satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第201話

~前回までのあらすじ~
フィフィが大活躍の日でした。
今後、ヴァルツやもえぎ、フィフィが出ることはない……はず! いやー! やっと終わりが見えてきた気がする! 気がするだけであとどれだけの話数になるのかさっぱりですけど!!
ピカ「予想しまーす。今年中に終わらないに一票」
ぐぬぬ!! じゃあ、終わったら!? どうする!?
ピカ「んー? いや、何もしないけど」
えー……
今回も一応、過激表現、流血等々にご注意を。
ピカ「それは最初に言え!」


大きな騒動が起きている祭り会場から離れた上空に、チルは二人の仲間を乗せて飛んでいた。離脱したと言うよりは、リーダーであるピカからの指示を受けて三人、別行動をしていた。
この命令を受けたのは、敵との交戦が始まって間もない頃。ソルの持つ探検隊バッジに連絡が入った。探検隊バッジに来るということは、チーム内からの連絡であるのはおおよそ見当がつく。ポチャからなのかと思いつつ、前線をコンに任せ、後方へ下がる。そして、バッジの通信を入れた。
「応答、遅れました。ソルです」
『おー……やほやほ~』
「……ピカ、さん? 大丈夫なのですか? というか、今どこに」
『大丈夫じゃなーい。しんどいよー……だから、もう少しだけ寝るけど、やってほしいことがある』
声は確かに元気はない。眠そうな声で、覇気がなかった。仕事のやる気がないと愚痴っているときくらいに覇気がない。
「僕に、ですか」
『ソルだけじゃないんだけどねぇ……コンとチルを連れて、あるところに向かってほしいの。本当なら、私が行きたいんだけど、雷姫ちゃんが駄目って言うからさ~?』
「そりゃ、さっき倒れて寝てたんですから。……それで、どちらに?」
『ヴァルガンの本拠地だよぉ』
「本拠地? あの、今の状況、どこまで把握してますか?」
『んえ~……? なんかうじゃうじゃ敵が出てきててぇ~……変な気配もしてるし、訳わかんねぇっすよ~? 新手のお化け屋敷的なー』
説明になっているのか不明な説明に、ソルは首を傾げる。結局のところ、ピカがどう考えているのかもさっぱりだった。支離滅裂と言ってもおかしくない言動にどうしようか迷っていると、ピカの声が真剣なものに変わった。
『まあ、それでもやらなきゃいけないことは組み立ててる。収めるために……違うな。勝つために、だな。そのために必要なの。……ヴァルガンの組織に潜入して、情報取って来て。んでもって、殲滅してこい。リーダー命令だ』
「ポチャさんには?」
『言わなくていい。私の独断だから。何か言われても適当に流して、このことは伝えるな。……この戦いで、ポチャには何かがあるはず。だから……私の傍に……手の届く範囲にいてもらわないと。守れない』
先程は適当な感じに言われたが、ソルが予想するに全体的に全てを把握しているのだろう。そのため、今足りないものをどうにかして、補いたいのだ。その足として、ソル達を使うつもりなのだ。
「……了解です。チルさんと行動してるフィフィさんはどうしますか?」
『フィっくんはまた別の任務を与えるつもりだから、言わなくても……あー違う。ごめん。言ってもいいけど、言わなくてもいい内容は言うな』
「分かりました。すぐにここから離脱します。離れるのは罪悪感ありますけれど」
『感じなくていいの~……リーダーからのご命令が絶対なの~……ふぁ……んじゃまあ、適当に向かってねぇん……おやすみぃ』
再び覇気のない声で締め括り、プツリと途切れた。ふっと息を吐くと、前線を任せていたコンのところへ戻る。
「おっかえりー! ねえ、全然やられない! どーしよっか!?」
「そんなことより、別の命令が入った。ここを離れるよ」
「そんなことぉー!? あたしのセーキの大発見をそんなことってー!!??」
コンの首根っこを咥えて、さっさと離脱した。この間もじたばたと暴れるため、落とさないように慎重に運ぶ。こう気遣っていることすら、コンは気付かないのだろうと頭の片隅で思った。
「うがー!! あー? ソル、つーしん、来てる!」
喋ろうにもコンを咥えているし、話すためには立ち止まる必要がある。それでは非効率だと思い、出ていいよ、と目で伝える。すると、コンはパッと顔を輝かせた。普段、連絡するのはソルの役目であり、コンから応答することが少ない。強いて言うなら、何かをやらかしたときに、ピカに報告するときだけは自分から嫌々やっている。あとは、全体の連絡くらいであった。そのため、ソルの代わりに出るなんてことは滅多にないのだ。
「はーい! ソルのバッジだけど、コンでーす!」
『コーン! チル、コンだって!』
バッジからはフィフィの声が聞こえてきた。チルと行動を共にしているため、フィフィが連絡してきたのだろう。そうだとすれば、チルは今、飛んでいるということになる。
『あらあら♪ コンさん、元気ですわ♪ ソルさん、私はどちらに向かえばよろしいでしょう?』
「ん~……ん」
少しだけ考えるが、ここから大して離れていないところで集合した方がいい。そう思って、コンをちらりと見下ろした。何が言いたいのか伝わったらしく、ニッと笑ってバッジに視線を戻した。
「あのね、ギルド前だって! あれ、何するの? あたしたち、離脱して逃げちゃうの?」
『ピカさんからの特別命令らしいですよ。詳しいことはソルさんに聞けと言われました。私はソルさんと一緒に行けと言われただけです』
「特別! いいね! 楽しそう! フィフィも来るの?」
『ううん。ボク、別のことやるの。ピカがね、お手伝いするときが来るからって言ってた。……だから、じょーほーせーり? しなきゃなの。だから、一回、基地にもどって、しりょー読む』
ピカはフィフィに何かをさせるために戻るように伝えたらしい。それが何なのかはある程度予測は出来る。が、どうするのかまでは分からない。ソルが理解しなくとも、ピカがどうにかしてしまうのだろう。
『……そいうことなので、ギルドの前で集合しましょう。必要なものもこちらで用意しますわ』
「はーい! 待ってるね。……ソル、他に言うことある?」
ここで伝えたいことは特にない。そっと首を振ると、コンは素直にチルとの通信を切った。そして、バッジを大事に自分のスカーフへとしまいこんだ。この体勢でソルに返すと、バッジを落とすかもしれないと考えたようだ。
「ソル、ピカの指令ってなんなの? というか、ピカ、寝てたんじゃなかった??」
「……」
「あ、そっか。喋れないんだった。着いてから教えてね」
「ん」
この連絡から数分後にギルド前に到着し、そのまた数分後にチルと合流したところで、ソルはピカから受けた命令の説明を二人にした。



~あとがき~
せっかくフィフィをピックアップしたので、他のメンバーの暗躍も伝えてやろうと思いましてね! 時系列からはまた外れますがすぐに元通りだよ。大丈夫大丈夫(適当)
ピカがどっから情報を仕入れていたのかがこれで分かると思います! こいつらからだよ!

次回、ヴァルガンの本拠地に乗り込みます!
殲滅って言われたのでね。あれですよ。察して。

ピカのこの連絡はいつにしたものなのか謎だと思いますが、まだ逃げ出す前ですね。ポチャと会話して、少し時間経った頃だと思います。でもまあ、敵との交戦が始まった直後なので、ピカさんはこのあと逃げます(笑)
また、フィフィがピカからの命令を受けたのもここら辺ですね。詳しいことは聞いてないっぽいので、とりあえず、情報集めしておけと言われたんでしょうな。それをしてからのヴァルツとの連携に繋がるわけです。

ではでは!