satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第69話

~前回までのあらすじ~
とりあえず……ポチャくんは悪い人達をやっつけました。そして今回も流血表現、過激表現にご注意を。
ピカ「スイちゃん、セツちゃん、なんか久しぶりだよねー?」
ポチャ「両方使うのは久しぶりかな」
そいや、ポチャがよく喋ってた。
ポチャのくせに、よく喋ってたと思うよ。
ポチャ「え、ダメなの?」
ピカ「喋ってたね~……そんなに喋るの好き?」
ポチャ「なんでそうなるの!?」
ま……始めますか。
ポチャ「毎回思うんだけど、ぼくって二人の中でなんなの? 扱いが雑な気がするんだけど」
え、いじられキャラのつっこみ。
ピカ「私のパートナーで……いじられキャラのつっこみさん?」
ポチャ「………聞いたぼくが馬鹿だった」
では、改めまして……スタート!


階段を登り、二階の廊下を歩いていく。ピカのことを追ってきて、後ろから襲ってくる者、元々二階にいて、前から襲ってくる者。しかし、そんな相手にも冷静に対処していた。
刀についた血を振り払うと、ため息をつき、がっかりした様子を見せる。持っていた雷姫に話しかけた。
「私、言ったよね? ついてくんなって」
『言っておったが……それは無理な話というものだろう?』
「えぇ……うーん。自分の死に方を選ばせた私も私かぁ……でもでも、こうなるって予想してよ~」
『それもまた、無理な話じゃな』
「む……それもそうか」
ぴたりと止まると、扉の前に立つ。そこから、今まで自分が通ってきた道を見た。所々、人が倒れているのが見える。遠いが血溜まりができているのはよく分かった。
「あー……嫌だ。夢に出てきそう」
『無駄話しておるくらいなら、さっさと入って終わらせろ』
「イエッサー!……えっと…あ、開いてない」
ピカが扉に手をかけるものの、微動だにせず、開くことはなかった。ある程度予想はしていたが、一応、何度か押したり引いたりを繰り返す。
『開いておるわけがないだろう。これだけ暴れておるのだぞ? それに何度やっても開かぬわ』
「う……聞いてない。すいませーん! 開けてくださーい……なんて開けてくれれば、苦労はないよね」
『当たり前だ』
「いやー……雷姫さんがつめたーい。……さて、どうしよう? どう開けよっかな……」
扉を見る限り、こちら側に鍵穴はない。ピッキングをしようにも、鍵穴がないようではできるはずもなかった。
よって、方法は一つしか残っていない。
「荒っぽいけど、扉、壊しまーす。側にいると危ないんで、離れてくれるとありがたいでーす。あ、もちろん、扉付近にいてもいいですけど」
少し後ろに下がり、力を込める。そして一気に走り出すと、踏み切りをつけ、上へと飛んだ。
「“アイアンテール”!」
ピカの尻尾は鋼のような光沢を放ちながら、破壊対象である扉へとぶち当たった。その瞬間、大きな音をたて、周りに煙が巻き上がる。
「けほっ……うえぇ……どこだー…?」
扉を破壊し、中へと進む。先程の行動で煙が辺りを包んでいた。そのせいで、視界が悪くなっている。
「やりすぎだったか…………あ」
「動くな、小娘。動いたら殺す」
カチャと機械的な音が小さく響く。それにより、ピカはぴたりと歩みを止めた。
「え、ボスさん? ども。私は臨時の殺し屋業やってまーす。あの、銃を下ろしてくれると嬉しいな」
「下ろすわけないだろ」
「だよねー……うん。それじゃあ、抵抗させてもらうねっ!」
銃口から外れるように振り向きながら横へ飛んだ。ピカの素早い動きに追い付けなかったのか、相手の焦った雰囲気が伝わってくる。そして、後ろを向いたことにより、相手の顔が確認できた。
ズルズキンさんでしたか。どうも」
「ちっ……!」
「構え直すの遅いんだよ!」
ズルズキンの背中を取る前、持っていた銃を叩き落とした。そして、その銃を拾い、後頭部に銃口を突きつけた。
「立場逆転っすね~♪」
「それで勝ったつもりか? 甘いな」
「ほえ? 甘い? 誰が? あなたが?」
「俺が一人でお前と対峙するわけないだろ」
「……! そゆこと」
ゆっくりと銃を下ろすと両手を上げる。ちらり、と目をやると、後ろで二人がこちらの背を取っていた。
そこで自分が置かれている状況を把握した。少し真剣な顔つきになり、目の前にいるズルズキンを見る。相手は完全に余裕を取り戻していた。
「ボスさんは囮ってわけですか……考えたね」
「お前のことは聞いている。探検隊スカイのリーダーだろう? スカイは数年前に結成したにも関わらず、かなり名を上げているらしいな」
「いやぁ……そんなことないですよ~? 皆が頑張っているんで」
「“雷獣”……これがお前の通り名だったな。それと、お前、策士なんだって? まあ、今のお前を見ると聞いて呆れるがな」
手から銃が奪われ、頭に銃口を向けられる。それを平然と見つめ、ズルズキンの出方を窺う。
ズルズキンは何の躊躇いもなく、ガチャンと引き金を引く。
「二人にここまでやられるとは思わなかったが……ここまでだ。下にいるお仲間さんも後を追わせてやるよ」
「無理ですよ♪ 彼が簡単に殺られるわけないですもん。だから、勝つのは私達だよ」
「ふん……強がりもここまでだ。じゃあな、小娘」
パァンと乾いた音が部屋全体に響き渡り、ズルズキンは勝ち誇ったように笑いを見せた。



~あとがき~
あ、ピカちゃん……(´・ω・`)
まあ、なんとかなるでしょ。うん。なんとかなるよ!
ポチャとかがなんとかしてくれるよ。多分……ならないかもやけど。

次回、この先どーなる! どーなるこの小説! ピカちゃんどーなるの!……ってことで、よろしくね☆

ピカは雷獣と呼ばれる以外に策士とも言われています。
色々企む人のことを策士というんですよね。
ピカ、色々企んでいますからね。いいことも考えてますが、半分はいじることを考えてます。
その犠牲になっているのは……分かるよね。
まあ、最近はアラシ君くらいしか思いつかなくなってきましたが。ごめんね、アラシ君。
ポチャがいじられることが減ってきた……気もする。

ではでは!