satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

はじまりのソラ 7ー3

~attention~
この物語は時、闇、空の探検隊を元にしているので、原作のイメージが崩壊する可能性があります。苦手な方はブラウザバックね!
やっとメンバー発表ですな。さてさて、どーなるんだろーねー……
ピカ「白々しいぞ~」
ま、まあ……ゲームシナリオ通りだもんね。予想なんてつくよね……!
けど、まあ、やってくぞよ。


~7‐3 ギルド遠征、重なる謎~


大切な発表の日。そんな日は気持ちが早まってなかなか寝付けないとか早く起きてしまったとかあるのかもしれない。しかし、私達はあくまでいつも通りだった。
「……ふぁ」
小さく欠伸をしながら体を起こす。覚醒しきれていない頭を少しずつ動かしていく。その場で何かするでもなく、ただただボーッとすること数秒間。
「よし。起きた」
我ながらよく出来たものだ。何かあろうとも定時通りに起きれるのだから。別に朝が好きだとか、何かするわけでもないのだが、同じ時間に目が覚める。ここが規則正しい生活を送っているからなのかもしれない。
そして、こちらもいつも通り。
「こんなときでも起きないんだね、ポチャ君は」
大切な発表の日だろうが何だろうが、普段通り。いいことだとは思うけれども。いやはや、何と言うか……尊敬しますわ。
私はとりあえずポチャに声をかけて、起きないことを確認。そしてちゃっちゃっと支度をして、スカーフを身に付け、トレジャーバッグを持って朝会の場へと向かった。

全員が揃い、周りがそわそわしている中で、ぺラップは辺りを見回した。全員がいること、聞いていることを確認すると満足げに頷いた。
「これから遠征メンバーについて発表を行う。親方様、メモの方を」
親方の方へと近付き、親方が持っていた紙をペラップが受け取った。きっとあれがここにいるメンバーの運命を左右するのだろう。
「ここにメンバーの名前が書いてある。呼ばれたものは前に出るように」
そう言いながらペラップが紙を掲げると、小さな歓声が上がる。待ちに待った発表。遠征メンバーの決定だ。ちょっとしたお祭り騒ぎである。
「では、発表する。まずは……ドゴーム
「お……や、やった!」
ドゴームは皆の前へと出ると、ホッとしたような表情を一瞬だけ見せた気がする。しかし、確認しようとしたときにはすでに堂々としいて、自信満々な笑顔に変わっていた。
「まあ、ワシが選ばれるのは当然と言えば当然だがな。ガハハハハ!」
「よく言いますわ。内心穏やかではなかったはずですわ……」
うん、キマワリの言うことも何だか納得がいく。
「次! ヘイガニ
「ヘ……ヘイヘーイ!」
少しだけ反応が遅れたように思う。こちらも内心、どうなるかひやひやしていたのだろう。
「次は……お? ビッパ♪」
「え……えぇっ!? あっしが……あっしが、遠征メンバーに!?」
外にも響いているのではと思うくらいの大声で叫んだ後、ビッパはその場から動かなくなってしまった。本来なら前に出なければいけないはずなのだが。そのことに同じく疑問に思ったらしいペラップビッパに投げかけた。
「? ビッパ、どうした? 早く前に出ろ」
「い、行きたいのは山々なんでゲスが……感動のあまり、足が動かないんでゲス……!」
「……仕方ないから、放っておくぞ? えー……次、キマワリ。そして、チリーン」
感動の涙を浮かべるビッパを無視し、ペラップはメンバー発表を続けた。そこで呼ばれた二人はお互い嬉しそうに笑顔を見せ、前に出る。
「えっと……以上で遠征メンバーの発表は……」
呼ばれた人数的にも妥当な数だし、そんな気はしていた。そして、スカタンク達の悪意ある笑みがウザい。わざとこちらに見せているのだろう。ムカつくわ。こっち見るな。
「うぅ……駄目だったんだね……」
肩を落とし、しょんぼりして、明らかに落ち込んでいますオーラが出ている、我がパートナー。とりあえず、何も言わずに頭を撫でておく。
「……? あれ?」
メモをじっと見ていたペラップから戸惑いの声が漏れていた。……どうしたんだろう?
何か言いたそうにメモを見て、横目でちらちらと親方を見ていた。よくわからないが、まだ終わりではないようだ。
「遠征メンバーの発表だけど、まだ続きがある。……えっと、ディグダダグトリオ。グレックル。ポチャ。ピカ…………え?」
……おぉ?
「えぇぇぇ!! 親方様!? これってギルドメンバー全員じゃないですか!!」
「うん。そうだよ♪」
「そうだよ♪……って! 選んだ意味がありませんよ? え、ギルドはどうするんです! 遠征中、誰もいなくなります! 留守番する者はいなくていいんですか!?」
「大丈夫。ちゃんと戸締まりするし!」
なんだか、変な展開になってきたな……
「親方様、私も心配です。遠征に行くにはこの人数は多すぎるのでは?」
親方とペラップの会話の中に割り込んできたのはスカタンク。どうせ、私達をメンバーから外したいのだろう。もしくは、少ない方が都合がいいのか……どちらにせよ、ギルドの心配というより、自分達の心配なのだろう。
「うーん……友達にそう言われると困るんだけど……うーん」
「そもそも、なぜ全員で行くのです? 全員で行く意味があるのですか?」
「それはあるよ! そっちの方が楽しいから! だってー……皆でワイワイ行くんだよ? とっても楽しいと思うんだ♪ そんなこと考えてたら、ボク、ワクワクして夜も眠れなかったもん~♪」
楽しそうな親方の返答にスカタンクはおろか、ペラップも何も言わなくなっていた。反対する者もいなくなり、親方はにこにこと楽しそうに笑う。
「皆! これから楽しい遠征だよ~♪ 皆で力を合わせて頑張ろうね!」
「おぉー!!」
親方の掛け声に自然と弟子達が声を揃えて叫んでいた。なんだかよく分からないけれど、私達も行けるらしい。弟子達の様子を見て、ペラップも諦めがついたのか、やれやれといった感じに。
「仕方がないですね……これから今後の予定を言うよ。これから遠征についての説明会を行う。選ばれたメンバーは……いや、全員なんだが……それぞれ各自で準備を済ませるように。準備を終えたらここに集合するんだ。以上、解散!」
ペラップの号令に皆はその場に輪になって集まった。スカタンク達はさっさと出ていったけれど。
「よかったですわ! 皆で遠征に行けますわ~♪」
「流石、親方様です……♪ こうなるなんて思ってませんでしたし、ビックリしちゃいました!」
「ぼく達なんて選ばれないって思ってたから、凄く驚いた。まさか、皆で行けるなんてね!」
ポチャの言うことは一理ある。親方のやることが全く読めない。というか、選ぶ云々は何だったんだろう。……いやまあ、それはペラップが言っていたことなんだけれども。
「うぅ……あっしは連れていってくれるだけでも嬉しいのに、皆と行けるなんて……夢のような話でゲス……!」
「夢ではない、本当のことなのだ。しかし、全員で行く以上、個々の力も試されるというもの。気は抜けない。ここはワタシ達、弟子達が力を合わせて遠征を成功させようではないか!」
弟子の中でも年上であろうダグトリオがその場にいる皆を鼓舞する。確かに、そうだ。せっかく全員で行けるのだから、協力しないと。
「そうですわね! 頑張りましょう♪」
「おう! 燃えてきたぜ!!」
考えていることは同じようで、皆、笑顔で頷いている。そして、全員で気合いを入れ直し、それぞれ準備をするために、ギルドの外に出た。
「やったよ、ピカ! ぼく達、本当に遠征に行けるんだね」
「そうだね。あの親方の考えることがよく分からないけど、そこに救われた感じだよ」
「楽しみだね……ちゃんと準備しなくっちゃ!」
本当に嬉しそうに笑っている。色々、予想外なことはあったけれど、よしとしよう。私も皆の役に立てるように頑張らなくっちゃね。



~あとがき~
な、なんだか流れが適当に……ま、いっか。

次回、いざ、遠征へ!

あー特に言いたいことはないです……
うん。ピカ達、遠征頑張って、としか。

ではでは。