satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

Fantasy world

この物語はファンタジーポケモンを掛け合わせたものだよ! 苦手な方はバック!
イオ「………」
アルファード「………魔法、ほとんど出てこねぇよな?」
イオ「そだな。バトルないし」
………………は、始めるよ!!


~第16話 おっとりバルーン~

主がこの部屋から出ていき、メイは辺りを見回す。入り口すぐに置いてあった物を凄いが、この部屋もそれなりに積み上げてある。一体に何に使うかは未だに謎だ。
「あ、あの……?」
「初めまして。ボクはオーガストだよ~♪ よろしくね、ミルちゃん」
「あ、はい……」
「何かあったら何でも聞いてね。ボクに答えられることはなーんでも答えるよ」
「えっと……じゃ、さっきは急に現れましたけど……どこにいたんですか?」
メイはミルがそう質問をしている間、オーガストが現れたところを覗いていた。周り多くの物に溢れているのに、そこだけぽっかりとスペースが空いていた。ここなら物が死角になって急に現れるように見えるだろう。
「メイが見てるけど、そこで寝てたからね~♪」
『え、寝てたの?』
オーガストの言葉に思わず反応してしまった。そんなメイににこっと笑顔を見せる。
「うん。でも、ファード様が呼んだから起きたの」
「は、はあ……?」
「そうそう。これからもしファード様に用があったら、ボクに言った方が早いよ~♪ ファード様のこと、引っ張ってきてあげるね~♪」
「え、あ、はい」
ここまで主に対してぐいぐいいけるのはオーガストくらいなものだ。どの代の主に対してもこんな感じに接していたからだ。基本的に使い魔は神の使いの世話役のようなところもあるから、強く出ることは出来る。ある一定ラインまでではあるが。
実際、メイも生活に関することに関しては、かなり強気に出ているが、いざというときイオの前では否定出来る気はしない。ミルを助けたときのように、自分がやるとは言い出せる雰囲気ではなかった。しかし、オーガストは駄目だと思えば駄目だと言えるし、その点に関しては結構頑固である。そんな性格のオーガストが少しだけ羨ましいとも想う。
「あの、アルファードさんはどんな魔法を……?」
「さっき、ぬいぐるみをふわ~っとして、飛ばしてきたでしょ? あんなのが初歩的な支配魔法だよ」
どこかメイの使うエスパータイプの技にも似ているところはあるが、限度と言うものがある。メイの力では自分の一定の範囲内のものなら浮かせたり、動きを封じたりすることが出来る。しかし、アルファードの魔法ではその力を遥かに上回るのだ。そこが技と魔法の違いと言えよう。
「支配するのはものだけじゃないけどね~」
「は、はぁ……」
ピンときていないらしいミルは首を傾げていた。しかしまあ、昨日今日でこんな非日常を受け入れろという方が難しいだろう。
「ファード様はなんか難しい人だけど、大丈夫! いい人だからね!」
『いい人は鍵閉めてたり、もの飛ばしたりしてこないんじゃない?』
「そーゆーのも愛情なんだ~」
そんな愛情はいらない、と心の中で毒づいたところで、イオとファードが入ってきた。それと同時にメイとオーガストのこの会話は、ミルに聞こえていないことを思い出した。

俺達は家に入り、メイ達の待っている部屋に足を踏み入れた。どんな話をしていたかはわからないが、そこまで時間を空けたわけではないし、大したことは話していないだろう。
「ファード、とりあえずは……あれだ。仕事をしろ。仕事を」
「あぁん? うるっせ。生きていくのに支障はねぇから変えるつもりもない。で? 次はどこ行くんだよ。つーか、ここに来るまでに誰に会ってきた」
「ん? えっと、シェルんとこ。お前が二人目だよ。次は決めてないけど……アルマクかな」
「俺が言えた義理じゃねぇが、他人に紹介出来る奴らじゃねぇよな」
お前を含める全員がぶっ飛んでるからな。まともなやつが一人もいないという奇跡。時代が違えば分かっていたんだろうが、今期は仕方がない。このメンバーで行くしかないのだ。
「お帰りなさ~い。ファード様、イオ様」
『お帰りなさいませ♪』
「えと……お、おかえりなさいっ!」
三人から出迎えてもらえたところで、そろそろお暇しなくては。少しずつは打ち解けてくれているとありがたいのだが、まだ時間は必要だろうか?
オーガストは優しく親しみやすい性格だから問題なさそうだが、ファードと仲良くしろよなんて口が裂けても言えない。無理だもん。上級者過ぎる。
「おい。イオ、今、悪口言っただろ」
「言ってない。……メイ、ミル。そろそろ行くぞ。今日中に回りきりたいし」
「は、はい!」
『了解です! お話にありましたが、アルマク様の下へ?』
「だな。昨日の今日で遠くには行ってないだろ? 多分。恐らく。きっと」
「どんどん曖昧になってるぞ。……まあ、いい。これ以上、面倒なことにさせるなよ。いっつも事件の中心にはお前がいるんだからな。このトラブルメーカーめ」
ファードに蔑むような目で見られ、言うだけ言うと部屋に引っ込んでしまった。とても心外なのだが、反論する余地を与えないところがファードらしい。自分勝手め。
「イオ様、申し訳ありません。ファード様にはちゃあんと言い聞かせますね~」
「あー……うん。心遣いは嬉しいけど、優しくな? オーガストが言うと洒落にならん」
ファードに対しては結構、強く出るからな。オーガストは。ある意味、使い魔としての役目は果たしているけれども。
「はぁい♪ ばいばい、メイ。ミルちゃんも」
『ばいばーい。また今度ね~』
「お邪魔しましたです! ありがとうございました!」
フレンドリーに手を振っているメイとは対照的に、ぺこぺこ頭を下げるミル。もう少し、軽くなってもいいと思うのだが、これもまた時間が解決してくれるかな。
「んじゃまあ、行くか」
さて。次は放浪癖のアルマクだ。ちゃんと地面のあるところにいればいいのだけれど。





~あとがき~
題名考えるのがしんどくなってきました。

次回、アルマクのところに!
そろそろネタ切れだ!!!

話すこともない! なんだろう?
オーガストは使い魔だけれど、ファードよりは体が大きいので無理矢理連れ出すことが可能です。力もファードよりあります。だって、ファードは引きこもり……いえ、インドアなので!

ではでは!