ごめんなさい! だから、もうやめ…
―謝ってすむ話じゃない……なんでお前が……―
いたいよぉ……やめて。
―“強き力”の能力者なんだろ?……痛くないだろうが―
…………うっ。
―泣くなよ? バレるだろ?―
…………はい。
ふにゅ………う。
ゆめか………まだ、朝はやいかな。
となりにはすーくんがねてるけど、たいせいは座ったまま。少しはなれたところにエレルさん。
「ふぅ………だいじょうぶだった」
「…………? なに……」
あ、おきた……
「なんだよ……まだ早いじゃん……すぅ?」
………すーくんのとなりいい?
「いいけど……どうした?」
「ゆめ見た」
「夢?………怖かったのか?」
………うん。
「………そっか………ま、しゃーないな。まだ日が浅いし、ゆっくり忘れてけ」
うん。
「………すぅ。おれさ……お前のこと護るから。絶対に……だから、もう泣くな」
すーくん……?
「もう、やめにしてやるよ。今だけ……逃げ回ってるけど、それもやめるから」
…………?
「ま、要するに心配すんなってことだよ」
うん。
ねぇ、すーくん。
「なんだ?」
エレルさんがね、すーくんのこと……なんだっけ……あい……あいら……?
「……I love you?」
それ! どういう意味?
「ちびっこの前でなに言ってんの……意味……は、“私はあなたのことが好き”って意味だよ……友達感覚で言うもんじゃねぇな……これ」
そーなの? 私もすーくんのこと、好きだよ? 大好きっ♪
「…………!!」
「だから……あい…らぶゆー?」
「すぅ、あのな……簡単に言う台詞じゃないんだよ……むやみに使うなよ? 絶対に! 特に異性に!」
いせー?
「でも、すーくんのことはほんとだよ?」
「わかった! わかったから……うん、ありがとう……使うなよ?」
えー? どして?
「じゃあ、意味がわかるまでおれに言え! その方がましだ」
うん♪
「………あれ、なんかおれ、馬鹿みたいなことしてないか?」
すーくん、好きぃ!
「ありがとう……だから、もういい! 言わんでいい」
えー?
「うぅ……あさぁ……?」
あ、エレルさん。
「まだだ」
「あ……そぉ……おやすみぃ……」
「はい、おやすみ」
エレルさん………?
「おまえも寝とけ。おれが傍にいてやるからさ」
うん……わかった。
すーくんのとなりにいるとなんだか、安心してイヤなゆめもみなかった。
「…………違う」
「なにが?」
「丸見え……隙だらけ」
ふぎゃぁ……とエレルがうなる。フォースは、片手に剣を持っていた。一方のエレルは双剣を。
二人は今、剣での手合わせをしていた。しかし、エレルが押されまくり、フォースの圧勝が続いていた。
一方ステラは起きる気配がなく、寝ている。
「うぅ……フォース、普段から使ってるんじゃないの? 剣術」
「危ないから使わない。てか、エレルの剣術さ、単純なんだよなぁ……どこに撃つかわかる」
「ええっ?! うっそ!!」
「直したら方がいい。ま、エレルの剣術は速さしか取り柄がないが」
「きゃうぅぅ……」
「もうやめるか?」
うぐっ……と詰まる。
「や……やる……」
「じゃ、もう一回……こい」
キッ、と構え走り出した。フォースは構えることなく、立ち向かう。真正面に突っ込んだ、エレルは剣を振り上げた。
「おりゃあ!」
「甘い! 横があいてんだよ!!」
「え……あぁぁぁ!!」
フォースは、エレルの脇腹に当たらないギリギリのところで止める。
そして、フォースは持っていた剣を消す。
「はい、アウト」
「ま……参りました……フォース、落ちてないね? 私、いつも使ってるのに……フォースに勝てない」
ぐーっと背伸びをしていたフォースは、ぴたりと動きを止める。そして、ふぅーと息を吐きながらエレルの方を向いた。
「エルにやられたら、おれはマスターにどつかれるな。勝たせないよ」
「ぶー……手加減してよ」
「してるさ……手加減。大体な、お前の得意分野だろ? 頑張れよ」
「手加減しててあれなのぉ……うぅ……心折れるよ」
ははっと笑うフォースを横目にふくれるエレル。
「ま、よくなった方だよ?……多分な」
「フォースって、優しいけど……ひどい」
「意味わかんね。さて、まだやるか?」
「もう、参った!……今度やるよ」
「またの挑戦お待ちしています♪」
にっこりと笑い、そう返したフォース。エレルはひどい、と一言もらす。
「ははっ! いや、悪い。わざとじゃないんだよ?」
「………ほんとぉ?」
「本当だよ」
「信じられないよ……フォース、嘘つくもん。くだらない嘘が上手だよね?」
なんとも言えない表情のフォース。エレルは、えへへ♪……と勝ち誇った笑顔。
「……くだらない……ねぇ」
「ここぞ!……というときには嘘つけないじゃん? ま、フォースがある意味、正直者ってことだよ♪」
「嬉しくないな……それ」
少しだけ不機嫌そうな顔になったフォースを見て、クスクスと笑っていたエレル。そこに、フォースが不意打ちを仕掛け、仕返しをくらった。
フォースは、不意打ちをくらい倒れているエレルに冷めた目を向ける。
「フォースさん、ごめんなさいでした……もうしないです……はい。なので、そんな目をしないで頂きたいです」
「そう思うなら、態度で示せよ?」
「はぁい………いえ! 了解でありますよ! はい!」
「すぅ、朝だぞ。起きろ」
エレルの返事を聞きながらステラを起こしに行く。
「ふにゅ~……う? あ、すーくん、おはよー」
「おはよう。寝れた?」
「うん! ありがとー♪」
エレルは首をかしげる。
なにかあったのだろうか……と考えたが、考えたところでわかるはずもなく。
「すーくん、だい…」
「あぁぁぁ! わかった! 知ってるから、朝から言うな!……言えと言ったのはおれだけど……言うな」
不思議そうに首をかしげる。エレルも同じような反応を示した。
「でもでも、ほんとだよ?」
「エルいるから……ダメ」
「そーなの??」
「二人のときにしろ……いいな」
「わかった!」
話がつかめないエレルに対して、ステラはニコニコしている。フォースは朝から疲れた表情を浮かべていた。
「今日で終わりにするぞ、エル! すぅ!」
「はーい」
「すーくん、なにを??」
「……すぅはいいよ」
ハテナマークを浮かべ、少しだけ首をかしげる。そんなステラを見てエレルは、かわいいなぁ……と場違いなことを考えていたら、フォースに後頭部を叩かれた。
「いったぁ……フォース、ひどい」
「いらんこと考えるからだ」
「フォースだって、かわいいなぁ……とか思わないの?」
「思わねえよ……別に」
この反応…照れてる……とフォースに聞こえないように言ったが、バッチリ聞こえていたようで、先程より強く叩かれた。
「いっ……いったい!! もう、正直者って言ったの、撤回!」
「好きにしろ」
「ふたりとも、どうしたの?」
「なんでもない。気にするな」
エレルは、なんとなくフォースの変化を感じた。あのことがあってから、フォースはかなりヤバかった。精神的にも、性格的にも。
その変化が嬉しくなり、ニコッと笑いながらステラとフォースに向かった。
「さてさて! 今日は飛ばすよっ!」
~あとがき~
あ、更新早いと思った方。
これ、ためてるんですよw
次の次で完結かな!
イブ、衝撃発言その1w
これからどんどん増えていくことは、明白ですね♪ そして、あの発言に続く……w
フォース「ネタバレメモ見た人はわかるよな?」
イブ「いやぁぁぁ!!」
無邪気♪
フォース「無邪気と言えばなんでも許されるのか……」
さぁ??
イブの夢に出てきたのは、多分お父さん?
お母さんは……見てるだけかしらね。
イブ「…………そうだけど」
虐待はダメよ!……書くなって話だけど。ま、細かくやってないし……したくないので、書きません。だって、イブがかわいそうだもの。
フォース「なら、そんな設定にすんなよ」
…………仕方ないじゃないか!
イブ「!?Σ( ;∀;)」
フォース「…………(¬_¬)」
う……Σ( ̄ロ ̄lll)
次回、ちょっとだけイブの両親だして……
台詞はないです。種族だけ出しますね。
では!
追記
ブログのアクセス数が2000越えてました。
ほとんど私だ←
あと、記事がこれで50個目でした。
これからも頑張ります(。・ω・。)ゞ
………全然、気づかなかったな(´・ω・`)
それでは!