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satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第62話

~前回までのあらすじ~
聞いて、聞いて! フォースがデレた! デレたんだよぉぉぉ!!
フォース「……………」
ピカ「………あれはデレたと言うんだよね」
フォース「お前まで言うか」
ピカ「えっと、やっとイブちゃんたちと合流できそうって感じかな? それじゃあ、始めますか!」
え、もう始めるの?
ピカ「誰も作者の荒ぶりなんて興味ないっつーの」
おうっ……ごもっともです……
ピカ「それでは、始めまーす」
フォース「おれの話は聞いてくれないのね……」
ピカ「あとで聞くよ。あとで」


誰かの声が聞こえてくる。
その誰か、というのは、考えなくても、直感的にわかった。フォースは少しだけ首をかしげながら、その人物の名前を呼ぶ。
「…………鈴流?」
しかし、彼女は振り返ることなく、離れていく。
それが一時の別れではなく、永遠の別れだと察するのに時間はかからなかった。
追いかけようとすると、鈴流はいきなり振り返り、いつもの笑顔をフォースに向けた。
「私ね……フォースのこと、愛してる。愛してるよ」
その言葉を聞いて、最期にしたくなかった。だからこそ、鈴流の方に手を伸ばした。しかし、それは届くはずがなく、空を切る。
何度繰り返してきた?
この風景を何度見てきた?
ここがどこだか知っている。どうにもならないことを知っている。意味のない行為だと知っている。それでも。
「…………っ!」
それでも、手を伸ばしたい。少しでいいから、届いて欲しい。
しかし、届かないことは自分がよく知っていた。

「………イーブイ君?」
「なんで……なんで思い出すかな。違うって知ってる。それなのに……お前を見てると、おれの大切な人と重なるんだよ」
ピカはフォースをじっと見る。自然とフォースに触れている手に力が入った。
なにか言わないと、と思って出てきたのは、ごくごく当たり前の質問だった。
「ねえ、イーブイ君。名前、教えてよ」
「…………は?」
「名前だよ、名前。イーブイ君のな・ま・えっ!」
「フォース…だけど……」
「私はピカっていうの。……よし、これでいいね! 別に本名の方でもいいけど、誰もいないとこで言ってよねっ♪」
にこっ、と笑ってみせる。笑顔を見せたのは、ピカなりの励ましのつもりなのだろう。
フォースはいきなり名前を聞かれ、戸惑っていたものの、ピカにつられて笑った。
「で、フォース君」
「なんだよ」
「まだシリアス続ける?」
「…………もう無理。そんな雰囲気じゃねぇし」
こんな雰囲気にしたのは、ピカなのだが、当の本人は全く気にしていない。フォースは掴んでいたピカの腕を離すと、改めてピカの方を見た。
意図して雰囲気を壊したのか、そうでないのか……微妙なところだ。意図していたとしても驚きはしないが、していなかったとしても、それはそれで驚きはしない。
「ラル……?」
「なに?」
「…何て言うか……ありがとう」
「あぁ……うん。気にしないでいいよ」
そう言うと、立ち上がり、湖の近くへと歩いていった。まだここを離れるつもりはないようだ。
「………大切な人か」
「……あのパートナーとか?」
「うーん? そうなるのかな。でも、私の大切な人っていうのは……仲間のことなんだよね。だから、大切な人たちってことになる」
「チームの……ってことか?」
「そう。私には家族なんていないからさ」
フォースの方からピカの顔は見えなかったが、どこか寂しそうにしていた。
「前は私のこと、知ってる人がいたんだけど、会えなくなっちゃったから……でもいいんだ」
くるり、とこちらを振り返った。ピカは笑っていたが、それは心配かけないための笑顔に見えた。
「今はいいって思えるようになったから」
「…………強いんだな」
「違う違う……弱いんだよ。そう思わないと、負けちゃうから……さ」
「おれより強いよ。……自分の弱いとこと向き合えてさ。羨ましいわ……逃げてばっかだよ、おれは」
「それが普通なんじゃない?」
「それでも……今のままじゃ駄目なんだよ」
フォースは空を見上げた。そして、空に手を伸ばす。
先程のように。掴めるわけがないと知っていながら、足掻き続ける。
ふっと手を下ろし、ピカと向き合い、思っていたことを口にした。
「なあ、ラル……突然なんだけど、付き合ってくんね?」
「うん。いいよ」

…………うぅん。
「………あ、いた」
だぁれ……? てきさんとかぁ……? そっかあ…てきさんかぁ……うんうん………もっかい寝よ。
………うん? ちょっと待て。敵?
それはまずいよね?!
「うわあぁぁぁぁぁ?!」
「…………えっと、おはよう? どうしたの、イブ」
はえ……ポチャ…さん?
なんでポチャさんが………?
入り口に苦笑を浮かべているポチャさんの姿。恐らく、私の叫び声のせい…ですよね。
なんでだっけ、と考えて、思い出した。
昨日、ピカさんに連絡して来てくれることを。
「は…ごめんなさい! ふあ……えっと…来てくれるって言ってたこと、忘れてて……はにゃ?!」
「うん、落ち着こう? 深呼吸しようか」
し、深呼吸……
すー……はー……
「落ち着いた?」
あ、はい……ごめんなさい。
「ポチャさん、お一人ですか?」
「ピカ、もう一人の方、見に行ったからね。怪我人……ってイブとチコのことじゃない…でしょ?」
あ、はい……それについては、このあと、私が説明します。……って、いないの?!
キョロキョロと見回してみると、すーくんがいないことに気づいた。チコちゃんは、まだ寝ているみたいだけれど……すーくんがいない。
あれぇぇぇぇぇ?!
あのバカ、どこいったぁぁぁぁ!!!
「多分、ピカと一緒だと思うよ」
ピカさん……と?
そういえば、ピカさんはすーくんと会っていたっけ。あのときのバトルのときに……忘れてた。
でも、ポチャさんは知らない……ですよね?
「うん。誰とか知らない。悪い人じゃないのは、なんとなくわかるけどね」
ですよね……はい。
ピカさんといるなら……大丈夫だよね。脱け出してたとかムカつくけど。
ポチャさんにすーくんのこと、説明しておこう。このあと、会うよね……きっと。



~あとがき~
ピカとフォースの最後のやり取りは、置いといて……
鈴流ちゃんのこと、ちょっと出せてよかった!
うんうん……よかったよかった。
あと、お久しぶりのポチャくんね。

次回、フォース君による第二回説明会!
……………になればいいな~♪

やっと二人の呼び方が変わりましたね!
あー……よかったよかった……
二人ともよそよそしい感じだったんだもん。本来の呼び方通りになってよかったっす!
関係も番外編とかで見せてる雰囲気になったしね!
うんうん……やりやすくなりそうだわ。
え、最後……? フォースくんの?
まあ、ピカの返事はアッサリしてたね。受け入れてましたね……ピカだもん。そりゃ、そうだよね。うん。
あれをどう取るかは皆様に任せます←

ではでは!