satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第141話

~前回までのあらすじ~
とりあえず、会場入りしたピカさんチーム。
さあ、これからの意気込みを一言でどうぞ!
ピカ「死ぬ未来しか見えない」
フォース「注意しながらゆるく頑張る」
ホノオ「出来ればいい成績出したいね~♪」
……はい! ピカがネガティブ発言しているけど、頑張ってほしいって思ってるよ。私は!
ピカ「だってさあ? なーさんいる時点でもう絶望的というか……」
ホノオ「ナエ君、強いからね~」
ピカ「あとは何? もう恐怖しかないというか」
まあまあ、なんとかなるよ!
では、始めていくぜよ☆


今回の話を聞いたとき、正直やりたくないというのが本音であった。四天王の補佐が出てくるという話から確実に手練ばかりの集まる本気のバトルになることが想像出来た。ピカ自身、戦うことは嫌いではないが、それは簡単に馴れ合う程度、お遊びに限るのである。それに今は祭りの場であり、神経を使うようなこと、頭を使うようなことをしたくないのだ。非常事態なら別だが、これは非常事態でもなんでもない。ただの出し物の類いである。そんなところで本気で自分と同等、あるいはそれ以上の者達と戦うなど考えたくもない。
「フォース君はどんな風に戦うの?」
「えっと……まあ、肉弾戦になるかな」
「へえ。格闘技とか得意なの?」
「技が役に立ちそうにないからな……それなら殴りに行った方が早い」
「そうなんだ。俺、ルール全然知らないんだよね」
「おれも知らね」
ピカの今回のチームメイトである、フォースとホノオはのんびりと話している。考えるのは敵を見てから、そのときになってからなのだろう。しかし、ピカはそんな呑気なことは言ってられないと二人の会話に混ざることなく頭を働かせていく。
今回のルールはピカも知らない。知らないが、推測することは出来る。バトルロイアルというのだから、複数人がフィールドに出て、戦うはずだ。そしてチームは四つあるため、少なくとも四人以上が出てくるはずである。複数を相手することは問題ではない。誰がどう出てくるかが問題なのだ。他のメンバー選出は互いに知らされていないが、補佐が出ることは知っている。補佐四人の力は割れていると考えた方が得策だ。
「……恐らく、アクアのところはトパーズ君と……ブイさんだよな。注意するのはブイさんだな。なーさんのところ……なーさんのところは……ヴァルさん? いや、あの人は出てこないな。……なら、他の人だ。レンさん……あそこが厄介だな」
「考えたって分かんねぇもんは分からんよ~」
「そうそう。気楽にいこーよ♪」
難しく考えているピカに先程まで他愛ない話をしていた二人が声をかけた。そんな二人に呆れてため息をついた。
「気楽になんて行ったら殺されますよ……レンさんのとこは、あさ姉様が怖いな……あと太陽さんか。あさ姉様と太陽さんのコンビとか一番怖い!!」
「あさ姉様って、浅葱って人? その人なら出ないって言ってたぞ?」
「あ、出ないのか。じゃあ、太陽さんだけってことに……ってフォース君、あさ姉様に会ったの?」
ピカの疑問にフォースは黙ってうなずく。ホノオも浅葱のことは知っていたため、へえ、と妙に納得するように呟いた。
「そっか。……どう思った」
「ヤバイと思った」
「流石に分かるよねぇ……太陽さんもあさ姉様、浅葱さんと一緒だから」
「ペンギンから聞いた。……なんだか久しぶりに感じたよ。血の匂いってやつ」
「浅葱ちゃんと太陽君、ピカちゃんと同じように裏でそういう仕事してるからね~」
ピカの仕事を知ってるホノオはにこっと笑いながら言った。本当は笑いながら言える内容ではないのだが。そこにピカは深く突っ込むことはせず、話を続けた。
「あさ姉様の場合、あれが本業みたいになってますけど。まあ、あさ姉様がどんな人かはともかく、太陽さんは会えば分かるよ。説明するのも面倒な人だから」
「ふうん……ま、いいけどね」
ここまで話して大体ピカの中で考えがまとまった。もうすぐバトルが始まる時間だ。ここでさっと言っておかねば伝えることが出来ないかもしれない。
「さて、そこで私達の方針、戦い方、作戦について話しておくわ。……この中で一番弱い私からの指示で従いたくはないかもしれないけれど。まあ、これに従ってもらうのでよろしくお願いしますね」
「おれはお前についていくよ。何も知らないし」
「俺よりピカちゃんの方がこういうの得意だもん。だから、俺はピカちゃんの考えに従うよ」
「……ありがとうございます。じゃあ、さらっと言っておく。あとは私の言うことは絶対、だから」
「ん。出来る限り言うこと聞くよ」
「うんうん。なんだか王様ゲームみたいだね~♪」
その言葉を聞いてにやり、と怪しい笑顔を浮かべるピカの考えなど二人が読めるはずもない。ここでさらりと述べられたものは考えもしなかったことである。しかし、それはピカにとっては今出来る最善の手でもあった。

「さあって、始まりました! 四天王の補佐を務める四人が中心となり、それぞれが三人一組のチーム対抗戦! バトルロイアルの開催ですっ! 司会はプクリンギルド所属のリムが務めます。本当はこういうの、ピカさんの仕事なんですけどね~」
リムはマイクを持ち、熱く盛り上がっている会場を更に盛り上げていった。そして手際よく今回のバトルについて説明していく。
「一回戦では各チームから一人ずつ選出し、四人で戦ってもらいます。共闘するもよし、騙し討ちするもよし、です! 武器使用は認められませんし、オリ技の使用も不可です。交代はチームで一回のみ。全員倒れるか、降参をすると負けとなります」
戦い方は相手を利用し、利用されという形になるのだろう。技も通常技に限定されているところを見ると、それなりの制限がついてきている。そして勝敗のつけ方に関してはシンプルである。自分以外を倒していけばいいということだ。しかし、交代は一回しかないため、使いどころを誤ると一気に状況が悪くなることも考えられる。
「そして、一回戦は二チーム、つまり半分になった時点で終了とし、残った二チームで戦ってもらいます。ここではチーム全員参加の三対三のチーム戦となります。まあ、詳しいことはそのときになったら話すことにして……今回の解説者の紹介に移りましょう」
リムはそういうと右隣に座っているポチャを見た。自分から紹介しろ、という目配せだろう。ここで拒んでいても睨まれ続けるだけだ。仕方なく目の前のマイクに向かって話し始める。
「えっと……探検隊スカイのポチャです。今回は何を間違えたのか解説することになったんだけど……あまり期待しないでください。はい」
「アロマギルド所属の浅葱よ。私は自分の所属するギルドに肩入れする気はないわ。出場する人達は思う存分、ボッコボッコにしてやってね♪」
自信なさげに自己紹介を終えたポチャに対し、笑顔で自分の仲間の不幸を公言した浅葱。対照的な二人であるが、ポチャが合わせるなりストッパーなり役目を果たしてくれるはずだ。
「更に今回は四天王の皆様にもお越しいただいております。いつもは自分達の助手をしてくれている補佐ですが、どのように戦うのか、見物ですね♪」
リムや解説者席の上にはリムの言った通り、四天王の姿があった。アロマギルドの親方、シアは頬杖をついてつまらなそうに会場を見下ろしていた。サンシャインギルドの親方のカイもふわりとあくびをしている。残りのセイバーギルドの親方エルンとプクリンギルドの親方プクリンギルドは楽しそうににこにこ見守っていた。
前者二人はすでに勝敗が見えているといった様子だ。シアは自分のところが、カイもシアのところだろうか、と予測を立てている。互いに意見を交わすことはないが。
後者二人は何を考えているのか、何も考えていないのか定かではないが、確実に言えることはこの勝負の勝敗について特に思案している様子はないということだろう。
そんな様々な考えがある四天王達を置いて話は進んでいく。
「さて、メンバー紹介に移りたいと思います!」



~あとがき~
ま、またメンバー紹介出来んかったぁぁ!!

次回、今度こそメンバー紹介です。

ピカが作戦立てるところで知らない名前がガンガン出てきています。知っている人は知っている子もいますし、あそこで初めて出す子もいるので、「satomi(作者)ならこんなポケモン出すでしょ!!」みたいに考えてくれていいですよ。はい。次回、どんな子が出てくるのか分かると思うんで、そこで答え合わせですね! さあ、私の思考を読んでみよう!!((

浅葱と太陽の話。太陽はまだ出てきてないんであれですが、フォースやポチャが浅葱のことをヤバイやつだ、と言った理由が分かりましたね。そういうことだよ!! お願いだ、察してくれ!

ピカのチームの話をしておこう。ピカを含む三人の中で一番弱いのはピカ自身の言う通り、ピカですね。多分。強いのはフォースだと思いますが、せっかくの出し物ですから、ピカもフェアに考えると思いますし、力のセーブはかけるように頼むと思います。多分。フォースはルール的にかなりの縛りプレイ(基本、オリ技しか使わないフォースにとっては)ですが、まあ、何とかしますよ! 使わなくても強いですし。

これからどうなるんでしょうね。これからちゃんと書けるんでしょうかね。紹介だけで何話使うんでしょうね。もう登場人物多くてめげそうです。
まあ、頑張るよ!!

ではでは!