satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第160話

~前回までのあらすじ~
小休憩って感じでしたね。今回から決勝(?)やっていきますよ。
前回、ポチャと浅葱サイドも入れようかと思ったんですけど、話すことなかったのでやめました。
そして、今回で160話……やべぇっすね。頑張るわ。
ピカ「最終話までの予想話数がどんどん遠ざかる」
イブ「いっそ、終わるまで500話いるのでは?」
ピカ「それな」
まっさかぁ? んなことはないでしょぉ~?
ピカ「見てるか! 未来の作者!! 過去の作者はこんなこと言ってるぞ」
ちょ、お願い。ピカちゃんやめて? 頼むからフラグ建設しないで?(汗)
イブ「フラグだってのは理解してたんですね」
ではでは、始めます!


リムの声に合わせて入ってきた六名。ピカ、ホノオ、フォースの三名に対するようにレン、エレキ、太陽が向かい合っている。
「こーなっちゃったかぁ。お手柔らかに、ピカ」
「それはこっちの台詞ですよ。レンさん?」
補佐同士が挨拶を交わす中、残りのメンバーはそれぞれ会話をしていた。
「あはは♪ よろしくね、エレキに太陽君」
「おー……前々から気になってたんだけど、なんで太陽は君付けなの」
「え? うーん。わかんないかなぁ」
エレキの問いに首を傾げていたが、太陽が思いついたように手をぽんっと鳴らした。
「あ。単純に俺の方が後輩っすよねっ? 後輩には君付け、ちゃん付けしてますよ。ホノオさん」
「あぁ~……そう、かも?」
「おまっ……自覚ないんだ? んで、またお前かおちびさん」
先程のバトルで少しでも手合わせをしたエレキとフォース。エレキはまだ力量を測るかのように見るが、そんな目線は気にせず、ホノオの肩の上で涼しい顔をしていた。
「誰しも通る道をおちびなんて単純な言葉で片付けないでほしいな、おじさん」
「さっきまで俺のことはおにーさんだったよ!?」
「あはっ♪ おじさんだって~♪」
「おじさーん♪」
「うるっせぇ!! 歳で言えば大差ないだろ、お前ら!!」
歳の話で言ってしまえば、フォースがこの場にいる誰よりも上なのだが、そんなのは言ったところで信じてもらえるはずもない。見た目だけで言えば、最年少である。
『今更、自己紹介なんて必要ないですねっ! 両者、一定距離離れてください? ルールは先程言った通りですので、お忘れなく!』
だらだらと話をしそうな六人をたしなめるように、リムの指示が飛ぶ。六人はそれぞれ、それなりの距離を取るとお互いに向き合う。
「作戦は言った通りで。余程のことがない限りは変更もしないから」
「はいはーい。任せてね~」
「……はいよ」
ピカ達が作戦の確認をし終わった辺りで、リムの声が再び響いた。
『それでは、スタートですっ!』
「先手必勝だ~♪ 行くよ、フォース君」
「いつでもどうぞ」
フォースを肩に乗せたまま、ホノオは地面を力強く蹴り上げ、素早く前へと出る。それに反応したのはレンだった。エレキと太陽を掴み、空へと逃げようとした。が、それを許すほどピカも甘くはなかった。ピカがパチンッと指を鳴らすと、地面から勢いよく草が伸び始め、レンの足に絡み付いた。その草は力業ではどうにもすることが出来ないほど、強度を保っている。
「“くさむすび”っ! あはっ♪ 逃がしませんよ」
「あぁぁっ! 嫌らしいなぁ!? 太陽! 刈り取っちまえ!」
「えぇ? 初っ端からハードだね? ま、楽しそうでいいけどさ」
レンの指示が飛び、パッと手が離される。飛び上がる直前でほとんど飛べてなかったため、高いところこら落とされるなんてことはなかった。精々、数十センチから飛び降りる程度ですんだ。
「悠長だね、三人とも。……“れんごく”」
攻撃出来る範囲まで近付いたホノオが拳で地面を叩きつけるとレン達のいるところから火柱が立つ。先程、ナエにも使った強力な技の一つ“れんごく”である。その“れんごく”は三人を包み込むと激しく燃え盛った。
「手応えありだね。全員は分からないけど、一人は絶対に捕まえたよ」
「さっきの戦いとは展開が違うな。結構早いけど、いいのか?」
「長引くだけこっちが不利になるだけだから。俺達は今回限りの寄せ集めのチームだ。協力プレイになったらあっちの方が慣れてるよ」
「……ま、確かに。ピカはともかく、おれとお前は協力プレイってより単騎でやってた方が性に合ってるかもな」
「あはは~♪ 違いなーい♪ さて、そろそろ来るかな」
“れんごく”で作り出した火柱が何事もなかったかのように消えると、そこから飛び出してきたのはレンとエレキだった。どうやら、太陽は早々に離脱していたらしい。そうなると、太陽の向かった先には恐らく、ピカがいるのだろう。
「どうする? 太陽君は行っちゃったけど」
「ピカはほっとけって言ってたし、おれ達はおれ達でやろう」
「それもそうか」
ホノオとフォースはレンとエレキに向かい合い、これからの戦いについて考えていく。
「お、お前ぇ……!」
「レン、凄い顔してるねぇ」
「どっかの誰かさんのせいでな!?」
「えぇ? 誰だろう?」
「よくそんな台詞言えるよね……俺、ちょっと怖いんだけどぉ?」
「まあ、いいじゃない。ここはバトルをする場。それくらいは愛嬌でしょ」
「ホノオに愛嬌なんてないだろ……」
やれやれと言った具合にレンの声には呆れた様子が窺えた。やはり、レンからはやる気は感じられず、どうせなら早く終わってほしいとさえ思っているかもしれない。
「ねえ、そっちの大将はレンだよね」
「そういうお前らはピカだろ」
「質問を質問で返すのよくないよ? まあ、俺はレンだって思ってる。いざってときに外に飛ばれると何かと面倒だからね。それなら、さっさと俺にやられてくれてもいいんだよぉ」
「それは俺のプライドが許さねぇんだわ……エレキ、動ける?」
いつの間にかレンの背に乗っていたエレキに話しかける。恐らくあの炎の中、レンの背中へと移動したのだろう。そのエレキは自分の体をチェックしていた。レンの言う通り、動けるかどうかのチェックだ。
「まあ、一応。……火傷がヒリヒリするけど、問題ない」
「“れんごく”は絶対に火傷状態に出来るからいいよねぇ~♪ 太陽君は逃がしたけど」
「はぁ~……ムカつく。でも、ピカを一人にしていいわけ? 太陽ならすぐに片付けちゃうかもよ?」
「やだなぁ……レン、分かってるでしょ。ピカちゃんはそんな簡単にはやられない。……ね、フォース君」
今まで会話に入ってこなかったフォースの名を聞き、レンとエレキはホノオの肩に乗っていたフォースを見た。暇そうに、かつ興味無さそうにそっぽ向いていた。この様子では三人の会話を聞いていたかも怪しい。しかし、ホノオの問いは聞いていたようで、三人を見ることなく答えた。
「……そりゃ、おれ達のリーダー様だから。だから、おれもそれに恥じない戦いを見せないとね」
そう言うと、すとんとホノオの肩から降りたフォースはにこりと笑って見せるのだった。



~あとがき~
ざっくりと流れは決まっているのですが、細かいところが何も決まってないので、結局のところどうなるか分からない……詰まる……

次回、エレキ&レンVSホノオ&フォース! そして、太陽VSピカも!

チーム戦になった途端に静かになるフォース君です。まあ、多分なんか考えてるだけでしょうけど。もしくは、何もしたくないとか((←

二つの視点になるとどう描写していいのか分からなくなりそうです。ころころいっちゃいそうですが、分かりやすく書けるように頑張りますね……

ではでは!