satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

ポケダン~約束~ 第5話

~前回までのあらすじ~
ライ「今回も空と海のネタバレを含みます。閲覧にはご注意ください」
レア「なので、あらすじとか言えませんよね?」
ライ「…………まあ、そだな」
あ、そっか……!
ライ「作者、今気づいて…」
始まるよぉぉぉ!!!


「一人でやってる……? チームがありますよね?」
「あぁ。でも、スカイってチーム内でも役割分担みたいなことしているチームで……個人活動を取り入れてるって」
ふーんとレアが納得。スッとショウがパソコンの画面から離れ、自分のベットへと移動した。
「確か、今現在のチームリーダーはポチャ……大海のポチャですね。海の国の第一王子の。……でも、噂では王様になる権利を放棄したらしいっす」
「王子様!? 王子様が探検隊やってたんだぁ……え、でも放棄?」
ノアも知らなかったのか、反応を示した。ライは元から知っていたのか、自分の状況に対応するのに気にしてないのか、反応はなかった。
「はい。噂ですけど」
「へぇー……それは初耳だな、あたし」
「でも、今回の遠征には参加しないんですよね? ライくん?」
「…………あ? そうだけど」
「まあ、一度お目にかけたいですね♪」
「そだな。……興味はないけど」
「……私もどうでもいいわ」
雅はそう言うと、元々いた場所に戻った。レアとノアもとりあえずはライのそばから離れる。
「………スカイ、か」
スカイのリーダーであるピカは同じピカチュウ。相手は女の子とはいえ……
「なんか、親近感が……な」
しかし、今は行方不明とあり、色々な説は言われていた。どれも定かではないとライは思っている。一番有力な死亡説にしたって、死体が見つかっていないのだからわかるわけがない。消滅とか言われてもピンとこないのだ。
となれば、まだ生きている可能性もぬぐえないのではと前に親に言ってみたことがあるが、興味はないと言われてしまった。生きているのであれば、会ってみたい……というのが本音である。
しかし、行方不明から十年以上経っているようだから、微妙な感じだ。
「雷獣のピカ……か」
そう呼ばれた彼女は一体、どんな人だったのだろう。それを考えたって、ライにわかるわけがないのだが。

「イーブー? はーやーくー!!」
「わかってるよー……でも、久しぶりだよね、ポチャさんと会うの」
そう言いながら歩くのは、首にリボンを巻いた垂れ耳のエーフィのイブである。先にいるのは、首にスカーフを巻いたメガニウムのハーブだ。
「ほんとだね。まあ、今回の遠征は参加しないって言ってたけど」
「ピカさんがいなくなって、参加しなくなったもん。……あんまり顔も見なくなってさ」
そこまで言うと、二人とも黙ってしまう。
テクテクと歩くのは森の中。ここを抜ければトレジャータウンの十字路に出る。しばらく歩き、十字路が見えてきた。そこには見慣れた姿があった。
「…………あ、イブ、チコ」
「ポチャさん!? うわぁ……ポッチャマのままだぁぁぁ!!!」
「あれ、感心するとこはそこなの?」
「ちっさいです、ポチャさん、ちっさいです! あと、チコじゃないですよ?」
「ごめん。馴れないんだよ。あと、小さいって連呼は止めて?」
にこり、と笑うのは前から変わっていない。
ポチャはマントに身を包んでいた。マントの下はバッグや剣などが身に付けられているのだろう。
「久しぶり。二人とも元気だった?」
「もちろんですよ! やっとこの前、マスターランクの星二つにたどり着きました」
「そっかぁ……あとちょっとだね♪ で、今は?……やっぱり、ピカ捜してる?」
「はい。……でも、手がかりは出ずです」
「ぼくも。……全くリーダーは何してんだが……でも、別にイブたちは手伝うことないよ?」
ここまで喋っていたイブはふるふると首を降る。その仕草は前と変わらないなとポチャは思った。
「いえ! 好きでやっているんです。私達、ピカさんに会いたいですから……すーくんが言うなら、きっといますから」
「……ありがとう、イブ、ハーブ。……すーくん、といえば、フォースとはなんかあった?」
「な、ないですよ!! 会えませんし!! ポチャさん、ピカさんみたいなこと言わないでくださいよぉぉ!!」
顔を赤くして反論するイブ。ハーブもニヤニヤしている。
「ハ、ハーブちゃん!? どうして笑ってるの」
「ご、ごめん……でも、イブ可愛い」
「イブの性格は変わってないね~」
「ポチャさん、酷い!」
にこりと笑うポチャ。
「すーくん……か。今、何やってんのかな? 誰かさんのこと、制御してるのかな」
「それだったら会えるかもね。フォースとは……告白するの?」
「しーまーせーんー!!!」
「え、イブ、フォースにしたって言ってなかったぁ?」
「ハーブちゃん、ここぞと止めてよ!……したけどさ」
ピタリと二人が止まる。イブはぷるぷると震えていた。おそらく恥ずかしさからだろう。
「イブ、やるね♪」
「ふられましたよ。すーくんには相手がいますもん……」
「ポチャさんポチャさん、基地行って聞きましょ?」
「そーだねー」
「ポチャさん、ハーブちゃん、酷いよぉぉ!!」
三人は並んで夜のトレジャータウンに入っていった。空には満天の星空が輝いている。どこかできっと、二人も見ていると信じながら、ポチャは自分の基地に戻っていった。

「……………」
「雅……? どうしたんすか?」
「空、見てる」
「空……わあ! 綺麗っすね♪」
「ライ達は?」
「こんな時間です。寝てますよ」
窓枠に座って星空を見ていた雅。下を見ると、ライ達はショウの言う通り、熟睡している。
「ショウ、寝ないの?」
ブラッキー、夜行性っす♪」
「………………あぁ、そうか」
「俺も見たいです。雅、代わって♪」
「………やだ」
「いいじゃないですか。乗りますよ?」
「それは……嫌」
ピョンと窓枠から飛び降りた。そしてショウが窓枠に手をかける。
「ほんと、綺麗っす♪」
「…………そうね」
「雅、俺、いつかライたちの役に立てますか?」
「立てるよ。ショウならね。……今も十分立ってると思うよ」
「そうっすか……なら、いいですけど。雅だけでもダンジョンに出てもいいんすよ」
雅はポカンとショウの頭を軽く叩いた。ショウは雅に叩かれた頭を押さえる。表情は痛さで歪むことはなく、どこか嬉しそうであった。
「バカ」
「……テヘヘ……雅、優しいっすね」
「私はあなたを置いていかないから。嫌でも、ついていくから。………お休みなさい」
「お休みなさい、雅」
少しだけ笑うと、雅はショウから離れた。ショウはストンと窓枠に座り、しばらくそのまま星空を眺め続けた。



~あとがき~
やーやー……フォースとピカ以外は登場させました♪
フォース? ピカ? 知らね…
あぁぁぁぁぁぁ!
フォース、ピカ、ストップぅぅぅ!!!

最後のは何となくです。
だって、ポチャたちで終われないから……
なら、ショウと雅の会話をね♪
次回からは普通に参りまーす♪
今度こそ、救護隊の説明を!

ポチャ「イブ、ほんとにフォースに告白したの?」
イブ「そ、それは! 空と海の最後らへんで……あるので、言えませんよ」
ポチャ「いや、部分的なの言っちゃってるから」
ハーブ「イブ、はめられてるー♪」
イブ「うわぁぁぁん!!」
ポチャ「ハーブはないの? 恋愛」
ハーブ「彼氏さんいますよー?」
ポチャ「!!Σ( ̄□ ̄;)
本当に? ハーブ、すごぉ!!」
イブ「ハーブちゃん、ラブラブしてますよ」
ポチャ「本編関係ないよね、これ」
ハーブ「はい。ないですよ♪」
ポチャ「……………( ̄▽ ̄;)」
イブ「私、全然好きな人出来ないんですよぉぉ!!……なんでぇぇ」
ハーブ「フォースが好きだからでしょ?」
イブ「!Σ(///□///)」

こいつらは、昔と絶対に変わらないと思っている、私。
ではでは!