satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第30話

「読め」


お、多い。
何冊あるんだろう、これ。
「何十冊って感じですね。これで全部ですか?」
「探せばまだあるわ♪」
まだ一部か……
気の遠くなりそうな作業です。
「ライブ~……これも」
ネーブルさんがフワフワと、本たちと一緒にやって来た。おそらく、“サイコキネシス”だろう。そして今思ったけど“サイコキネシス”って言いにくい。
「ありがとう。ネーブル、まだある感じかしら?」
「う~ん?……うん、あるよー? 持ってくるの?」
ネーブルさんに聞かれ、ライブさんはソルさんに視線を移す。
「持ってくるの?」
「持ってくる、でお願いたします」
にっこりと笑顔でそう返したソルさん。
「はーい……この様子だとほんとに入り浸るわね。ま、いいんだけどね」
「最悪、寝泊まりしますよ」
「あら、大歓迎♪」
このやり取りを見ていると……この二人もできているんじゃないだろうか。と思うのは私だけ?
テトテトと奥に消えてくライブさん。そのあとにフワフワとついていくネーブルさん。
またソルさんと二人きり……が今はやることがある。
「ソルさん、どれから見ていきますか?……私、古代文字とか読めませんよ?」
いや、すーくんなら読めるけども。
すーくんに訳してもらうという方法もあるのかと言った後で気がついた。
「あ、いや古代文字のやつは保留ですね。ピカさんが読めるので……」
へぇ……ピカさん、古代文字読めるんだ。スゴい。ほんとにあの人、スゴい。
「なので、読めるのだけでいいですよ。……なんか手伝わせてすいません」
いえいえ! 結構楽しいですし……大丈夫ですよ。出来ることがあるなら、手伝いますし!
「イブさん、ありがとうございます。……というか、コンのやつはどこ行ってんだ」
迷ってたりしないですかね?
ソルさんはふるふると首を振る。その仕草がなんとなくかわいいなぁ……と思った。
「多分、やりたくないだけです。……こういう作業嫌いなやつなんで」
あ、そうなんだ。
「ま、いた方が助かりますがいなくても大したことじゃありませんし……やりますか」
はーい!
コンさんのこと、かる~くけなしていたような気もしないでもない。まあ、気にしても仕方ないけども。
そんなわけで、コンさん抜きで取りかかることに。
……そういえば、私は今までにこんな量の本を見たことはない。先ほどまで気にしていなかったが、改めて見てみるとかなりの本の量だ。天井まで本がキレイに並べてある。ネーブルさんが上の方を並べているのだろうか。この中から、お目当ての本を見つけることは至難の技だ。
もしかして、ライブさんとネーブルさんは全ての本の場所を把握しているのではないのだろうか。
そう思うと、スゴい人たちだ。
この町にきてからスゴいしか言っていないような……?
そんなくだらないことを考えながら、ペラペラとページをめくってゆく。
正直、コンさんが嫌いになるのはわかる。めくってもめくっても終わる気がしない。
私の中では、すーくんのテンションのさっきまで上がっていた。(読みたいとか呟いていたし。)が、今は全く声も聞こえなかった。

それからしばらくたった頃。私の集中力パラメータがゼロに差しかかりそうです。
『すぅ、ストップ』
うわっ……ビックリした……
「勝手にしゃべらないでよ……ビックリするじゃん」
『そこ、読んでみろよ』
はぁ? てか、私の言葉は無視か。おーい?
『読め』
……………あい。
すーくんに言われて(半分、脅しっぽかったが)読んでみる。
が、全く読めない。これ、古代文字じゃないか。うわぁ……少し……いえ、かなーり無意識だった。流れ作業だったから。
言い訳だな、これ。
「すいません、いじめ? 私に読めるとか思ってんの?」
『え、今更? てか、気づかずに読むとか……バカ?』
否定出来ないところがムカつく。……ま、正論なのだけれど。気づかなかったのは事実だし。言いたくないけど、集中力も切れていたしな。てか、すーくん、私のこといじってるし。
すーくんは仕方ないな、という感じで訳してくれた。
『時を守りし者、宇宙を守りし者、四季を守りし者、規律を守りし者』
……………は?
『前に神の部類つったろ? 守り人ってのは、セレビィジラーチシェイミ、ミュウの四人なんだけど』
へぇ…………え?
「すーくん、なんだけどって……知ってるじゃん。ここにくる前はほとんど知らなかったんじゃないの?」
『おれはおれで調べた。何、聞かなくていいわけ?』
ごめんなさい! ごめんなさい! 聞きます、聞かせてくださいぃぃぃ!!!
すーくんはそこまで言わなくていいと呆れた声で言う。そして私に守り人についてを教えてくれた。



~あとがき~
まず最初に。
ソルとライブ、できてません。
仲はいいですけどね。

フォースとイブのやり取りは基本的に心の中で行われているので、聞かれませんがイブがバカ…いえ、ドジったらバレますよね。イブの声は皆に聞かれますので。
フォースがどこで情報を得たかは、わかるよね♪

次回はフォースの成果(?)と守り人について、ですね。
あと、敵さんとーじょー? かな?

やっと敵さん登場です。やっと堂々とフォースを出せる。
フォース「……………( ̄▽ ̄;)」
ピカとも二度目の接触をさせたいし。
ピカ「マジかよ」
フォース「え、ラル、嫌なのか」
ピカ「フォース君と会うのはいいんだよ。でも、めんどくさくない?」
フォース「そこかよ」
ピカ「そこだよ?」
ピカとフォース、なかなかいい感じだと思うんだけどね。
ピカ、フォース「!?Σ( ̄ロ ̄lll)」
ではでは、次回もよろしくお願いいたします♪
ピカ「何がいい感じ? ねぇ、どういう意味!?」
フォース「知らね……でも、友人関係だと思いたい」