読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第125話

ポケダン 空と海

~前回までのあらすじ~
フォースがプロポーズしました。
いやー……ラブラブですな~
この二人は一番仲のいいカップルだね!
ピカ「あんな風に言われるのはいいですよね~♪」
鈴流『本当にかっこよかったんだから~♪』
フォース「あれのどこがいいんだ? 当たり前のことしか言ってないぞ」
ポチャ「フォースの感覚が分からないんだけど…」
フォースはあれが普通だって思ってやってるからね。イッケメーン!
ピカ「ポチャはあんな風に言ってくれる気がしないね。フォース君を見習いなさいよ?」
ポチャ「……………えっ? それはぼくと…」
ピカ「はいはーい。始めますよー」
ポチャ「ピカ!?」
鈴流『結婚秒読みかなっ?』
フォース「この二人はそんな簡単にいかねぇよ」


フォースが鈴流のところに戻ると鈴流はいくつか花冠を作り、それを並べて比べながら選んでいた。フォースが寄ってきたことに気づくと笑顔で振り返った。
『あ、フォース! 準備出来たの?』
「まあね。お前は?」
『うんとね……うん。これにしようと思って! どうっ?』
鈴流が頭に被っているのは白い花で作られたものだった。白は鈴流の好む色だということは把握している。フォースはいいんじゃないの、と返すと鈴流に近付いてどこからか白いリボンを取り出すと首にリボン結びで結ぶ。
『………これ、私の?』
「ずっとおれが持ってたから。お前に借りっぱなしだったろ?」
鈴流が属していた群れの皆が襲ってきたときに力をセーブするために、と鈴流から借りていたリボンだ。今の今まで捨てることなく綺麗にして保管していた。
『もう捨てられちゃったと思ってたのに』
「馬鹿。捨てるわけないだろう。借りたもんはしっかり返すよ。これで元通り」
『………えへへ。ありがと、フォース』
「礼を言われるようなことはしてないけど…」
『私はありがとう言いたいの! ちゃんと受け取ってよっ♪』
「はいはい。……ほら、まだじっとしてて」
『ん? まだ何かあったっけ?』
「それだけじゃ寂しいだろ? もうちょっと手加える。嫌ならやめるけど」
『ううん。いいよ。フォースの好きにしても』
そう言うと鈴流は目を閉じ、じっとフォースが終わるのを待った。目を閉じるまでする必要はなかったのだが、フォースは少し笑って鈴流の冠に触れる。
「どこで覚えたの? これの作り方」
『マスターさんがね、暇でしょって言って教えてくれたんだよ』
「あのマスターにこんなもの作れんの?」
『んーとね……作れてはなかったかな。本見せてくれてそれの通りにやってるはずなのに出来なかったもん。マスターさん』
「やっぱ駄目だったか。不器用だもんな、あの人」
『あはは♪ マスターさん、不器用なの。細かいこと出来ないんだよー』
鈴流はフォースと会う前、退屈していなかったようだ。この様子だとファウスはちょくちょくここを訪れていたことが予想出来る。
「料理もくそ不味いからな。……食材無駄にした料理と呼べない兵器を作り出すんだぜ。あれで人殺せるよ」
『そうなの!? というか、マスターさん、料理とかするんだね……』
「だから、料理じゃないって。あれじゃ、食べ物に失礼だからね? ってかあれを料理と呼んだら駄目だからな……」
『それじゃあ……実験かな?』
「そう……かな。もっと言うと食べ物をゴミ箱に捨ててる様なもんだけどな」
『そんなレベルなの?』
「それくらいのレベルなの。………よし、出来た。ほら」
鈴流が目を開けると、フォースは小さな鏡を持っていた。そこに映っている自分を不思議そうに眺める。先程まで白かった冠に水色の花が一輪添えてあった。また冠からベールが付けられ、花嫁のベールのようになっていた。
『わあ……なあに、このお花! 可愛い~♪』
ブルースター
『スター?……あ、この花びらか』
「そう。五枚の花びらが星に見えるから。……それと、花嫁はこれも必要だろ。ほれ」
無造作に投げたのはブーケ。これも白を基調としたものにまとまってあり、所々にピンクや黄色といった明るい色の花が入っていた。
『おお……準備いいね』
「しろって言ったのはお前だろうが。行くぞ」
『うんっ♪』
自然とフォースから差し出された手を握り、二人並んで歩く。そしてフォースが作ったアーチの前に立つとフォースは鈴流に待つように言う。
「一緒に入ってもいいんだけど、お前は後から来い。そっちの方が雰囲気出る」
『? そうなの? 分かった。それじゃあ、ちょっとしたら行くね』
「ん。…………あ、来る途中で転ぶなよ? あと走んなよ」
『転びません! 走りません!』
むっとした表情で答えた鈴流に笑いかけると、一人でアーチを潜って祭壇の前まで来た。ここまで来ると本格的な結婚式のようだと笑ってしまう。
誰もいないのは寂しい気もするが、元々は結ばれるはずのない二人なのだ。これだけするのも高望みというものなのかもしれない。
「………鈴流を可愛くしようと小物足してたけど、おれは何もねぇな。今更だけど……まあ、いいか」
鈴流のことばかり気にして自分の準備をまるでしていないことに気がつくも、後の祭りだ。しかし途中で気が付いていたとしても、何かしようとは考えなかっただろうが。
「……そろそろ来るか」
ちらりと見ると元々がそう遠くない距離のため、鈴流が歩いているのが見えた。フォースの言う通り、走らずゆっくり来ているようだ。そのとき、ふわりと風が吹き、花びらが舞う。その光景が今の鈴流と上手く噛み合ってより可愛さが増していた。
「………!」
『………フォース?』
「………何でもない」
『えぇ? 何か言いたそうだよぉ?』
「お前のそういうとこ、ほんとムカつくわ。……でもま、綺麗だよ」
『前の一言なければよかったのに』
「うるせぇ。さて、二人だけでこの先どうするわけ? 本来なら誓いを問うやつがいるんだけど」
『じゃあ私が聞くからフォースが答えてよ』
「ん。いいよ」
フォースと鈴流は互いに向き合うと見つめあった。一呼吸置くと、鈴流の口が開いた。
『あなたは永遠に彼女を愛すると誓いますか』
「………誓います」
『………ふふっ♪ なんか恥ずかしいね、こういうの。今度はフォースが聞いて聞いて!』
「急かすなよ。……あなたは永遠に彼を愛すると誓いますか」
『誓います』
「即答かよ。別にいいけど」
『次は誓いのキスだよね~』
「………そうだな」
鈴流がどこで手順を覚えてきたのだと疑問に思うが、出所など限られている。大体予測も出来るため、あえて口にすることなく黙って鈴流の体を寄せた。そして優しくキスをし、少しして離れる。
『これで夫婦だね♪ なんか変な感じっ』
そう言うと鈴流は持っていたブーケで照れたように口許を隠す。対するフォースはあまり実感がないのか、大した反応は見せなかった。
「んじゃまあ、これはおれからってことで」
『え? 何?』
「とっさに用意なんて出来なかったから、これで我慢してくれ」
鈴流の後ろに手を回し、首につけたのは小さな赤い石のネックレスだった。それ以外の装飾はないが、光に反射しキラキラと光っていた。
『これは?』
「本当なら継承者が力を取り戻したときに渡すもんなんだけど、お前途中でリタイアしたし。いい機会だからあげる」
『……でも、私…』
「いいんだよ。貰っとけ。……それに夫婦になった証として持っといてくれると嬉しい」
『………うんっ!…………それなら私はからはこれ!』
しゅるりとリボンをほどくとフォースの首にかけ、簡単に結ぶ。フォースはさっき返したばかりなのにと思ったが、鈴流自身がそうしたいからしたのだろうと納得し、何も言わなかった。
『こんなのしかないんだけど……』
「くれるって言うなら貰う」
『ずっと着けててよね♪』
「………おう」
『……ね、行きたいところがあるの。着いてきて?』
「ん? あぁ、いいよ」
鈴流に手を引かれ、向かったところは見当もつかなかったため黙って従うしかなかった。冠から延びるベールをなびかせ、鈴流は楽しそうに歩いていく。ここは鈴流の庭のようなもので、一見花しかないように見えても彼女にはどこかお気に入りの場所があっても不思議ではない。そこに連れていかれるのかもしれない。
フォースはぎゅっと鈴流の手を握り、これからのことを考えないようにしながら鈴流が目指すある場所まで歩を進めた。



~あとがき~
今回で終わるかなって思ったけど、無理でしたね。
私も文章思いつかないし……つらい!

次回、そろそろ終わると思います。

鈴流ちゃんのお願いはフォースと夫婦になることです。いやー……お熱いお熱い。
ってか、ほんとは二話くらいに分けるつもりだったんですが、変に短くなって一話になりました。リボンのくだりとか早めにやっとけばよかった。これじゃ、返してすぐ貰っただけじゃん! もうやだ!
でもま、あれがフォースの大切なものになるんですけどね。いつも私がイラストで描いてるリボンは鈴流のですね。はい。

ブルースターという花は創作じゃないよ! ちゃんと存在するんですよ!
詳しくは調べてもらえればいいかなって思うんですけど、ブルースターは花嫁のブーケにも使われるそうです。花言葉は幸福な愛とかですね。フォース、やりおる……! フォースは知ってて使ってますよ。きっとね(笑)
裏話するとそういった花言葉の花を探してたらヒットしたって感じですな。ブルースター、青くて可愛いです。いいね、青い花って!←
私が青系好きなだけですが。

ではでは!