satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

気ままな神さま達の日常記録 vol.6

こちらは『学びや! レイディアント学園』の番外編でございます。スピンオフというか、なんというか。全く本編に関係のない皆々様に焦点を当てたお話となっております。
前回から子猫のミィちゃん視点でお話をお送りしてます。
ファウス探しを密かに手伝うミィちゃん。ミィちゃんは無事にファウスを見つけられるのか~……って感じで、始めますか!
と、今回も登場人物紹介から!


☆さくっと登場人物紹介のコーナー☆
アルフ:転生の神様。穏やかな性格でにこにこしながら、みんなを見守る優しいお方。また、従者(?)でもあり、妻でもあるミィとは、どこでも仲良し。

ファウス:力の神様。ずぼらな性格で部下である制御者達(特にフォース)からの信用度は低い。趣味は料理。

ウィル:生命の神様。人懐っこい性格。普段はアルフの下で働き、暇さえあれば、弟的存在のフォースの側でにっこにこしてる。ファウスとは反りが会わない。

フォース:制御者の一人で、最高位の色を制御する。現在、ステラの制御者として下界で暮らしている。天界では振り回されポジ。

ミィ:アルフに仕える蒼い目をした白猫。誰にでも優しい性格。天界にある図書館の主。アルフ以外だと、フォースと仲がいい。



★小さな従者の神様探し★
図書館を出て少し経った後、私はウィルくんがいる仕事場……通称「魂の間」と呼ばれる部屋の扉前まで来ました。
この部屋では、ウィルくんが管理している魂たちが安置されている。ウィルくんはその魂たちについての書類とかをこの部屋でまとめているはずなんだよね。
さて、今、私の目の前には大きな扉があります。私が通るような猫ドアもない綺麗な彫刻が彫られている美しい扉です。
そんな扉の前にいる子猫の私ですが、当然ジャンプしてもドアノブには届かないし、ましてや人間の姿になんて変身できません。
じゃあ、どうやって開けるのか?
答えは簡単! 「念力」の力を使って開けるだけ!
私はドアノブをじっと見つめながら、チリーンと鈴を鳴らして能力を使います。
すると、カチャリとドアノブが下に動き、扉が自然と開きます。
開いたと言っても、僅かな隙間なんだけど、その隙間を逃さず、私は前足を使って隙間を広げ、するりと部屋に侵入した。
中に入ると、勝手に扉が開いて驚いたのか、びっくりした様子でこちらを見ているウィルくんの姿があった。
「おあ! りゅっち! こんな所に来るなんてめっずらしー! どうかしたの?」
「にゃあ」
ウィルくん、仕事中にごめんね? 急だけど、お邪魔するよ〜♪
ピョンっとウィルくんが使っている机の上に飛び乗り、私は部屋の中を見渡す。
「魂の間」の中は、ウィルくんがちょくちょく掃除しているおかげか、きちんと整理整頓されていた。見渡しているこっちまでも気持ちの良い部屋となっている。
そして当たり前だが、ここにはウィルくんしかおらず、ファウス様の気配も感じない様子であった。
分かっていたことではあったけど、やっぱりファウス様はここにはいないみたいだね〜
ファウス様と超絶仲が悪いウィルくんが、ファウス様を匿っているってこともなさそうだし。
「んー? りゅっち、もしかして何か探している感じかな? さっき、エルエルとかーくんがあのクソ親父を探していたみたいだったから、もしかしてそのお手伝い?」
「にゃ!」
そうだよ!
首を傾げながらも、優しく私の頭を撫でてくれるウィルくんの言葉を肯定するように私は頷く。
それを見たウィルくんは苦笑しつつ、私を持ち上げて目線を合わせてくれる。
「かーくんたちの手伝いをしてくれるりゅっちは偉いけど〜……俺があのアホを匿うなんて本当に思ってたの?」
「にゃ〜」
思ってないよ〜? ウィルくんとファウス様がすっごく仲が悪いのは知ってるもん。
そう思いながら首を振る私を見て、ウィルくんは少し考える素振りをしたけど、それもすぐにやめてパッと顔をあげ、また首を傾げた。
「じゃあ、もしかしてただ単に遊びに来た感じかな? りゅっち、ここに来るの久しぶりだもんね?」
「にゃー!」
「あはは! 正解って言ってるのかな? そうゆうことなら、好きなだけ探検してって大丈夫だよ〜♪ 今はそんなに急ぎの仕事をしているわけじゃないからね〜」
笑いながらそう言ったウィルくんは、優しく私を机の上に下ろしてくれた。
そして、ニコニコと笑顔のまま私を見守りつつ仕事を再開し始めた。
ウィルくんはそう言ってくれたけど、私はもう一通り部屋の中は見渡したし、あまり長居しても仕事の邪魔をしちゃうから、そろそろ他の場所を探そうかな?
そう思った私は、ピョンっと机の上に飛び降り、出口である扉の方に向かう。
それに気づいたウィルくんは顔をあげて右手をひらひらと振り、見送ってくれた。
「にゃあ」
「はーい♪ また遊びに来たくなったら、いつでも遊びに来ていいからね、りゅっち〜♪」
「にゃあ♪」
ありがとう、ウィルくん。お邪魔しました♪

〜〜〜〜〜〜

ウィルくんに見送られながら「魂の間」を後にした私は、次はどこでファウス様を探そうかなと考えつつ、天界の長い通路をテクテクと歩いて行く。
とはいえ、私はファウス様に仕えている従者じゃないから、逃走の検討先なんてすぐに思いつかないんだよね〜……どうしようかな?
なんて思いながら、とある部屋を通りすぎた時、中からカタンッという音が聞こえ、思わず足を止める。
私が足を止めた部屋は最近、他の神様が作ったと他の従者の人たちから聞いたキッチン部屋。中には大きなキッチン台があるという。
基本的に私たち、従者の主である神様は食事をしません。永遠の刻を生きる方たちだから、食事を必要としないのです。
でも、趣味とか興味本位で地上の食べ物を食べる神様も少なからずいるわけで。数は少ないけど、こういった台所とか厨房みたいなお部屋はいくつかあったりします。
その部屋の扉の前で、私は首を傾げながら考える。
今、中から物音が聞こえたけど誰かが料理でもしているのかな?
でも、扉から漂うこの匂いは……
いつもなら素通りする所なんだけど、とある可能性を連想させる匂いにつられて、私が僅かに開いている扉からするりと中に入っていった。
中にいる人に邪魔にならないよう静かに入室すると、そこにはボウルを持って上機嫌で何かを混ぜているファウス様の姿があった。
「にぃ……」
ファウス様、ここにいたんだ……
ということは、この変な匂いの正体はやっぱり、ファウス様が原因だったんだね……
さっき、神様の中には趣味で食べ物を食べるお方もいると言ったけど、ファウス様や私の主で旦那様でもあるフゥ兄ちゃ……アルフもそんな神様たちの中に入っています。
……が、ファウス様に限っては、ちょっと特殊というかおかしな神様で、食べるだけじゃなくて作ることも好きな神様だったりします。
ただ作るだけなら問題ないんだけど、実はファウス様にはそれが当てはまらなくて……なんていうか、その……
ファウス様の作る料理はなぜか全部ゲテモノ料理になってしまうんだよね……
使っている材料はみんな、普通のお野菜や果物とかなんだけど、ファウス様がそれらを使うと、なぜか調理工程中に全部、見たことのない変な物体なってしまうんだよね〜
しかも、それを見てファウス様はなんとも思わないというね。今、作っているやつもすっごい臭いなのになんで気づかないんだろ?
「ふんふんふ〜ん♪」
「に……」
ファウス様は上機嫌で作っているけど、それを隠れて見ている私は気が気ではない。
だって、どう頑張ってもファウス様が作るものはみんなおかしくなっちゃうんだよ? 食材がもったいないよ……
それに、それらを片付けるのはいつもファウス様の従者であるフォースくんたちなんだよね……見てて可哀想に見えちゃうよ……
なので、ファウス様が何か作っているところを見かけたら、私は必ずある事をすると決めています。
「ふんふ〜……ん? あ、あれ? ミィ……ちゃん……? いつの間にここに……」
「にゃあ」
こんにちは、ファウス様。そして、ご覚悟はいいですか?
こっそりとキッチン台に上がった私を見つけて固まるファウス様。そして、満面の笑みを見せる私。
ニコニコと笑顔の私を見て、サァ……っと顔を青くするファウス様だけど、そんなファウス様に構わず私は……
丁度、目の前にあった紫色の物体が入っているボウルを前足を使って、床目掛けて落とし始めた。
「にゃ!」
「あ!」
ガッシャーンと部屋中に鳴り響く音を聞いてファウス様は慌て出す。
「なぁあぁぁ!? ちょ! ミィちゃん!? なにしてくれちゃってるの!?」
「にゃあ!」
毎回、変な料理をするファウス様に正義の鉄槌なの!
「いや、にゃあ! じゃなくてですね……って、あぁぁぁ! 今度はつまみ食い!? こらー! 勝手につまみ食いしちゃだめでしょうよー!」
なんて怒っているファウス様を完全に無視して、私は近くのまな板の上に乱雑にカットされていた果物をもぐもぐと食べる。
ん〜♪ この果物、瑞々しくてすっごくおいし〜♪
「にぃ〜♪」
「おいし〜♪ って感じで食べてくれるのはいいけど、それケーキの飾り用のフルーツ! 
勝手に食べちゃめっ! だよミィちゃん!」
「にゃ?」
飾り用って……大きさもバラバラで、飾り用とはいえないくらいにカットされている果物だよ、ファウス様?
「そんな可愛く首を傾げられても……あーあ……せっかくフォースたちの目を盗んで調達した食材が……もう、なんでミィちゃんは、俺が料理するのを見かける度に邪魔をしようとするのかな〜?」
そう。私が料理をするファウス様を見かける度にやる事、それは……

ファウス様の料理を邪魔することなのです!

そうすれば、ファウス様が調達した食材をダメにすることはないし、何よりこの騒ぎを起こせば……
「そりゃあ、ミィだって食べ物を粗末にすることは許さないって考えてるんだろ」
「へ……?……って、フォース!? いつの間にここに!?」
フォースくんが駆けつけてくれるって知ってるからね♪
「そりゃあ、あんだけの騒ぎを起こせば、誰でもマスターがここにいるって気づくだろうが。つーか、おれが言いたいのは、それじゃなくて……毎回毎回、何をしてくれてるんだ。このアホマスター!!!!」
「ヒィィィィ!!」
フォースくんの怒声が飛び、ファウス様の悲鳴が聞こえるけど、その二人を無視して私は残りの果物を食べ続けた。
だって、あとはフォースくんに任せれば問題ない……もんね♪



~あとがき~
子猫の冒険、これにて終幕。

次回、フォースと子猫と神様がキッチンであれこれします。
まあ、今回の続きっすよ。執筆者はバトンタッチして、私に戻ります。

ミィちゃん主役の話、どうでしたでしょうか。去年の短編でも出てきた子猫ちゃんですが、当然、人の言葉を話せないので、普段、何を思っているのかみたいなのが見えてこない。よし! 今回、スポット当ててみよう!
というのが、相方の意図です。多分。
本編には(一部を除いて)ほぼ出てこない天界組なんですが、私と相方の方では何かと小ネタの多い方々でもあります。だからまあ、こんな形で皆様にお見せしている次第です。
もう少々、お付き合いくださいませ!

ではでは!