satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

☆第17回 ゆるゆるトーク☆

~前回までのあらすじ~
バレましたね。
ピカ「ポチャは相手を騙しきるなんて能力持ってなかったねぇ」
ポチャ「うぅ」
ピカ「まあ、素直ってことで。そこがいいところなんだろうけど。そろそろこの話も佳境に入りまーす」
そうっすね! あべこべ別世界編、最終回……とはいかないと思うけど、もう少しで終わると思います!


~リュケイオンの外れ~
ピカ「うん。この辺なら誰も来ないと思う」
ポチャ「それで、君は」
ピカ「気づいていたって話だろ? そりゃ、親友を間違えるわけないさ。でも、それでも、思い込もうとしていた……君を彼女に見立てていたのは確かだよ。そこは僕の我儘で傲慢だ」
ポチャ「……本当の名前は?」
ピカ「僕の? 僕はディルク。ディルク・ガーデン。パートナーの名前はカナデって名前だったよ」
ポチャ「カナデ?」
ピカ「うん。それで、どこから……何から教えようか?」
ポチャ「じゃあ、とりあえず……ぼくを見つけた経緯を聞かせて」
ピカ「OK
……分かってると思うけど、僕は今、一人で探検隊をしているんだ。その日は夜遅くに基地に帰ってきて、そこに君が寝ていたって訳」
ポチャ「それだけ……?」
ピカ「うん。だから、単純に僕のいない間にあの場所に転送されたって感じかな。異世界のことはよく分かんないから、そこら辺は僕に聞かれても」
ポチャ「そうだよね。ごめん
……じゃあ、君は、ぼく……ってことでいいんだよね。……ディルクは元々、探検隊のサブリーダーで、彼女を支える立場。もっと言えば、カナデは元ニンゲン」
ピカ「うん。そうだね。……僕はカナデの相棒で、探検隊のリーダーは本来、彼女だ。ニンゲンだったって話も聞いてる
つまり、僕は別世界の君、ってことになるね。それはどこで気がついたの?」
ポチャ「フォースと話してたときだよ。性別の反転や細かい差異はあったけれど、人柄は大して変化なかった。極端な例だけど、短気な人がマイペースののんびり屋にはなってたってことはなかった。根本的なところにぼくの世界と変化はない
それで、君がぼくの知るピカなら、フォースに変化がないのはおかしい」
ピカ「フォースに?」
ポチャ「ぼくのところのフォースは、周りとそれなりに打ち解けて交流をしてる。クールなのは変わらないし、考え方も同じだろうけど、人との接し方については、ピカと触れて変わったみたいだから」
ピカ「なるほど。……彼女が色んな人と交流するなんて想像もつかないけど……」
ポチャ「まあ、これはあくまで予想で確信はなかったけど……でも、見ていたらピカよりぼくに似てるなって思ってて」
ピカ「あはは。そっか」
ポチャ「……聞いてもいい? どうして、カナデはいなくなったの?」
ピカ「分からない。……っていうのが、正直なところさ。悪夢事件を解決して、ずっと疎かにしていた依頼を片付けていたんだ。これは僕達だけじゃなくて、後片付けみたいに色んなところで舞い込んでたみたいだけれど」
ポチャ「あー……うん。分かる。ぼくの方もそんな感じだった」
ピカ「最初は二人で一つの依頼をやってたけど、なかなか終わらないから、お互い、ソロで動こうって言われてね。僕も反対する理由もないし、いいよって答えた。ここからしばらくはソロで仕事をしていたんだ
そのせいで、二人で話す時間も減っちゃったけど落ち着けば元に戻せばいいよねって話してた。けど、落ち着いてきて、二人でまた一緒に仕事を始めた頃かな。カナデ、一人でふらっといなくなることが増えたんだ」
ポチャ「……どうして?」
ピカ「分からない。……いなくなる前日、仕事続きだから、休みでも入れようって話した。話したときはカナデもいいよって喜んでたんだけど、当日になって行かなくちゃいけないところが出来たって一言残してそれっきり。初めはまたいつものが始まったんだって思ったんだけどね。……一日、三日、一週間……一年待っても帰ってこなかった」
ポチャ「そこから、ディルクは一人で?」
ピカ「一応、生活に困らない程度に続けてるって感じ。探検に行くの好きだったはずなのに、何も楽しくなくて、大きな仕事もしなくなった。どこか未踏の地へ出向くことも、謎解きに行くことも
僕一人じゃ、何も楽しくなくて。……それにね、当時の仲間は……というか、カナデと関わりを持っていた人達皆、カナデを知らないんだ」
ポチャ「……えっ?」
ピカ「今までのこと、全部僕がやったことになっていた。そう、記憶をすり替えられたんだろうね。カナデはいなくなる前に、自分と関わってきた人達、全員から自分の記憶を消したんだなって……僕からカナデを消してくれなかったのは、なんでか分からないけど」
ポチャ「待って? フォースはパートナーがいたって認識してたのに?」
ピカ「そりゃあ、彼女は……フォースは、特別だから。それにフォースは直接カナデと会ったことないし、パートナーがいたんだって話したのは僕自身。それを信じてくれているだけだよ。信じるって言ってくれたのは、フォースだけだったけどね」
ポチャ(心を読んで、嘘をついていないと確信したから、信じるって言ったのか。証拠はないけど、嘘をついていないって知ったから。……それに、フォースは神との親交もあるから、そういったこともあると思ったのかも)
ピカ「そんなときに君を見て、少しでも当時の頃を思い出したくなった。違うって知ってて、それでも……ごめんね、利用して」
ポチャ「ううん。驚いたけど、追い出さず置いてくれたじゃないか。悪いやつかもしれないのに、疑いもせず。嬉しかったよ」
ピカ「悪い人ならそれはそれでもいいかなって。……どうせ、これからも無気力に生きるだけだし、そこら辺は気にしてなかったな」
ポチャ「……そっか」
ピカ「……僕はね、カナデはやることが終わったから、元の世界に帰ったんだと思う。ニンゲンの世界に。パラレルワールドがあるってなにかの本で読んだからさ。そうなんだろうなって」
ポチャ「元の世界……ピカも、いつか……?」
ピカ「さてね。君のところのリーダーがどう考えるのかは僕には分からないよ。いつだって、僕はカナデの考えは分からなかったから
さて、そろそろ行こう。君は君の世界に変えるべきだよ、ポチャ」
ポチャ「う、うん。そうだけど……」
(それで、いいのかな。もっと何か出来ることないのかな)



~あとがき~
この謎シリアスなゆるトークも次回でおさらばしたい!!

次回、あべこべな世界とお別れ(予定)!
そのとき、ポチャはピカ……もとい、ディルクに何を伝えるのか。

えーっと、あれっすね。ディルク=ポチャです。この世界のポチャのポジションにいるのがディルクだってだけなんですけど。なんでとか理由は聞いちゃいけない……これを欠いたきっかけも大したことないんだから……!!

特に話したいこと……いや、これを考えたきっかけとか話したいことはあるけど、これの最終回にでも話しますわ。はい。

ではでは!