赤くなっているのが分かる。
一呼吸置き、真剣な目を向けて直球の言葉を放つ。
「………おれの嫁になってくれ」
『……………はい』
顔を真っ赤にさせて小さく返事を返した。その返事を聞いたフォースはふっと表情を和らげると、優しく鈴流の手の甲にキスをする。フォースが顔を上げると、何をされたのか理解出来ないのか、鈴流がテンパっていた。
「自分から望んだくせに。赤くなってんなよ」
『あんなこと言われるなんて思わないし……』
「言えってことじゃなかった?」
『結婚してくれって言うのかと思ってたの!』
「嫁も結婚も同じだろ」
『そ、そうかもだけど……』
「さてっと……言うこと言ったし、準備しようか」
『うん』
フォースは立ち上がると背伸びをした。そして少し後ろにいる鈴流の方を振り返った。
「どうしたいって考えはあるのか?」
『え? んと……ど、どんなのがいいんだろ?』
首を傾げる鈴流にはどうやら具体的な考えはなかったらしい。イメージもとにかく華やかに、と漠然としたものなのだろう。フォースと鈴流の華やかのイメージが違えばやり直しをさせられるかもしれない。それだけは避けたいため、確認をする必要があった。
「要望ないなら適当にする。そのときは文句は受け付けないからな」
『うん! 分かった。任せる!』
ここで確認を取ったのだから、やり直しをさせることはないだろう。鈴流は元気よく返事をするとその場に座り、また花を選び始めた。そんな鈴流から離れ、彼女の言う可愛らしく場を作る必要がある。
「本当はこんな風に使うもんじゃないんだけどな……おれの“メイク”って…」
本来は武器を作り出す能力だが、それを応用すれば武器以外も作れるのだ。操る力が大きいフォースだからこそ出来る芸当ではあるのだが。
「何がいるんだろ。……アーチとか? でも材料……周りの花を使えばいいか」
手を前に出し、力を花畑の一角に込める。そして一気に上に振り上げると、その動きと連動するかのように花のアーチが出来上がった。二人が余裕で通れるくらいの簡単な物だったが、一瞬にして作り上げてしまうのはフォースの力故である。
「………もう少し出すかな。そのあとは祭壇っと」
一定の感覚でアーチを繋げてトンネルのようにした。それをくぐれば祭壇の前に出られる。本当ならば他の人のいる前で…神の前で愛を誓う場所だが、ここにいるのはたった二人。二人だけの結婚式。
今でも思う。
鈴流に普通の人生が歩めていたらどうなっていたのだろうか。力なんて関係のないところで生きていたのならどうなるのだろうかと。フォースと出会うことなく平凡に平和に暮らしていたのではないかと。
鈴流は何も変わらない。フォースに会って間もない頃も出会ってしばらく経っても彼女の性格、人柄は全くと言っていいくらいに変わらないのだ。そこにフォースは惹かれたのだが、そんな彼女だからこそ、普通に暮らす未来の方が幸せだったのではと思ってしまうのだ。
そんなことはフォースも鈴流も望んでいないのは分かりきったことなのに。
「おれの中の鈴流の影響って結構大きいんだよな。……鈴流に会ってなかったら…鈴流の制御者じゃなかったら、こんなんになってないだろうし。いい意味でだけど……」
出会ったからこそ、彼女の幸せの可能性を考えてしまうのだ。仮に関わりがなければそんなこと微塵にも考えないはずなのだから。
しかし、今、出来ないことを嘆いても仕方がない。考えたって幸せかどうかなど、本人が決めることで、フォースが決めることではない。
今、出来ることで彼女に幸せを与えてやるのがフォースの出来ることだ。
「…………あ」
全て作り上げた後、何かを思い付いたのか小さく声を上げると、ふっと姿を消した。力が尽きた訳ではなく、本人の意思であるところに向かったのだ。
少しして、消える前に立っていたところに戻ってくると鈴流の姿はなかった。まだ選んでいる途中なのだろう。
「…………最期、だもんな。しっかりやらないと」
ぽつりと呟いたその言葉は誰かに届くはずもなく、その場で消える。ふるふると首を振ると、鈴流がいるであろうところまで行くために歩みを進めた。



~あとがき~
そろそろクライマックスだよ!
無理矢理終わらせにきてますが気にしないでね!
なんか場面がコロコロ変わっててわかりにくいですよね。ごめんなさいです!

次回、フォースと鈴流の結婚式!
………でいいのかな。まあ、こうやって言った方が分かりやすいからいいか。

覚えていた人は覚えていたと思うんですが、告白したのは鈴流でしたね。それもかなり軽い感じですね。この前のポチャみたいな感じではなかった気がします。もうすぐあれ書いて約三年になるんですよね。長かった……ここまで長かったよ…
そんなこんなで、結婚してくれ宣言はビシッとフォースがしてくれました。流石ですね。
どうやって、何を言わせようか悩みましたがあんなんでいいでしょ!
難しいね、文章って。

ではでは!