satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

学びや!レイディアント学園 第153話

~attention~
『空と海』のキャラ達が学パロなif世界を満喫してる物語です。本編とは一切関係がありません。また、擬人化前提で話が進み、友人とのコラボ作品でもあります。苦手な方はブラウザバック!
前回、遊びに遊びまくるリランと、それを見てる(参加もしてる)ノワール視点でした。リランははじゃぎにはしゃぎまくってるだけでしたね。
今回からはまたユーリに戻してまとめていこうかなと思います。


ひたすらリランと遊びまくったイツキ達がヘロヘロになりつつ帰ってきた。息の上がる三人とは違い、リランはまだまだ遊び足りないのか、単順に元気なだけなのか、こちらに戻ってきた後もノワールの尻尾でじゃれていた。そして、ノワール本人はなんとも言えない表情のまま、猫じゃらしみたいにひたすら尻尾を動かしている。
「きっつ~……こんなに体力を使うことになるとは。リラン恐るべし」
「だから言ったじゃないっすか~! 全力でリランの相手をしないと命の保証はないって♪」
明るく話すレオンさんもぐったりしているように見えるけれど……?
僕はこの短時間でお茶くみ任命(父さん命名)されたので、三人の分を改めて淹れ直し、テーブルに置く。そのときに、イツキは近づいた僕に気づいて見上げてきた。どこか不満そうにしつつ。
「つーか、なんでユーリはこっちにいないんだよー! 来いよ! リランと遊べよ!」
「仕方ないじゃん。お嬢様方のお世話してたんだからさ」
まあ、半分は大変そうだからやだなって思ったのもあるけれど。これは言うと面倒だから内緒にしておこう。
「それに、父さんとツバサさんの話聞いてる方が楽しかったし」
「ご参考までにお聞きしますけど、レイフィードさん、今回はどんな話したんすか?」
「ん~? いつも通りだよ。主にリランの話しかしてないや~♪ アラシくん、詳しく聞きたい?」
「……わかんないんでいいっす」
ここで話を聞いても理解できないし、大体、話が長いと思ったのだろう。アラシさん自身が聞いたものの、すぐに引き下がり、お茶をすする。
「さてさて、今回の検査結果等々も、ツバサちゃんのお話もまとめられたし、今日はここまで~♪ これを元にこっちでも色々検討してみるよ。次は二ヶ月後かな」
ずっと広げていたファイルをぱたんと閉じ、すくっと立ち上がる。そして、ずっとリランの相手をしていたノワールの頭をぽんぽんっと軽く叩いた。
「今日はありがとね、ノワール。それに、アイちゃんとイツキくんも。いつもとは違うリランが見られてよかったよ。いいサンプルが取れた♪ またいつか協力してくれると嬉しいな~」
と語りかけ、父さんはノワールの反応を見る前にくるりと踵を返す。帰り支度でもするのだろう。そこまで持ち込んだものはないけれど、片付けるのはお茶飲んだときの紙コップくらいか。
「ぐぅ……」
「はーいっ! いつでもいいよ!」
「……俺はしばらくいっかな~? は、半年後とかそんくらいあとがいーな?」
アイだけはリランと今後も遊ぶ気満々だが、ノワールやイツキは、できることなら遠慮したいみたいな空気を出している。でも、ツバサさんは生徒会役員な訳で、僕もイツキもリランと会う機会はこれからもあるだろう。やる気のあるアイよりもだ。
多分、父さんの知らないところでも洗礼を受けるのではなかろうか……?
「ツバサちゃんっ! また一緒に遊ぼーね! 約束!」
「! うんっ! 約束っ♪」
年も近く、意気投合した女子二人は微笑ましいことに仲良く次の遊びまで取り付けている。対する、ノワールとリランは……
「わふ~ん♪ あんっ♪」
「…………」
リランが一方的にノワールを気に入ったのか、滅茶苦茶甘えるような仕草をしていた。微妙なお顔のノワールにひたすらすり寄っている。
まあ、吹き飛ばそうとしないだけ、まだ利口だよ。ノワール
「がう」
不満そうなノワールに、今度は僕がこいつの頭を撫でてやる。
これっきりにしたがっているけれど、多分、無理だよ。少なくとも僕が学園を卒業する……よりも、生徒会を辞める方が早いか。それでも、たっぷり一年間は関わりがあるんじゃないかな。
「…………ぐぅ」
「いいじゃない。可愛い妹分ができたと思えばさ」
「わふ?」
僕らの言葉を聞いていなかったのか、リランはこてんと首を傾げる。僕とリランを交互に見比べ、ノワールは嫌だと意思表明と言わんばかりに首を振った。こんな妹なんてごめんだと伝えてくる。
それでも、ノワールはなんだかんだ面倒見は悪くないと思っている。前からアイの相手もしているわけだし。
「これからもノワールと仲良くしてね、リラン」
「わふっ! あんあんっ!」
今度は伝わってくれたみたいで、嬉しそうに尻尾を揺らした。そして、ノワールにぴたっとくっつく。きっと、仲良くするって伝えたいんだろうな。
……まあ、ノワールは心底嫌そうだけれど。

研究所の前まで父さんが見送りでついてきてくれた。このまま一緒に帰宅すればいいのに、まだやることがどーのと言い、まだしばらくは帰るつもりはないらしい。
「ユリくん、アイちゃん。ママによろしくね~」
「自分で伝えろよ。ってか、今度はいつ帰るの」
「え……夏期休暇取るとき? かな?」
怪しいな、その宣言も。……今更か。
「イツキくんも。お父さんによろしく。ついでにリンドウ先生にもね~♪」
「うっす! レイおじさん元気だった~♪ って言っときます!」
清々しいほどに話題変えてきたな。
「今日はありがとうございました、レイさん!」
「いえいえ♪ またね、ツバサちゃん達」
「うっす! また二ヶ月後っすね~♪」
「……じゃ、俺達はこれで」
研究所を後にし、途中までは同じ道を帰る僕らだったけれど、帰り道が別れると、そのまま解散。
「アイちゃん、またねー! イツキさんとユーリさんは学校で!」
と、元気に手を振り、アラシさんとレオンさんと共に帰っていった。その帰り際、リランがノワールに向かって愛らしく鳴くものの、ノワールは完全に無視していた。……というよりも、反応することに疲れたみたいな感じだった。
「せんせ、リランに好かれちゃったな」
「がう」
「新しいお友達じゃん、ノワ! やったね!」
「……ばう?」
いや、よかったのかを僕に聞かれても。
「……帰ろっか。思いの外、遅くなっちゃったな。早く帰って勉強会を再開させないとね?」
「だあぁぁ!? やるのか!? まだ!」
やりきった感を出していたイツキが一気に現実に戻されたみたいに驚いている。勉強に終わりなんてないのに、まだって言うのも変な話だ。
「補習、回避したいんだろ?」
「う、うぐ……わ、わかった。もう、今日は泊まり込み覚悟で頑張る……!」
「がんばれ、いーにぃ!」
「くっそぉー!」
母さんに今から帰ると連絡をし、僕らは家路についた。
このあと、イツキは勉強に身が入らず、寝落ちしたのはまた別の話だ。補習? さあ、どうなるんだろうね?



~あとがき~
短いかもんない。

次回、ラルとティールのお仕事編!
お仕事編なんて言ったけど、休日回の延長線です。このユーリ達と同時刻というか、時間軸は同じで大丈夫です。

よかったな、ノワール! 妹分ができたよ!
ということでね、リランが無事ノワールに懐いて、お互い仲良く(?)してくれました。今後、もしかしたら、そんな場面もあるかもしれません。よろしくです。
学園内だと、リランは真っ白お犬様でまだ小さいからノワールも扱いやすい……かもしれません。
そんな生徒会室はラルの天国でしょう。可愛い&もふもふパラダイスやし(笑)
え、ノワールが可愛いか? まあ、可愛いんじゃない?(適当)

ではでは!