satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

学びや!レイディアント学園 第152話

~attention~
『空と海』のキャラ達が学パロなif世界で遊びまくる物語です。本編とは一切関係がありません。また、擬人化前提で話が進み、友人とのコラボ作品でもあります。苦手な方はブラウザバック!
前回、ノワール視点でリランと遊び尽くす(?)話を書きました。
リラン「わふわふっ!」
……えー……私には何を言われてるのか分からないので、放置しますね。
リラン「あんあんっ! わふー!」
今回もノワール視点でリランが何を言っているのかウォッチングしながら楽しみたいと思います。
リラン「わふんっ♪」


Noir side》
「今度はこれをやろう!」
アイがそう言いながら取り出したのはフリスビーだ。蛍光色のピンク色をしたどこにでもある円盤を俺達に見せてきた。
そのフリスビーを見た瞬間、チビ助の目の色が変わる。フリスビーを持つアイに駆け寄り、大きく尻尾を振り始めた。
「やるやるー!! 早く投げて!」
「お、リランやる気だなー!? いっくよー! それっ!」
俺といつもやっているからか、フリスビーを投げる腕はユリよりもある。ユリはもっと妹に負けないように努力すべきだな。
アイが投げるフリスビーをチビ助が追いかけ、キャッチ。それをアイに戻して、再び投げる。これの繰り返しだ。
「アイちゃん、上手だね~♪」
「えっへへ! ノワと一緒に遊んでるからね。ねっ! ノワ」
仕方なくだ。おれはやりたいなんて一言も言ってないからな。仕方なく、お前に付き合ってるだけだ。勘違いすんな。
「ツバサちゃんも何か投げる? ノワ、どこに投げても持ってきてくれるよ?」
いや、どこでもは無理だぞ。限度はあるぞ。んまあ、今回はチビ助もいるし、ある程度はカバーできなくはない……のか? いやしかし、この白いのがどんな腕してるのか分からないからな。
「主様、投げるの?」
フリスビーを咥えて戻ってきたチビ助が二人を見上げて首を傾げる。それに俺が答える前に、チビ助がフリスビーを地面に落とし、何か思い出したのか、勢いよく俺を振り返る。
「はっ! ノワール、なんで追いかけなかったの? アリシャ、たくさん投げてくれたのに~!」
「いつもと変わんないからだよ」
「楽しいのに」
一緒だろ。
「むぅ……あっ! 主様、主様! ボールがいいな! ボール遊びがいいー!」
と、おもちゃの入った箱に駆け寄るチビ助。あの中なら、チビ助が望むボールだって見つかるだろうが……
あいつ、基本的に俺の話興味ないだろ。腹立つ。
「わわっ! ボールがいいの、リラン?」
「そう! ボールがいいの!」
「そ、そう? じゃあ、ボール投げるから取ってきてね?」
「はーいっ」
白いのはチビ助の言葉がわかるのか。主だからか。ますます、変なやつだ。
ノワール、主様ね、いろんなとこに投げるからちゃんと追いかけないとダメだよ!」
「……は?」
ボールの軌道でどこに落ちるかくらいの予測はたてられんだろ。
「リラン、ノワール! 行くよー!」
白いのはチビ助に言われた通りに黄緑色のボールを構える。ソフトボールくらいの大きさで、それもアイがたまに投げてくれるやつと似た大きさだった。
ノワール! いこ!」
「……行きたかないんだが」
「ダメ! さっきのフリスビー、一緒にやってくれなかった!」
……チッ。めんどくせぇ。
ある程度の距離を取り、白いのがボールを投げるのを待つ。チビ助はすでに臨戦態勢でやる気満々だ。
「えいっ!」
……? どこいった?
やる気はなかったが、目を離したつもりはなかった。ある程度の目星もつけていたが、なぜかその方向にはボールの影はなく、跡形もなく消えたように見えた。
「イツキのとこだ!!」
チビ助が楽しそうに叫びながら、ユリ達のいるところへと走っていく。
は? あり得んだろ、その方向は。白いのの体の向き的に飛ばないはずじゃ……その前に。あの全力疾走でユリとレイにぶつかったらまずい。特にレイ。こんなとこに籠りっぱなしのあいつが咄嗟に動けるわけがない。
「あぁ……くそ!」
数秒遅れでチビ助の後を追う。チビ助の言葉を信じるなら、ボールはイツキに当たっていると思うが……
「わっ、なんだ。ボール……?」
「ボーーール!」
「え、ぎゃあぁぁ!? リラン!? あぶっ!」
素敵なコントロールでイツキの頭に当たったボールは、それを取りに走ったチビ助を引き寄せた。結果、ボールを持っていたイツキに突進し、そのままイツキに馬乗りしていた。
「はわわっ! ごめんなさぁあいっ!」
遠くの方で白いのが叫んで謝っている。全力で。
すんげぇコントロールだな、白いの。どう投げたら軌道外のイツキに当たんだよ。特別な引力でもあんのか。
「あはは~♪ 過剰なスキンシップだね~」
「早速、フラグ回収っすね~♪ 先輩っ!」
「う、うわぁ……おい、リランどいてやれって。先輩つぶれちゃうから」
「お、おも……重いって、リラーーン!」
「ボール♪」
イツキ、お前、ボールよりも負けてるぞ。存在感なくなってるぞ。チビ助の中で。
「あ、ノワール。……イツキ、助けてやって」
はいよ。
俺の存在に気づいたユリの命令で、チビ助の首根っこを咥えて、イツキの上からどかした。ボールを咥えたままのチビ助は、最初の時みたいに暴れることはなく、されるがままだった。
「……う?」
周りを見ろ。アホが。
「せんせー! ありがとぉぉ」
お前もお前だ。武を極める者なら、これくらい対処しやがれってんだ。お子ちゃまめ。
「なんか十の罵倒が返ってきた気分!! せんせー、ひどい!」
「ご、ごめんなさい……! 大丈夫ですか?」
白いのとアイがこちらに駆け寄ってきた。元はと言えば、この白いのが変な方向に投げたのが悪いんだがな。
「あ~……二人も戻ってきたし、そろそろ交代すっか。いくぞ、レオン」
「よっしゃ! 選手こーたいっ! いきますよ、イツキせーんぱいっ!」
「ほよ。俺も? ま、いーけど……」
「! イツキも遊んでくれるのー! やたー!」
赤いのと黄色いのが準備運動をし始め、さっきアイ達がいたところまで走っていく。これにイツキも続き、この辺で俺もチビ助を地面に下ろすと、間髪入れずに、あの二人の後を追いかけた。
元気だな、あのチビ助。
追いかけなかったレイは、同じく追いかけなかったユリに微笑んだ。
「ユリくん、お茶!」
「……僕は給仕係か何かなの? いいんだけど。ちょっと待っててくださいね、二人とも」
「ありがとうございます、ユーリさん」
「ありがとー! にぃ!」
「はいはい……ノワールはどうする? 何か飲む?」
飲むとかよりも帰りてぇ。
「駄目だよ、ノワール。今日のリランの観察には君も含まれてるんだから。はい。行った行った~♪」
外道め。
レイの非道なお願いに、俺も仕方なくあいつらの後を追う。俺をユリのサポート用精霊か何かと勘違いしてないか? 俺は戦闘用だぞ。そこんところわかってんのか、レイのアホ。

俺がイツキ達に追い付いた頃には、ボールは赤いのの手に握られていて、それを奪おうとチビ助がジャンプしているところだった。
「ぬぉ!? お前、今ドラゴンなんだから、あんまジャンプすんな! でかいんだから!」
「アラシ! は~や~く~な~げ~て~!」
赤いの。チビ助はお前の話なんて聞いてないぞ。
飛び付かれては敵わんと思ったらしく、さっさとボールを遠くの方へ投げる。白いのとは違って、いたって普通のコントロールで、綺麗に人のいないところへ飛んでいく。
「いやぁ、今日はまだノワールと遊んでくれてたからまだましだな!……興奮は一段としてるけど」
「どっこいどっこいだよな、それ……ま、ノワールいて助かった」
「せんせー、褒められてるぞ」
褒められてんのか? それ。
「にしても、先生より犬っぽいもんな。リラン……ドラゴンの見た目なのに仕草は犬って」
犬っころと一緒にすんじゃねえっていつも言ってんだろ、イツキの阿呆が!!
「ぎゃー!! ごめん! ごめんなさい!! いっってぇぇ!! このくだり、何回目!?」
てめぇが犬扱いする度だ! 覚えとけ!
この俺を犬扱いするイツキの馬鹿に一発食らわせ、俺はふんっと鼻を鳴らした。
「にゃは♪ 激しいな~? ノワールも」
てめぇらも狼をその辺の愛玩動物と一緒にすんじゃねぇぞ。噛み殺すかんな。
「アラシ! とってきたよー! もっかい! もーいっかい! あれ、イツキどーしたの?」
ボールを持ってきたチビ助が、一撃食らってうずくまるイツキを不思議そうに見ていた。
「チビ助、遊んでやれ」
「! はーいっ! イツキー! 遊ぼー!」
俺の一言に素直に従ったチビ助は、悪気もなく、イツキに上から乗っかった。当然、その重さに呻き声を上げる。
「ぐえ! せんせー! 聞こえてるぞ!! 俺をいじめるのも大概にしろ!!」
「お前もいい加減、この俺様を犬扱いすんじゃねぇ。何度言えばわかる。馬鹿め」
「言動がユーリみたいですけどー!!」
そりゃあ、俺はユリの精霊だ。言動だって似てるだろうな。
「んあ? そいや、ユーリ先輩はこっち来なかったな。忘れてたけど」
「……まあ、いいんじゃないか? 無理に被害者増やさんでも。もしかしたら、第三布陣も必要かもだし?」
「後輩諸君! その前に先輩を助けたまえよ!!」
「あ、すんません!」
「ついつい~♪」
赤いのと黄色いのでどうにかチビ助をどかし、ボール遊びを再開する。それをリスタートさせるとき、チビ助が性懲りもなく、俺を遊びに誘いやがるもんだから、仕方なく俺も付き合うことにした。
仕方なく、だ!
ノワールよりも先に取る!」
「……そうかい」
息巻いているが、適度に付き合ってやるのが今回の命令。勝つ必要性はどこにもない。つまり、本気でやる方がアホらしいというもの。
適当に、手を抜かせてもらうよ。チビ助。



~あとがき~
男子パート雑か。
やるネタ尽きた感はあるよね……(笑)

次回、そろそろこのお話も終わります!

ノワールは名前を覚える気全くないですね。関わりがないからですかね。
いつもいる、ユーリ、アリシャ、レイフィード……ここにはいないけど、マリアの名前はちゃんと覚えてます。ユリ、アイ、レイ、マリ、ですね。
んで、イツキ、リリアーナも覚えてますね。
生徒会メンバーは……まあ、ラルとフォースは覚えてるのかな? ティールは聖剣もあるし、ついでにと覚えられてそう。

ではでは。