satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

Fantasy world

この物語は……過激表現とか…あるの? ねえ、イオ君、あるの??
イオ「知るかっ!!」
まあ、序盤でそんなのはないと思いまーす♪
魔法とか魔法とか魔法とかありますけれど、そういう設定があれな方はBダッシュだよっ!!
イオ「ゲームじゃねぇし……無理だから」
てへぺろっ☆
それでは、スタート!


~第1話 朝とご飯と予定と~

うっすらと目を開け、窓に目をやった。
カーテンの隙間から太陽の光が漏れている。これを見て、朝だと思わないやつはいないだろう。
しかし、それを知って起きる俺ではない。ころんと寝返りを打ち、光が見えないようにする。
正直言うと、朝は苦手だ。
なんというか……眠い。
ぶっちゃけ、それだけの理由なのだが、眠いから苦手。簡単な理由だろう? そんな風にできているのだ。仕方がない。
掛け布団を手繰り寄せ、本格的に二度寝に移る準備をした。これで完璧。
っつーことで、おやすみなさい……
『イオ様、起きてくださぁぁぁあいっ!! 朝ですよ! 清々しい朝がやってきましたよ!!』
頭の中に響く声。
こんな起こし方……というか、話し方をするのは、たった一人だ。
「うるさいぞ……メイ。……俺は二度寝するって…決めたんだよ………朝とか知らん。…俺は夜に目覚めるのだぁ……」
『わけのわからない言い訳なんていりませんよ。いいから、起きてください!』
そう言うと、人の力ではない別の力で、掛け布団が剥がされる。そして、俺はメイによって抱き抱えられた。
掛け布団は恐らく……“サイコキネシス”だろうか。ふむ……そうだとすると、逆らうのは難しい。うん、考えたな。
まあ、分析している場合じゃないんだけど。
『イオ様、起きてください。でないと……高いところから落として、起こしますよ!』
そんなことしたら、死ぬんじゃないの? メイは殺人犯にでもなるつもりか。
と、心で訴えても声には出していないため、反応があるわけがない。
このまま寝よっかな……今なら、どこでも寝れるよ。
そんな俺の心情など無視し、メイは俺を起こそうと必死になっている。その姿がちょっとかわいい。
だからといって、起きないけど。
『起きてー! 午後から、急な予定が入ったんですぅ! だーかーらー! 私の話を聞いてくーだーさーいー!』
午後から予定……? 急な…予定……
「なにそれ! 聞いてない!!」
『あぁぁぁ!! イオ様、起きてくれたぁ! おはようございますっ♪ イオ様っ♪』
…………あ、負けた。

メイによって椅子に座らされ、朝食となるのだが、まあ、完全に目が覚めているわけではない。自然と机に突っ伏し、寝る体勢に入る。
『あー! イオ様、駄目ですよ! ちゃんと起きてご飯食べてくださいっ!』
ユサユサと揺らし、起こそうとしてくる。
甘いな。そんなことで起きるわけがない。そもそも、ご飯食べろと言うが、目の前にないんだけどな。
「メイ、ご飯の準備できたのか?」
『うっ……じゃあ、準備してきます……そのかわり、持ってきたら、起きてくださいね!』
まだなのかよ。
メイの足音が聞こえなくなると、俺は顔を上げた。そして椅子から降りると、自分の部屋に入る。
先に言っておこう。二度寝ではない。流石にもう引っ張ることができないネタであることは、理解していますよ。はい。
机の上に無造作に置かれた包帯を取り、更にベッド近くの窓のカーテンを開けた。
そこから太陽が昇り、空を横切る鳥ポケモンたち。恐らく、街に出れば、朝から賑わっていることだろう。
「………平和そうだな」
平和が一番ではあるが、それを保つ身にもなってほしい。毎日毎日……ではないけど、死ぬかと思う。
それが原因で何度死にかけたか……いや、死んでるのか……?
「ま、朝から考えることじゃないか。過去は振り返らないに限るよ」
今日のことを考えよう。予定とやらをこなさねば。
……結局、予定についての話を聞いてなかった。朝食を取りながら話してもらおうかな。
リビングに戻ると、朝食の準備を終えたのか、メイがうろうろしていた。俺の姿を捉えると、逃がさないと言わんばかりに抱きついてきた。
「いや、逃げないし。部屋にちょっと用事あっただけだから。大丈夫だから」
『むぅ……本当ですかぁー?』
「ほんと、ほんと。ご飯食べるよ……同時に話を聞かせろ」
『了解しましたっ! 今日の予定の件ですねっ』
そう言うと俺から離れ、椅子を引いた。メイって、執事ばりの仕事をしてくれるよな。
ここは素直にそれを応じよう……
メイによって引かれた椅子に座ると、元の位置に戻される。
『イオ様、今日のご予定なんですが……本来であれば、お休みしていただくつもりだったのです。……しかし、呼び出されたので、勝手ながら入れさせてもらいました』
「ふうん……で、なんで朝からケーキ食わないといけないの、俺は」
『パンがなければ、ケーキを食べればいいんですよっ!』
パンがないなら、米を出せ。
んまあ、いいんだけど……本格的にショートケーキじゃん。三時のおやつかっての。
「朝っぱらから甘ったるいな……」
『でも、コーヒーはブラックですから♪』
当たり前だ。そこまで甘かったらやり直しだよ。
『それで、詳しい内容なんですが……メロエッタ様から直々にお呼びだしなんです』
「はい? 悪いことしてないよ? 何もしてない! 大丈夫なはずだけど……なんでだ?」
『他の方たちも呼んだそうです。イオ様だけではありませんよ? なので、何か咎めるわけではないと思われます』
他……他の奴らもか。
面倒なことになりそうだなぁ……
ケーキを食べ終え、一息つく。それを見計らってか、メイは机の上に放っておいた包帯を手に取った。そして、俺の片目に当て、くるくると巻いていく。
『ということで、午後はそういう感じになっておりますので。……よろしくお願いします』
「あぁ……わかった」
『できましたよ、イオ様っ♪』
「やんなくてもできるのに……まあ、ありがとう」
『時間まで、お休みください。イオ様の魔法なら、ギリギリに出ても平気ですし』
そうだな。んじゃ、いつも通りに過ごしますかね。
メイは朝食の後片付け。俺は、また自分の部屋に戻った。
このあと、奴らに会うなら……少しでも精神力というか、体力は残しておきたいしな。



~あとがき~
一話完成! 実は、やり直ししてまして……書き直したんですよ。これ。
最初はこんな感じではなく、もっと暗いというか……説明だらけでした。それはアカンと思い、こんな形となりました!

次回、他の皆様登場なるか!?

メイちゃん、口で話すことはなくても、テレパシーで話すことはします。
なので、端から見れば、イオ君が一人言を言ってる感じに見えてしまう……というね。

ではでは!