satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第145話

~前回までのあらすじ~
やっと場が動いた……動いた?
まあ、いいや。アクアとエレキが戦い始めました。これから大丈夫なのか……?
アクア「不安がってるし……」
エレキ「どんくらい続くかねぇ~」
もえぎ「…………」
フォース「…………早く終わってほしい」
頑張るで~


まだまだ様子見のスタンスのエレキからの攻撃を流しつつ、今後どう動くかを考える。アクア自身、一度に多くの相手をすることはあまり得意ではない。複数に当たるような技を使えないためである。反対にエレキの電撃はその気になればこの場にいる全員に当てることが出来るだろう。それは、控えにいるピカにも言えることであるが。
「考えながらこなせるほど、甘くないんだけど」
「……!」
にっと余裕の笑顔を見せられ、一瞬だけたじろいぐ。そしてその隙をエレキが逃すことはなかった。がら空きになった脇腹を片手で思いきり打たれる。防ぐ手立てもなく、アクアはもろに受け、横へと飛ばされた。それを見届けたあと、黙って見物している二人の方を振り向いた。
「んでー? そこのお二人さんはどうするの?」
「ひゃっ……!」
「…………別に、どうもしない」
「ほーん……じゃ、攻撃されても文句はない、と」
「ないよ。そもそも、そういうものでしょ、これ」
「確かに。そういうものだな、これは。悪く思わないでくれよ?」
「ひゃあぁ……!」
アクアの次はエレキがフォースに向かってくるらしい。ちらり、と横を見るとすっかり怯えた様子のもえぎが目に写った。彼自身、一人でなら防ぐ手立てはいくらでもある。が、仮にそうしたところで、もえぎはどうなるのだろうか。戦意もなく、現時点で一番危険度が低いのは彼女だ。彼女が倒れたところで別の人が入ってくるが、またその人の戦力等々を考えて動きたくはなかった。まだ、もえぎがやられる場面ではない。
そこまで考えると、フォースは立ち上がって彼女を守るために、もえぎの前に立った。少しだけ振り返り、薄く笑って見せる。
「……貸し一つだよ、オネーサン?」
「えっ……?」
戸惑うもえぎから目をそらすと突っ込んでこようとするエレキを見据える。これは祭り、本気でなんて来るはずがないとピカは言っていた。確かに、言う通りで誰からも敵意は感じないし、気迫もない。
そんな状況が、フォースにとって生温く感じて仕方がない。
「“ボルトチェンジ”!」
「“まもる”」
フォースはエレキと自分自身の間に薄い壁を作る。その壁は“ボルトチェンジ”の威力をそのまま弾き返し、エレキもろとも吹き飛ばす。そして、すぐさま、後ろに立っていたもえぎを突飛ばし、フォースはサイドステップで横に飛んだ。先程までフォースの立っていたところにはアクアが“シェルブレード”を携えて立っていた。
「チッ……バレバレってことか」
「逆にバレないと思ったの?」
「紛れるかなって思ってたんだ。……君みたいな子供がここにいるの不思議だったんだけど、ここに立つ実力があることがはっきり分かったよ」
「そんな風に思ってくれるなんて、嬉しいな」
「そんなこと思ってないくせに」
「えへへ~♪ そんなことないよぉ?」
子供らしくにこっと笑って見せるが、白々しいと吐き捨てられる。確かに、白々しい態度だとフォースも思っていた。思っているが、今は偽っていて損はない。本性を見せる必要はないのだから。
一瞬だけの硬直状態のあと、すぐに場は動いた。アクアがフォースめがけて突っ込んできたのだ。
「“シェルブレード”!」
「またぁ? ワンパターンってつまんない」
むっとしながら、“シェルブレード”連続で斬りかかってくる攻撃をダンスを踊るかのように華麗に避けていく。避けていく中で、全く掠りもしない攻撃に当てる気あるのか、と考える。少しだけ考えたところで、自分が踊らされていることに気がついた。攻撃を避けた先の真後ろにエレキが待ち構えているのが見えたからだ。
「なーるほど……協力するんじゃん」
「利用出来るもんはするってことだよ。……“でんじは”受けてもらおうか」
一撃くらいは当たってもいいかと思っていたが、麻痺になるのはいただけない。しかし、もう地面を蹴ったあとで、無理矢理、着地時点をそらすのもバランスを崩し、エレキとアクアの追撃を受ける可能性がある。そして、状態異常になったとしてもこのバトルでは回復道具は使えない。麻痺を甘んじて受けるか、二手、三手の攻撃を受けるかの二択。
「……追撃食らった方がましか」
ぐるっと無理矢理体を捻って、真後ろに飛んでいた体を横に向きを変えた。しかし、それもエレキと大した距離が取れているわけではない。避ける選択をしたが、エレキがもう一度“でんじは”を放つ可能性もあることを着地寸前に気がついた。これは麻痺確定かと覚悟を決める。
「逃がすかっ! “でんじ…」
「させませんっ! “リーフブレード”!」
「っ!?」
フォースが着地したのと同時にエレキが数メートル飛ばされていた。そんな状況に驚いてアクアの方を見ると、アクアはアクアで倒れていた。そして、そんなことを出来たのは、一人しかいない。
「え、ん? オネーサン……?」
「た、戦う気はない……けど、君には、助けてもらったもの……だから、協力する」
フォースの意識が攻撃してきたアクアからエレキに移った瞬間、もえぎが隙をついてアクアに不意打ちで攻撃をしたのだろう。それにしたって、一発で倒してしまうのもどうかと思うのだが。
「私、もえぎ……よろしく……お願い、します」
「あ、うん? フォースです?」
貸し一つ、と言っていたものの、フォース自身は恩を売るつもりはなかった。後々もえぎを利用出来れば御の字だと思って助けただけだった。それと、敵意を向けられていない以上、フォースの敵とはならないから少しでも敵を減らしたかっただけの理由だったのだ。決して、協力を頼みたかったわけでもない。こんなことになるなんて考えになかったのである。変なことになってきたな、とこの状況にフォースは苦笑いするしかなかった。



~あとがき~
ここで更新しておかないと、空と海の更新が来年になる気がした(´・ω・`; )
来週とかポケモンやってるだろうし、ポケモン落ち着いてもテスト課題がねぇ……(白目)

次回、なんだか空気になってる二つの視点からちょっくら見てみるかね!

なんだろ。エレキがなんかかっこよく見えてきた。末期かな。やばいな。末期かな!!
今、ちびっ子フォースの想像したらかわいく見えてきた。末期だな。考えてみてよ! 声もきっと高いし、イブよりちっこいし、もふもふのふわふわしてるし、いつものクールでイケメンは影もないんだよ。レアフォース君だよ……!
まあ、中身はいつものなんで、考えはかわいくないですけど。

チーム紹介も最後ですね。我らがピカ様のチームです。
中心となってるピカは言わなくてもいいですね。今回、やりたくないと散々言っていました。が、一度戦いの場に出てしまったので、勝ってやるぜと開き直っています。フォースも言っていましたが、控えにいながらこの第一試合を影から操ろうと模索しています。怖いね! また、ちびっ子フォースにしたのもピカの作戦だと思われます。何狙ってるんだろうか、今後の展開で明らかになるかと!
次にフォース君。こいつも言わなくてもいいですね。が、なぜだか今はちびっ子になって参戦しています。あと、攻撃していません。逃げてます。避けてます。なんでだろうね? イブより一回りちっこい(設定)です。ピカの身長の半分あるかないかくらいかな。私の描くフォースの三分の一程度だと言えば伝わるのかしら。まあ、ちっこいってことをわかってくれればいいや。
最後にホノオさん。普段は道場の師範やってて、ピカもお世話になったことのあるお方です。敵チームのナイトと救助隊としてコンビを組んでいます。が、ふらっふらして、連絡も寄越さないナイトさんに今怒ってます。なんで、ぶっ飛ばすよ、オラオラ状態なんですね。はい。基本的に糸目で穏やかな性格をしています。ナイトに対してだけ、言葉遣いが荒いです。長年の付き合いのせいかな。

これで大体のチーム紹介が終わった!
チームのことで何か気になるところがあれば教えてくださいな!
次回以降のあとがきにて説明するので!

そいや、バトルスタイルとか書けばよかった。今書こう。ざっと書きます。なんとなくの想像かな。変わるかもしれないけれど、大体こんなイメージだよってやつ。

パワータイプ→ナエ、もえぎ、太陽、ホノオ
スタミナタイプ→アクア、エレキ、レン
テクニックタイプ→まろ、ナイト
バランスタイプ→トパーズ、ピカ、フォース

こんなんかな。漏れてなければいいけど……!
ぶっちゃけ、フォースはチート属性みたいなもんだから、どこにも属さない気もしますが(笑)
圧倒的パワー型率。脳筋ってやつかな。
あ、スピードタイプとか入れればよかった!
まあ、でも、入れてもピカだけかもしれない。それとナイトもまあ、速い方ですな。多分。

あとがきのくせに長くなった……すいません。もう終わります!
ではでは!

あ、今日、ポッキー&プリッツの日か……何も用意してない(^o^)