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satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

黄金の欠片

音のする方へと走ると、木々達ががさがさと揺れる。おれに先に行くな、とでも言うように言葉が流れてくる。

『ダメダヨ。コノサキハアブナイヨ』
『モドッテオイデ』

あーもう、うるさい。仲間がいるかもしれないのに、はい、そうですか、とでも言えるものか。戻れる訳がない。それで何もなかったら、それはそれでいい。そちらの方がありがたいことであるが。
木々の声を完全にシャットダウンし、おれは足を速める。木々達の言葉が気になったということもあるが、それ以上に不安が頭から離れないのだ。それだけが、嫌に残っていて、居心地が悪い。
茂みを掻き分け、奥まで来ると、お約束かのようにその先の地面はなかった。その場には誰もいなかったが、先程まで騒がしかったのは確かだ。となれば、ここまで追い詰めたのか……追い詰められたのか……定かではないが、確かに誰かいた……はずだ。
「もしかして、バトルが始まる前に『アブナイカラ、イッチャダメ』って言っていたのは、敵のことじゃなくて、この場所のこと……だったのか?」
てっきり、敵のことかと思っていたが、今考えると、そちらの方がしっくりくる。敵の強さが木々にわかるだろうか? 地形の方がわかるのでは?
……まあ、いずれにせよ、どちらも危ないことには変わりはない。それにしても、いつの間にここまで高く登って来たのだろう。ここから落ちたら一溜まりもない。
「……敵の奴らがここを知らない訳じゃないよな。もしかして……おれ達は」
誘導された……と考えることが出来るのではなかろうか。しかし、あまりにも突飛すぎるか。しかし、タイミングよく、ボーガンの矢が飛んできて、三十ほどの敵が一気に攻めてきた。そして、おれ達はそれぞれが対応するため、離れて戦った。……それが敵の狙いだとしたら? いや、考えすぎだよな。そこまで考えているか怪しいし、思い通りにいく保証もないはずだ。
「………ピカ! ペンギン!」
二人の名前を呼んでみるが、反応はない。何かあってもあの二人がどうこうされることはないと思う。
「ぷはっ!………あ、フォース君。やっほ~♪ 呼んだ?」
おれから少し離れた茂みから飛び出してきたのは、刀を持ったままのラルだった。別れたときとほぼ変わらない姿だ。
「移動しながら戦ってたら、ここまで来ちゃったか。失敗失敗」
「………ペンギンは?」
「さあ? でも、そう遠くないところにいると思うけど。……で、フォース君、何か用だった?」
「あ…いや……ちょっと気になることがあって」
「お? 心配してくれたの?」
「別にお前らの心配はしてないけど………ただ、嫌な感じがするんだよな」
ラルはおれの言葉に少し真剣な目を向けた。そして考え込む様に腕を組み、黙ってしまう。
『ふん。小僧の癖にそういうことには敏感なのだな』
ラルの持つ刀…雷姫がおれを茶化した。雷姫の声に動じないラルとは裏腹におれは完全に乗せられる。
「うるっさいな。ババァの方こそ、もう少し周りに気を配れば? 年寄りなんだから、気を付けろよ」
『黙れ、小僧。我に年齢という概念は存在せんわ。そもそも、年でいえば、貴様もそう変わらんではないか』
「変わるわ。少なくとも、お前より年下だ」
『それなら、もっと我を敬え。阿呆』
刀を敬うって……いやいや、あり得ない。なんか依存しているみたいじゃねぇか……そんなの真っ平御免蒙る。
「あ、ポチャ」
おれと雷姫の言い合いはラルの声で中断された。ラルが見ている方を向くと、ペンギンが出てきたところだった。
「あ……二人とも…どうしてここに」
「成り行き。皆揃ったから聞くけど、二人とも、襲ってきた奴らは全員倒したの?」
「あぁ。野放しにするのもあれだから、一応、木に縛ってきたけど……人数は十一人だった」
「ぼくの方はバッジ使って転送した。ぼくの方は十人だったよ」
「私もポチャと同じ。……じゃあ、三十一人いたってこと?」
おれだけ一人多い……まあ、いいけど、運悪いな。
ラルは考えることを中断し、今出来る仕事を片付けることにしたようだ。おれとペンギンに向かって笑ってみせた。
「じゃあ、フォース君が縛ってきたっていう人達の回収に行こうか。それが終わったら、残りがいないか捜しに行かないとね。フォース君、どこら辺?」
「あっちの方。ほぼ真っ直ぐ走ってきたから、この道を戻ればいるはずだ」
「了解した♪ じゃあ、早速…」
『マスター、動くな』
「どうしたの、雷姫?」
ピリッと雷姫が火花を放つ。これは警戒している合図だ。何かいる、ということだろう。
『小僧、お前の正面だ』
「あいあいさー………“シャドーボール”!」
久し振りに出す、通常技はきちんと繰り出せたようでおれの正面の方へと素早く飛んでいった。ドン、と大きな音が鳴ったかと思ったら、バタバタとかなりの人数がおれ達を囲む。その数は先程の倍以上だろうか。
後ろは崖、前には大勢の敵。逃げられないし、敵を分担させることも出来ない。面倒なことになったものだ。
この状況で言うのもおかしいが、やはり、おれ達は誘導されていたと思う。最初の約三十人で別れさせ、ここに集まるように誘導、というのが敵の狙い。おれにいたっては、失敗と見てもいいかもしれないが、ラルとペンギンはここに追い込まれていた。そして、敵の誘導に釣られなかったものの、妙な不安感を解消すべく、二人を探しに出たおれもまた、ここに来てしまった。そして、この奇襲……全て敵の思惑通り、ということだ。しかし、これはこれで、探す手間が省けるのだから、いいことなのかもしれない。
「ポチャ、フォース君、ちょっと面倒だけど、よろしくね。後ろ、危ないけど……」
「そうだけど……大丈夫、何とかなるさ」
「………そうだな。何とかしなきゃだし」
「ま、そうだね。……よし、いっちょ頑張りますか」
ラルが雷姫を一振りすると、電気の波を作り、それを飛ばした。その波で敵を数歩下がらせ、その隙におれ達は敵陣に突っ込んだ。



~あとがき~
うがぁぁ! 書きたいところにたどり着けないよ! うわぁぁぁ!!

次回、ばーんてなってどーんですよ。多分。
もう予告が適当になってきましたが、気にせんどいて。またバトルするだけだろうし……

特に言うことはないですね。
あー……フォースって色んなことを考えているんですねー……はーい。終わり。
ほんっと言うことないんです。なんだろ。何か気になるところありましたか? 私は特に……加筆しなきゃならないことはないと思ったのですが……

崖がある、みたいな描写が多い私です。
あ、私、結構崖っぷちとか好きです(笑)
なんこう……自分のキャラを落としたくなりますね。しませんけど。
ピカ、ポチャ、フォース
「……………誰か落とされるかもしれない…」

関係ない話ですが。
思ったより長編になると見た(笑)

ではでは!