satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第37話

「ないない」


「………………?」
「斬れたー……とでも思ったか? ざーんねん! 受け止めるくらいはできるよ……そこまで、素人でもないからさ」
ピカを完全にとらえた、と思われたが、彼女自身、そこまで甘くない。
キーテの攻撃をきっちりと受け止めたのだ。
「さてさて……私、殺しは嫌い……というか、チームの掟で、禁じてるのよね。だから、耐えてもらわないと困るわけ」
「だから……?」
「だから、耐えてって言ってるの。私を楽しませてよ」
ピカはそう言うと、力任せにキーテを弾いた。そして、互いに一定の距離を取る。
「お前、自分で殺し合いだの言っといて、それでいいのか?」
「あなたごときにやられるほど、やわじゃないんで。最近、弱いやつばっかで適当にあしらってるしー」
ピカは、武器同士の戦いを気にすることなく、楽しんでいるように見えた。
事実、ピカは楽しんでいる。
「久しぶりにできそうで嬉しいよ?……まあ、どうでもいいけどねっ!」
「…………チッ」

「あーあー……激しいなぁ……さっきまで、あそこにいたとは思いたくないね」
『いや、逃げまくってたよね?』
「気のせいだよー……っと、こいつ、どうしようかな」
「早くほどきなさいよ!」
「黙れ、投げるぞ」
スラは、その一言で黙る。先程、投げられた後になにがあったか、という質問は置いといて……
端から見れば、完全にSMプレイのような感じになっている。スラは、縛られた状態で突っ伏してるし、フォースは、それを気にすることなく、鎖を離すこともしない。更に、完全に傍観者となっている。フォースは暇そうに、持っていた鎖をいじり始める。
「ムカつく……絶対に、仕返ししてやるんだから……今に見てなさい」
ちらり、と下を向き、スラの心情を読んだフォースは、勝手に納得し始めた。
「……なるほどなぁ……ふーん……でも、止めといた方がいいけどな……おれの中に入るのは……ね」
『すーくん?』
「まー……よろしく頼むわ。おれ、もう疲れたし。お前だって、内心暴れたいくせにさ」
『ねえ、すーくん、誰としゃべってるの?』
「一人言」
『…………は?』
イブが首をかしげる様子が手に取るようにわかる。
「まあ、お前は気にすんなよ」
『えぇ……わかった……けど』
イブを無理矢理納得させ、また視線をピカとキーテに戻した。
あくまで、スラとあいつとの戦いにイブを巻き込みたくない。まあ、少なからず制御者としての自覚はあるから、平気か、と考えながら二人の戦いを見る。
押しているのは、ピカなのだろうが、キーテの感じが先程と変わっていた。
「なにか言ったんじゃないだろうな。電気ネズミのやつ……」

「…………じゃん! 入れた……よね?」
スラは、キョロキョロと辺りを見回す。そんなことをしても、景色は変わらないのだが。
「あのイーブイの中ね♪……でも、どこに弱味的な情報があるのかしら?」
「ないない。あるわけないだろ」
「いや、あるでしょ」
「お前、バカ。あいつに誘導されたことにも気づかないとか……バーカ、バーカ」
「なっ…って、誰よ?!」
くるっ、と後ろを振り向くと、両目とも紅く輝く二足歩行のイーブイの姿があった。くるくる、と持っている槍を回している。
「誰、と言われてもなぁ……俺様は俺様なんでね。てか、敵のお前に関係なくね」
「ぐっ……」
「テメーなんざ、俺様が出る幕でもねぇと思うんだがな。でも、苦手なことされれば、気力的に削がれるか~……しゃーねぇな」
ピタリ、と槍の回転を止めると、矛先をスラに向けた。
「さっさと終わらせてやっからよ。いろんな意味で」
「…………上等じゃない。仕返ししてやる」
「無理だと思うけど」
「うっさいわね!……“サイコキネシス”!」
「……………アホらし。“水羅”」
すっ、と横に動いたかと思うと、“サイコキネシス”をかわし、スラの右横につく。
「……え? なんで…」
ぐるん、と槍を回し、スラを弾く。矛先を向けていたわけではないが、完全に腹に入っていた。
「………ぐっ…けほっ」
「……こんな弱いやつを俺様に寄越すかぁぁ?! なんだよ! 超つまんねぇぇ!! ふざけんなよ、マジで!」
「あんた……何者なの」
「お前こそ、何者だ。なにが目的だ。こんなとこまできやがって……つまらん」
「…………目的?」
「そうだ。……正直、建前上、聞いておくのが流れだろ。俺様とあいつ的にはまーったく、関係ないんだがな。興味もない」
ふふ、と小さく笑うと、ゆっくりと立ち上がる。先程と様子が違うのは見てとれた。
「“じげんのとうの崩壊”……“ダークライの悪夢”……知っているでしょう? スカイの二人が防いだ」
「あん?……あのピカチュウとポッチャマか」
「もし、それがまだ続いていたとすれば……どうする?」
「なにが言いたい」
「クスッ……興味でた?」
「………………?」
スラは、スッ、と右手をあげる。
「……“サイコスラッシュ”」
聞き慣れない技名に、オリ技か、と判断するものの、広範囲に技が広がっていたために避けることができなかった。
「……………うっぜ」
小さくそう呟くと、槍を構え直す。
「地雷踏んだな……めんどくせぇ」
「…………クスッ」



~あとがき~
やっと、もう一人のフォース君出せたわ……
ほんとは、出す気ゼロだったのですが、あまりにも登場回数が少なくて……かわいそうになり。
更に、フォースとは険悪な感じにしようかと思っていたのですが、キャラ練っていると、とてもそんなキャラにならなくなり……
暴走してたら、自我飛んで、性格豹変するんですが、普段はあんな感じです。

次回、ピカVSキーテ、フォースVSスラ!
まだまだ続きますぜ♪
いい加減、スラさんを本気スイッチONにしてみました。今までが弱すぎたね……
スラさんの秘密、わかるかもですな!

フォース「…………正直、早く終わればいいのに、と思う」
ピカ「私もそう思う」
えっと……まだ無理かな……
フォース、ピカ「…………………( ̄▽ ̄;)」
まあ……よろしくです!
ではではっ!
フォース「いつおわんの? これ」
ピカ「知らなーい……」