satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

ポケダン~約束~ 第28話

~前回までのあらすじ~
ギルドメンバー紹介して、遠征の話をしてまーす!
まあ、遠征話は先なんだけどね!
ライ「そして今回は、ポチャさんが再登場しまーす。あと回想でピカさん」
ショウ「空と海の物語のネタバレはないと思われますが、まあ……キャラのイメージが崩れる可能性があります」
雅「………閲覧注意」
崩れるって……ポチャのイメージなんてペラペラだから大丈夫だよ!!
ポチャ「ペラペラとか言わないで!?」
ライ「あ、ダメですよ、ポチャさん。ここに出てきちゃ」
ポチャ「あ、ごめん……」
雅「注意した意味……時間返して」
ポチャ「無理矢理すぎない?」
始めまーす!
ポチャ「ことの原因、逃げるなよ!」
て…てへっ☆


「ポチャ~♪ ナイスタイミングってやつだね」
「うぐっ……ナイス? なんですか…それ」
久しぶりにサメハダ岩を覗いてみると、タイミングよくポチャが帰ってきていたのだ。
明らかに、迷惑そうな顔をしているポチャを無理矢理、話があると引っ張って、ギルドに連れてきた。
そして、当たり前のように親方部屋に連れ込み、二人きりにさせられた。
「…………え? え? なんですか、これ。なんでこんなことになってるの? ぼく、何かしました?」
「あのね、話がしたくて」
「それならそうと言ってくれませんか? 突然すぎますよ! 話したいならしたいって言いましょうよ」
「あはは~♪ でさ、この前の遠征の話なんだけどー……ちょっと教えて欲しいんだ」
ポチャはそれを聞いて、首を傾げた。プクリンは相変わらず笑顔のまま。
「あっちの方にあるんだけどね? 謎の遺跡? だっけ? うん、そこ」
「……そこはやめた方がいいです」
「んー? どしてー? 誰も突破したことないダンジョンなんだよね?」
「していない……というか、できない、の方が正しいかも。だから、行かない方が賢明です」
「………行ったことあるんだ?」
プクリンがポチャのことを探るように見た。ポチャはその視線から逃れるように、横に視線を移す。
その動作から、言いたくないのが伝わってきた。しかし、そんなことを気にするプクリンではない。
「教えてよ、ポチャ」
「嫌です」
「なんで?」
「教えたら行くでしょ」
「え、行かないよー」
「行くために話聞こうとしてたんじゃないの!? というか、行かなくても教えません」
「なんで?」
「…………いや、だから」
「教えてよー」
「……………あの」
「教えてよー」
「……おやか…」
「ポチャ~? 教えてー」
「……………」
「ねーねー! ポーチャー?」
しつこく迫るプクリンに対して、諦めが生じたのか、大きなため息をついた。そして、改めてプクリンに視線を戻した。
「どうなっても知らないですから。……忠告しましたよ、ぼく」
「ほんとに危険だってわかったら、別のとこにするよ」
「…………あそこは、途中までは普通のダンジョンですよ。遺跡とあって、ゴーストタイプや悪タイプが多かったですけど」
「途中って?」
「前にピカと二人で行ったんです。そこのダンジョン。ある部屋の前まで来たときかな……ピカが言うには、危ない雰囲気がするって……それは、ぼくも同感でした。あ……それと…」
「…………?」
プクリンが首をかしげる中、ポチャは、少し言いにくそうに詰まらせる。しかし、意を決したように話を進めた。
「……ぼくは分からなかったんですけど、異臭がするって」
「衣装?」
「着ない! 異臭! 異なる臭い!」
「あ、そっちか~♪」
「……あと、死臭もしたらしいです」
「刺繍?」
「縫わないで? 死臭ですよ! 死ぬに臭いで死臭!」
「つまりは、変な臭いがしたってことだね♪」
「………………そうですね」
簡単にすまされ、どっと疲れを感じたポチャ。久しぶりに親方と話すとこうなるんだなと改めて痛感させられた時間となった。
プクリンは、うんうんと分かったのか、そうでないのかが定かではないが、一応、話は理解したようだ。
「話せるのはここまで。……やめた方がいいって言ったからね? 何があってもぼくのせいにしないでくださいよ」
「まだ何か知っている口振りだね? 何を知っているの?」
「……………さあ」
それ以上話すことはなく、ポチャは部屋を出ていった。がらんとした部屋に残ったプクリンは、思ったより深刻な状況にいることを実感した。

親方部屋から出てきたポチャは、その足で海岸へと向かっていた。サメハダ岩に戻るのも、もったいない気がしたからだ。
今、プクリンは合同遠征を共にする相手の親方……シアに連絡をとっていることだろう。
「………言ってないこと、ね」
あのときのことを思い出してみる。
ポチャ自身、嫌な雰囲気は感じたものの、それはよくあることで、大して気にしていなかったのだが、ピカが進むことを止めたのだ。
不思議に思い、ピカに聞いてみた。しかし、ピカはその質問の答えを言うことはなく、真剣な顔を向ける。

―とにかく出る。……話はそのあとね―

その一言だけ残し、来た道を戻り始めた。この場で話して欲しいものだが、ピカの性格からして、それは難しいと思い、従うことにした。
外に出たあと、もう一度同じ質問をした。

―ねえ、急にどうしたの? 雰囲気は変わってたけど、いつものことじゃ…―
―違う。それは原因じゃないよ。そんなんで出ようなんて言わないし。そうじゃなくて………あそこは…―

ピカから発せられた言葉の続きは、到底信じられるものではなかった。しかし、ピカが言うなら、そうなんだろうと同時に思った。
「…………言わない方がよかったのかな。いや、でも……何も言わなくたって、親方は行っちゃうだろうし。……言ったところで行くんだろうな」
どうしたものかと砂浜にねっころがった。
誰にも言わない方がいいとピカに言われ、今の今まで言ったことはない。というか、聞かれることもなかったから、言う必要もなかったのだ。
それを今日言ってしまうとはとなんとなく後悔している。
「あぁ……ごめん、ピカ。親方には勝てないや」
この場にいないチームリーダーに謝ってみるが、返事などあるわけがなく、波の音がリズムよく聴こえてくるだけ。それを聴いていると、言わない方がいい理由がふと頭によぎった。
「……ピカは…なんて言ったんだっけ。………あぁ、そうだ……」

―私も人のことは言えないけれど……人の好奇心は時に恐ろしいものなんだよ、ポチャ―




~あとがき~
うん、なかなかの謎があるようですね。遠征先。
ポチャは何を知っているんでしょうかね~……多分、言わないと思うけど。

次回、視点を戻して、アロマギルドでわーわーやります! 多分。
遺跡の話はポイします。とりあえず。

今回、ライ達が全く出てきませんでしたね。
プクリン親方とポチャだけだったわ。

ライ「………この回は…」
雅「………うん」
プクリン「あはは~♪」
ポチャ「………」
雅「終わる」
ライ、ポチャ「はやっ」
プクリン「ポチャ~? セカイイチどこ~?」
ポチャ「知らないですけど」
ライ「確かあっちにあったような……?」
プクリン「ほんと! いってこよー!」
雅「…………それ、うちの…」
ポチャ「ごめん……多分、全部なくなる」
雅「……………高いのに」
ライ「あらら……」

ではでは!