satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第118話

~前回までのあらすじ~
なんとかイブ達もフォースと合流出来ましたね。
今回からはトレジャータウンに戻ってその後の話になります!
ピカ「長かったわ~」
ポチャ「そうだね。色々あったよ……」
フォース「色々ありすぎて、何も覚えてねぇ」
イブ「でも、あれって結構重要だよね!」
チコ「色んな人の心情が動いて、関係も変わってるからね♪」
ウィルさんも加わり、賑やかになりますね。
ピカ「準レギュラーだよな」
ポチャ「あ、そんなポジションなんだ……」
さてさて、始めるよー!


トレジャータウンに戻って、一週間が経ちました。聞いた話によると……いえ、本人たちから言われたのだが、ピカさんとポチャさんが恋人同士になったらしい。らしいって言うのは、そんな風には全く見えず、いつもの二人にしか見えないからだ。
私達は仕事に戻り、簡単な依頼をこなす日々。変わったことと言えば、すーくんが手伝ってくれるようになったことだろうか。私達のチームメンバーではないのだけれど、これはこれで嬉しい。
すーくん曰く、私達のに入るくらいなら、ピカさんのチームに入って自由になりたいらしい。まあ、ピカさん達はマスターランクで、結構許されていることも多いからってのが理由。
すーくんから入れてくれとは言わないのがあれだけど。多分、まだ全員を信用したわけではないのだろう。現にトレジャータウンでは姿を出さないし、私達以外の前では一切出る気はないようだ。仕事だって、ダンジョン内で一緒に戦ってくれるだけで、依頼人の前には出てこないのが現状。
以上、これが今の私達の状況だ。
「ねえねえ、すーくん」
『なんだよ。外で話しかけてくるなって……どうせ、ラルんとこ行くんだから、そこで言えよ』
私の心の中でめんどくさそうに返す。それでもとりあえずは話を聞いてくれるようだ。
「いいじゃん! あのね、近々お祭りがあるんだって! ね、チコちゃん」
「四季祭りの一つなんだよね、確か」
『? 四季祭り?』
「春、夏、秋、冬それぞれの季節が近付くとそのお祝いするんだって! 前は春祭り見たの。ピカさんが舞を舞ってて、綺麗だったんだよ?」
『ラルがねぇ……ま、あいつってなんでも出来そうだもんな。今回はなんだ? 夏が近いから夏?』
「そうだよー? 定番の夏祭り!」
「四季祭りの中でも結構大きなお祭りなんだって。普通は一日で終わりなんだけど、夏は三日やるんだよ? 三日!」
チコちゃんが楽しそうに説明してくれた。すーくんはチコちゃんの声も聞いているので、問題はない。
『へぇー……ま、楽しめば?』
「え、すーくんも楽しむんだよ?」
『……………ん?』
「せっかくだもん。三日間、皆で楽しもうってピカさんが言ってくれたの。フォースも一緒にって」
『やだよ。人多いじゃん。気持ち悪い』
スパッと切り捨てたな、こいつ……
「なんでよー! きっと楽しいよ!」
『嫌だ。楽しくなくていいよ。お前らだけで楽しめばいいじゃん……おれいらねぇだろ』
うぐっ………すーくん、手強い。
駄目だ。ピカさんに説得してもらお。
『何言われてもおれは行かねぇよ』
うむむ………大丈夫。最悪、主命令ってことで引っ張るから!
『…………性格悪いお嬢様ですこと』
何とでも言え!

ピカさん達の基地。私達三人は目の前のピカさんを見つめている。ピカさんは笑って出迎えてくれた。
「やあやあ、フォース君♪」
「行かねぇからな、おれ」
ピカさんが切り出す前にすーくんが断った。しかし、ピカさんはぽかんとした表情を浮かべ、違うよ、と手を振った。
「それもあるんだけど、本題は違うよ?」
「………そうなの?」
「うん。……ポチャ」
ピカさんの後ろで書類整理をしていたポチャさんが振り返る。そして、黙ってピカさんの隣まで来て横に座った。
「唐突なんだけど、フォース君」
「? なんだ?」
「私達のチームに入らない?」
「……………えっ?」
本当に唐突だ……
「ずっと考えてたんだけど、フォース君の戦い方を見ていると、こっちの方が楽だと思うの。私達のチームに入れば、武器使用が認められるし。使えないといざってとき、困るでしょ?」
「いや、でも……おれ……」
ちらっと私達の方を見る。ピカさんのチームに入ると、私達と離れなければならないことを気にしているだろう。しかし、ピカさんはそこも考えていたのか、大丈夫だよ、と笑った。
「基本的にはフォース君は別行動ってことにしとく。別に珍しくないからね、私達」
そういえば、ソルさんやコンちゃんはピカさんと一緒にいないし、チルさんもフィフィ君も同様だ。
「悪い話じゃないでしょう? フォース君は二人を守る手段が増えるってことよ。その代わりに私達に情報提供してほしいの。あなたの知識を提供して」
「探検隊だから、色々なところを調べるだろう? でも、全てが明かされることの方が珍しいんだ。ぼくらじゃ分からないことも、フォースの知識があれば解明されることがあるかもしれないからね」
「そういうことっ! どう? すぐに答えをくれとは言わないけど」
ピカさん達の言葉にすーくんは悩んでいるようだ。そして、すーくんはこくっと小さくうなずいた。
「いいよ。別に。……でも、それはお前らにメリットあんの? 情報提供なんて入らなくてもしてやるのに」
「あら。メリットならまだあるよ」
「…………ほう?」
「チームメンバーは仲間なの!」
「………!」
すーくんは驚いたのか、目を見開いていた。そんなすーくんにピカさんは近付き、目の前に座る。
「フォース君、改めてお願いするね。私と友達になって。……私達の仲間になってください!」
「ぼくからもお願いするよ。フォース」
「…………馬鹿な奴らだな」
「あはっ♪ 直球で分かりやすいでしょ?」
「まあね。…………いいよ。チームに入っても」
「やったよ、ポチャ! フォース君、ゲットだよっ!」
ピカさんはそう言うと、すーくんに飛び付いた。すーくんもいきなりだったにも関わらず、ピカさんのことを抱き留める。そんなピカさんの行為を気にしていないのか、ポチャさんは笑ったままだった。
ピッ…………ピカ…さんっ!?
「おまっ……! いきなり来るなよ。びっくりした」
「うふふっ♪ 私のこと、ぎゅっとしてもいいのよ? 彼女のように扱っていいよ?」
「ばっ………馬鹿か、お前は…」
ちょっと、すーくんもなに戸惑ってるのよ……!?
「ってか、彼氏が見てるぞ」
「あ、ポチャ、焼きもち妬く? いいよいいよ! もっと妬け妬けー!」
「それくらいで妬かないよ。いつものことだし」
「だよねー! それでこそポチャ君っ! でも、ポチャが妬かなくても、こっちが大変かな~?」
ニヤニヤと意地悪な笑顔を浮かべる、ピカさん。気付かなかったけれど、隣にいるチコちゃんもピカさんと似たような笑みを浮かべていた。
「イブ、可愛い~」
「やっ! やめてよっ!! そんなんじゃないもん!」
「あらら~? それなら、フォース君にもーっとぎゅーってしちゃおうかなぁ~?」
な、な、なんですと………!!!
「おい、ラル……やめ…」
「フォース君は私に抱き締められるの、嫌?」
「別に嫌じゃないけど…」
「嫌じゃないならいいでしょー! えいっ!」
「うえぇ!? なんなんだよっ! 甘えたがりか!?」
「誰かに甘えたいお年頃なのよ……♪」 
ひゃっ……ひゃああぁぁあぁ!!!
「イブ、ピカさんにとられちゃうよ、フォース」
「取り返した方がいいね」
チコちゃんだけでなく、ポチャさんまでも面白がるように話に乗ってきた。ピカさんとすーくんは抱き合ったまま。
これ、遊ばれてる……! ここでピカさんに話しかけたら遊ばれるのは明白。でも、これ以上、すーくんに抱きついているピカさんを見てられない!
「ピカさぁぁぁんっ!! すーくん、返してぇ!」
このあと、散々ピカさん達に遊ばれたことは言うまでもないだろう。



~あとがき~
フォースがスカイの仲間になった!
まあ、やることは変わりませんけどね!

次回、ウィルさん出したいね。

ピカさん、イブのこといじってましたね(笑)
こんな先輩嫌だわ←
フォースは素ですね。別にいいみたいです。ピカに抱きつかれるくらいはどうとも思わないようです。
ピカだけでなく、イブやチコにやられても全然大丈夫だと思います。それがフォースなんで(笑)

久しぶりに四季祭りの話をしました。
前回が春だったので、次は夏です。
リアルでは季節ずれまくりですが、許してね☆
四季祭りっていう設定自体、お遊び程度だったんですけど、結構いらなかったなって思ってます。
全部やれたらって思ってたんですが、多分、無理ですね。秋か冬祭り吹っ飛ばしそうです((
やらなかった方は番外編として紹介したいですね!

ではでは!