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satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

黄金の欠片

何故、こんなことになったんだろう。何をどう間違えたらこうなるんだろうか。皆目見当もつかない。
てくてくとおれの前を歩くピカチュウ。その足取りはどこか浮かれているかの様にも見え、上機嫌なのか、と問い質したくなるほどだ。しかし、実際にはそんなことはなく、いたって普通の機嫌。いつも通りのテンションだろう。強いて言うなら、おれの方がテンションが低い。だからこそ、前の奴が上機嫌に見えるのかもしれない。
まあ、おれのテンションの低さもいつも通りちゃあ、いつも通りか。
「フォース君、もっと速く歩けるでしょ? きびきび歩け、きびきび!」
いきなりこちらを振り向き、指を指しながら指摘してきた。その態度はどこかの隊長の様な雰囲気だ。いや、本当に隊長の様な奴ではあるけれども。
ピカチュウの少し後ろを歩いていたポッチャマもこちらを振り向き、苦笑を浮かべていた。これはおれを哀れんでいるわけではなく、ピカチュウの横暴さに同情をしているだけだ。
いつものことだ。気にしてはいない……いないんだが…
「なあ、なんでおれまで引っ張り出すわけ? ピカとペンギンだけで十分なんじゃないの?」
「うっさい! 人手が足りないの。わかってよ」
「フォース、説明とか聞いてなかった?」
いやはや……全く。
ピカ…ラルは片耳が少し下がっており、首には空色のスカーフ。肩にはトレジャーバッグ…に探検隊バッジ。仕事をするときのラルの格好だ。
対してペンギンことポチャは、ラルと同じ空色のスカーフを首に巻いているだけ。こちらも仕事をするときの格好。
ラルが言った気がするなーと呟きながらも、おれが呼ばれた理由を話してくれた。
「お尋ね者の宝庫なのよ。ここ。私達二人じゃきりないからーって言われたでしょ?」
あぁ……うん。何かすぅにそんな感じのことを頼まれたような…頼まれなかったような。
いや、頼まれたからここにいるのか。
「とにかく、ちょっと危ない奴もいるから、気を付けてね? よっしゃ! しゅっぱーつ♪」
危ない……? 武器を持っている、とかそういう感じの危ない?
やっとペンギンまで追い付き、おれは首をかしげながら、隣を歩くペンギンに聞く。ペンギンはちらりとおれのほうを見上げると、溜め息をついた。
「違う方の危ない」
「成る程ね。……薬か」
こくん、とうなずく。
何かとこの仕事も大変のようだ。
おれとペンギンはラルの数歩後ろを歩き、リーダーの後を追い続けた。ざわざわと木々が揺れ、少しながらもおれに不安感を植え付ける。ざわめく木々に何かあるのか、と問おうとしたが、ラルに話しかけられ、その不安も問うことも忘れてしまった。
その時、木々達の声が聞こえてきたことも気付くことはなかった。

『イッテハイケナイ。コノサキハクラガリノミライミチダヨ』


奥に行くにつれ、なかなか雰囲気を出してくる。すぅやチコがいたら、大変なことになるであろうとそういう感じの雰囲気だ。何か出そうな感じがするが、特に嫌な気配はしない。
「でさ、なんかこう……化学反応かなんかで爆発しないかな、と」
「やるのはいいんだけど、基地内でやらないでよ。危ないんだからさ」
「え? 大丈夫大丈夫。失敗なんてしないよ~♪」
「とか言いつつしてるからね!? 滅茶苦茶危ないことしてるから!」
緊張感のない奴らめ……まあ、それがいいところなんだろ…え、いいところなのか?
「ねえ、フォース君。今度実験に付き合ってよ」
「嫌だ。ロクな事にならない」
この前の入れ替わりがいい例だ。お陰で大変な目に遭った。あれは巻き込まれただけであって、付き合っていた訳ではないが、結果的にその場にいた五人が入れ替わるという……考えただけで未だにビビるわ。
そんなおれの心情を察する気がないのか、ラルは腰に手を当て、自信満々に笑って見せる。
「大丈夫だよ。多分!」
「自信ありげに多分とか言うな。それはつまり、自信ないってことだろ?」
「そんなことないよ? 実験には失敗が付き物でしょ? だから、恐れることはないのさ!」
「恐れと無謀って違うんだぞ、ピカ」
「そうだよ。フォースの言う通りだよ。爆発を伴うことはやめてよ。外なら止めないけど」
いや、止めろよ。下手したら死ぬだろ。これ。……まあ、ラルが簡単に死ぬとか思ってはいないけど。いやいや、そういうことではなくてだな。
「そもそも、何で爆発?」
それを聞くとラルはキラリと目を輝かせ、興奮しながら説明を始めた。
「あのねあのね! 『ばくれつのタネ』の威力を上げられたらなって思ったの。それなら、爆弾とかダイナマイトとか持たなくても遠距離から爆発を有する事が出来るのでは……と思ってね…」
こいつの考えることが恐ろしい。『ばくれつのタネ』の品種改良なら、人が死ぬようなことはないだろう。が、そんなものをすぅ達に回すようなことだけはやめてもらいたい。おれに向かって投げられるだけだ。
「ま、今は時間ないから、いつかやってみたいなーってね。そういうの面白いじゃん? で、食べ物に混ぜてみて、敵にあげる……みたいな☆」
兵器を作るつもりか、こいつは。以前にも似たようなのを作って誰かに食べさせていたような……?
ラルはいたずらっ子の様な笑みを浮かべ、また歩き出した。ペンギンは溜め息を漏らしつつも、この空気に対して満更ではない様子を見せる。そしておれに行こうか、と促した。それに無言で頷き、更に奥に歩を進めた。
「そういえば、人数多いって言ってたな。どれくらいなんだ?」
「うん? 知らない。何て言うかお尋ね者の集まりって感じらしいから、五十は覚悟しといて♪」
「下手したら、百以上……かな」
ペンギンの言葉に意識が遠退く。
百以上とか面倒この上無い。確かに、この二人でもきりがないと思っても仕方がないだろう。
やはり、面倒なことに巻き込まれたな……



~あとがき~
空と海百話記念小説! 第一話です!
ちょっと長くなりますね。なるべく早く完結させたいです。はい。
題名の方はどう読んでもいいですよ。『おうごん』でも『こがね』でも。私は『こがねのかけら』って思ってましたが、どっちでもいいようにしてますんで。

次回、お尋ね者軍団と会えたらええな。
無理だな。その手前までいけたらと。

フォースって何気に書きやすことを知りました。
ごちゃごちゃしてる気もしないでもないです。
まあ、会話文が少ないので、長く感じるかもですが、いつも通りの文字数かと。
イブとチコが出るかわかんないや。出るとしても最後の方かな? せっかくなので、ハラハラドキドキしたいじゃないですか♪ 五人いると、ほのぼのになるのでね……

フォースが入れ替わりとかばくれつのタネ入りの料理等々……ちょっと面白いこと(?)言ってますが、気にするな。小説にする気はないんだ……多分ね。

ではでは!