satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

特になにもないけど

週2投稿目指します!!

……っていう、宣言。
できそうなので、やろうっていう告知的なものでした。あとこんな感じで言っとけば、小説書くやろうな……みたいな(笑)

基本的に空と海を投稿していく予定。
もう少しで、一回戦終わる……かなって思ってる。思ってるだけですけどね!

H/K

この先はアナログでの書きなぐり落書きしかありませーん!
それでもよければ見てってくださいな。

f:id:nyanco-sensei:20170810154832j:plain
↑使ってるスケブが3冊目いったってだけ

ポケセンにスケブが売ってるんですよ。で、好きなポケモンとかシリーズが出て、スケブがあると買っちゃうんですね! このスケブはブラキなんですけど、他にも使ってないのが3冊くらい? あるんですね!(笑)
今後も増える予定です( ^ω^ )

f:id:nyanco-sensei:20170810154842j:plain
↑本編、頑張ってるよな……フォース君(笑)

ピカは傍観者ですね。はい。まあ、戦いますよ。いつかは!

f:id:nyanco-sensei:20170810154307j:plain
↑ちびフォースとイブの背比べ

書いたのはちょっと前なんですけどね。
見ての通りです。フォース、ちっちゃいんです。
こんな見た目でも強いんです。経験と勘はそのままだからね。

f:id:nyanco-sensei:20170810154337j:plain
↑どっかのワンシーンっぽい。

このポーズってか格好? 構図が気に入ってます。きっと二度と書けません(泣)

f:id:nyanco-sensei:20170810154611j:plain
↑フォース(ちびver.)とピカ

ピカとフォースが一緒に座ってるやつは今後出てくるシーンです。フォース単体はなんか適当に書きました。なんで書いたんだろ。わかんねぇ…

f:id:nyanco-sensei:20170810154445j:plain
f:id:nyanco-sensei:20170810154519j:plain
↑小ネタみたいな。

見切れてるとこもありますけど、まあ、いいよね。うん。真剣に見る必要もないんですけど、こんなんあるよっての書いただけです。

f:id:nyanco-sensei:20170810154216j:plain
↑7周年ボツ絵。

前にもあったなこの構図……ってなってここまで書いてやめました。

f:id:nyanco-sensei:20170810154735j:plain
f:id:nyanco-sensei:20170810154646j:plain
↑3月に書いたアスクくん(上)
 8月に書いたアスクくん(下)

友人のオリキャラさんです。他のキャラも書いたんですけど、代表でアスクくんです。理由はなんとなくです。
3月にバーッと資料なしでキャラ書いて、最近思い出したかのようにバーッと資料なしで書いてます。無謀なことしました。私のキャラじゃないのにな……いや、ほんとごめんなさい。何でもします((
同じキャラなのに、全く違うのは私のせいだ。意図的に変えたところもあるけど、同じに思え……るといいなぁ…
最近のは、普段書かないような構図で書いてるから、尚更……? ちなみに、書いた中のお気に入りは載っけてないけど、イーブイのツバサちゃんとピカチュウのレオンくんです。載っけてないけど。



また、落書きとか溜まれば載っけますね~
長期休みにしか書けないんですけどね!
ではでは!

空と海 第151話

~前回までのあらすじ~
そろそろ一回戦も佳境に……!?
フォース「あはは♪ 無理だと思うよぉ?」
もえぎ「…………」
なんかさ……子供ver.のフォースに言われると尚更心に来る……子供って怖いね。
フォース「チッ……おれだってラルに指示されてなきゃ、こんなことしてねぇわ」
そ、そうだろうなぁ……なんか大人ver.久しぶり。
フォース「変な名称つけんな」
もえぎ「……」
もえぎちゃんも大変なことになった前回だけど、今回どうなるかな……
では、始まり始まり!


「その様子だと、状態異常を治す技はないらしいな。よかった。自分で治されたら、いたちごっこだもんな?」
これ以上攻撃する気はないのか、少し離れたところでナイトが座っていた。顔を上げることが出来ず、ナイトがどんな表情なのかは分からなかった。
「敵意もない相手にこんなことしたくないんだけどさ。……ま、仕方ないって諦めてくれ」
「…………っ」
ただの状態異常ではあるから、動けないことはない。しかし、今までのやり取りで勝てないことを悟ってしまっていた。そのため、体が思うように動かないのだ。もう止めておけ、と本能が訴えている。
「……うわっ」
少しだけナイトの驚いたような声が漏れる。何か予測する前に、もえぎの横に落ちてきた。その衝撃で砂埃が舞い、周りの視界を奪った。
「オネーサン、やっちゃったね?」
「けほっ……フォース、くん……」
落ちてきたものの正体はフォースだった。もえぎの認識ではレンに飛び乗って空の上にいたはずだった。それが、今もえぎの横にいるということは、落とされてしまったのだろうか。それにしては、声は元気だし、何も変わった様子はない。
「こんな状況だから、オネーサンのこと、治してあげらんないんだよねぇ……だから、軽くって言ったのに」
フォースの言葉がグサグサと心に刺さる。確かに、過剰に相手を攻撃したのはもえぎ自身だ。反論出来ず、しゅんとなっていると、フォースのため息が聞こえてきた。
「ま、おれ達は所詮敵同士。どうなろうと構わないけど……さて、そろそろ仕上げないとね」
砂埃が晴れる頃、もえぎの傍にフォースの姿はなかった。最後のフォースの言葉の意味を問うことが出来ないままで。

もえぎから離れたフォースはキッと空を見上げた。そこにはニヤニヤと嫌らしく笑うレンの姿があった。安全に降ろす、と言ったが、隙をついてフォースのことを振り落としたのだった。フォースもこうなるとは思っていなかったのか、対処出来ないまま、レンの背中から振り落とされてしまったのだ。で、今に至る。
「安全に下に降ろすって言ったよね、おじさん」
「敵の言葉、信じるんだ。案外純粋やなぁ~?」
「……ま、そりゃそうなるか。別にいいけどね。おれは無事だし。やりたいことはやったから」
「はぁ……?」
意味が分からず、首を傾げる。フォースはにこにこと笑うだけだ。何か企んでいるのかもしれないが、それが何かは全く予想が出来ない。
くらりと目眩がした。
「……?」
「おじさん、どうかしたの?」
「お前、何した」
「ん? なんだと思う?」
フォースの声が遠くなる。視界もぼやけてきた。意識もふわふわしてきている。レンは自分がどういった状態なのか、理解した。理解はしたが、これをどうにかする手立ては何もなかった。
「……ぁ」
「おれが落とされた理由は油断なんかじゃないよ。いる理由がなくなったから。ま、安全に降ろされるに越したことはないけど、落とされるならそれはそれでいいかなって。……子供を舐めてると痛い目見るんだよ? おじさん」
見上げていたフォースがくるり、と体を反転させた。その方向はもえぎとナイトのいる方向だ。
「だから、安心して、ねむってね?」
この言葉を聞いた途端、レンはギリギリまで保っていた意識をふっと手放した。
フォースの“あくび”で眠気を誘われ、眠り状態へとさせられたレンは、抵抗なく地面へと落下していった。これでしばらくはレンは起きてこない。そして、残りの二人をどうするかはもう考えてあった。
もえぎ達から離れてそれほど経っていないとは思うが、どうなっているのかは分からない。ナイトの様子からすると、あれ以上攻撃を加えるとは思えない。が、もえぎが反発すれば、対抗はするだろう。
「凄いな、お前。自分より何倍もの大きさのレンを無力化するなんてさ」
「あはは♪ そんなことないよ。あの人が間抜けなだけでしょ?」
近くへと行ってみれば、先程と状況は変わっていないようだった。もえぎはうずくまっているし、ナイトは座っているしでバトル後のような、そんな感じだ。
「オニーサンもおんなじようにしてあげよっか?」
「お断り」
お互いに地面を蹴り、ぶつかり合う。まだ、終わらない。
突進する勢いで走り、その勢いのまま体を反転させて尻尾を叩きつける。ナイトはその攻撃をするりとかわしてしまう。
「お前もあの子とお揃いにしてやるよ! “どくどく”!」
フォースの周りに毒々しい液体が現れ、一瞬にして包み込んでしまう。しかし、それも長くはなく、数秒後、それから簡単に解放された。解放はされたが、最高に気分が悪い。
「……チッ」
「それが本性ってやつかな」
「いやいやぁ~? なんか、嫌らしい攻撃してくるなぁ……と思ってぇ……“スピードスター”」
くるんっとその場で尻尾を振るい、そこからきらきらと星々が手裏剣のようにいくつも飛んでいった。ナイトは難なく避け、“スピードスター”は地面へと当たって消えていく。そのせいで、砂埃が舞ってナイトの視界を悪くした。ちらちらと辺りの様子をうかがっていると、フォースの狙いに気が付いた。
「これは……わざとか」
フォースはナイトにダメージを負わせたかったのではなく、こうして視界を奪うことだったのだ。そう気付いたときには、すぐ近くにフォースの姿を捉えていた。
「えへ。避けてくれるって信じてた~♪」
背の低いフォースはナイトの下に潜り込み、後ろ足で思いきり腹を蹴り上げた。この攻撃を防ぐ手立てはなく、もろに食らってしまった。蹴った勢いで体は宙に舞う。
「げほっ……!」
猛毒状態のはずなのに、よくあそこまで動けるな、と疑問に思った。が、それは見下ろしたフォースの様子を見て、すぐに解消される。すでに彼は猛毒状態ではなくなっていたのだ。
「あぁ……“リフレッシュ”か」
「そゆこと。じゃ、オニーサンもおじさんとこに飛んでってよ。ばいばーい」
ジャンプをしてナイトの傍へと移動してきたフォースに、今度は脇腹を殴られたような一撃を食らい、レンが寝ているであろうところまで飛ばされるはめになった。
誰がこの小さな少年にここまでやられると思ったか。誰が予測出来たのだろう。恐らく、フォースのチームメイト以外はこうなるなんて思いもしなかったはずだ。ここまでやる子供とは。いや、最早、子供であることも疑わしく思えるのだが。
「いっつ……!」
何とか顔面からダイブすることなく、四足で着地出来たものの、ナイトはそれ相応のダメージはあった。技でダメージを受けたというよりは、物理攻撃、格闘技のようなそんな攻撃ダメージを多く受けたせいだ。実際、フォースの攻撃はそういった攻撃しかしてきていない。威力のある技を持っていないから、その手段なのかもしれないが、子供の彼にそんな力があるのかとも、考えてしまう。
「……見た目で判断するのはよくない……ってか? 典型的なタイプだわ、これ」
ここからどうしたらいいのか、ナイトにはさっぱりだった。どう動けば、勝てるのか見当もつかないのだった。



~あとがき~
……何してるんだろう、私。
無理矢理やっている感が滲み出てますね!(泣)

次回、もうよく分からん! まだ一回戦やってる!

レンをひれ伏せたフォース君でした。
フォースが“あくび”なんてどこでやったよ!? とお思いになるかと思いますが、前話でやってます。探してみてね。

そういえば、高いところが得意ではないフォースですけど、そんな素振りは見せていませんね。
まあ、隠してるんだと思います。もしかしたら、本人も騒ぐほどパニックになる高さではないのかもしれませんね。
そこら辺のラインは全然考えてませんけど(笑)

ではでは。

終わったー!!!

題名通りですね! 全部終わりました!
テストもレポートも終わったので、やっと更新再開していこうかなって思いますよ!
今回はレポート提出はギリギリになるし、筆記テストはぼろぼろでいつも以上に反省点しかないんですけどね。怠けてる……やべぇ…

えっと、更新してくんですけどね。あれですね、毎日は無理ですね。言い訳するとあれですね。バトルばっかしてて、全く進まないので、一週間に一回ペースで空と海を更新しようかなってね。え、他の? 小説続けろって?

……………えっ?(*゜д゜*)
ナンノコトカナ,シラナイナァ…

げふんげふん。
まあ、とりあえず、週一更新はできるように頑張ります。気が向けば(というか、書ければ)更新ペースを上げたいと思います。はい。
次はあれかな。週末に小説投稿していきますかね。多分!

夏本番って感じになってくると思うので、体調に気をつけてお過ごしくださいね!
ではでは~!

お知らせ

この時期がやってまいりましたね……
はい。テスト1ヶ月前なので、更新ストップします! ってことで、7月は更新はないよ!!
今回は筆記テスト多めなんですよねぇ……つら…
いやまあ、レポートだらけなのも辛いけどね…

ではでは、テスト終わりましたら、またお知らせしますね! 関係ないけど、小説とか絵とか書けない日が続くと書きたくなるんですよね。何て言うんだ、この現象……

閲覧ありがとうございました~

空と海 第150話

~前回までのあらすじ~
ナイトともえぎ、レンとフォースがバトルしています。いやまあ、レンとフォースはバトルではないか……?
フォース「ここら辺でやっと一回戦、半分過ぎた感じするな……」
ピカ「そうだね。……でも、作者のことだから、どっかで詰まるよ」
フォース「まあ、そうだな」
なんだか、信用がない私。
と、とにかく、始めるか……


ぶんっと尻尾を大きく振るい、風を切る音が響いた。地面に叩きつけるのはあまりしたくはないが、この際、仕方がない。元々、ポケモンは丈夫なのだ。この高さから落ちたとしても、死にはしない。が、フォースは全く動じず、尻尾に掴まったままだった。ぷくっと頬を膨らませて、怒っているようであるが。
「危ないなぁ……落ちちゃうよ」
「落ちろよ! なんで平然と掴まっていられるんだ!?」
「離したら落ちるから……?」
「俺は落ちてほしいの! あぁ!? 上ってくるなよ!」
ぶんぶん尻尾を振っているにも関わらず、物ともせずにレンの背中の方まで上ってきた。結局、レンの妨害を何とも思わず、背中に辿り着いてしまっていた。
「飛ぶのってさ、便利だと思うけど、敵に背中とられたら何も出来ないよね。弱点ってやつ」
「まあ、そうだけど……何かして落ちたらお前も巻き添えだぞ?」
「それはやだなぁ……ほんとは高いとこあんまり好きじゃないんだよね」
好きではないと言うわりには、笑顔を崩していない。何だが、フォースの言うこと一つ一つの真偽が分からなくなってきていた。それが作戦なのかもしれないのだが。
「あーもう! どうでもいい」
自棄になったかのように、翼を大きく羽ばたかせ、乱暴に飛び回った。レンは背中に手は届かない。そのため、背中から引き剥がすためには、フォース自身が手を離すしかない。最早、この手しかレンに出来ることはない。まあ、これも効果的とは言えないのだが。そんなことを考えつつ、飛びながら後ろの様子をうかがうと、フォースは振り落とされないように踏ん張っているところだった。体制を低くし、自分が受ける空気抵抗の範囲を狭めているようだ。
「もう、諦めて落っこちれば?」
「やだよ。痛いじゃん」
受け身も取らずに落ちれば、このスピードと高さだ。いくらポケモンが丈夫だからといって、痛いで済むのか怪しいところではある。一気に戦闘不能にまで追い込めるかもしれない。
「だから、おれも抵抗するよ」
「は……? え、ちょ、まっ!!」
にこっと可愛らしい笑顔とは裏腹にフォースはレンの首を絞め上げた。小さい体にこんな力があるとも思えないくらい、かなり力強いものだ。
そもそも、首を絞めるのにもそれなりの技術がいる。でたらめにやっても意味はない。しかし、レンの首に巻き付くようにして首を絞める少年はそこら辺の心得はあるようで、綺麗に技が極っていた。なぜ、そのような知識があるのかと問いたいところだが、そんな余裕がレンにあるはずもない。
「ばっ……!」
「このままおじさんが気を失えば、真っ逆さまに落ちるから止めろって言いたいの? えへへ。大丈夫だよ。地面に先に叩き付けられるのはおじさん。おれはその上に着地するから♪」
そういう問題じゃないだろ、と突っ込みたい。しかし、声が上手く出せない。少しずつ意識も遠退き、同時に視界も狭まっていく。
「首の骨は折らないよ。……というか、安全に降ろしてくれるって約束してくれるなら、すぐに止めてあげるんだけどな」
こんな状況でもフォースは冷静だった。自分も巻き込まれるかもしれないのに。そんな態度でいられるのが少し、恐ろしくも思う。
レンは意地でも頷いてやるものか、と思っていたのも数秒前。こんな苦しいの、気を失うまでまだ数分もかかりそうなのに耐えきれる気がしなかった。
分かった、降ろす、という意味を込めて乱暴に飛び回ることを止めると、首の圧迫感も消える。それと同時にレンに新鮮な空気が入ってきた。
「げほっげほっ……あぁ……んっ………はぁ。おい。あれ、マジで入ってたぞ……?」
「なぁにぃ? 文句言わないで欲しいな。ちゃんと調節はしてあげたよ。おれが本気で絞めるなら、おじさんはもうお花畑に行ってるし」
「まさか……冗談だろ?」
「んふふ~♪……気になるなら、試してあげてもいいよぉ? 一生、ここに戻れなくなってもいいなら、だけど」
試すと言ったフォースの顔に子供っぽい笑顔はなく、悪魔が面白がって浮かべる……そんな意地悪な笑顔があるだけだった。
数秒の沈黙のあと、やめとくわ、とぽつりと呟く。その方がいいよ、といつの間にか背中に戻っていたフォースが欠伸をしながら答えた。そんな様子を見て、レンはこんな呑気な奴に言いくるめられたのかと肩を落とした。

レンとフォースが空で対峙している頃。
もえぎとナイトも取っ組み合うようにやり合っていた。フォースが軽くでいいと言ったが、そんなことを忘れるくらい、本気にはなっていた。理由は単純。ナイトが煽ってくるからだった。
「ヴァルのオマケかと思っていたけど、んなこともないらしいな!」
「! ヴァルさんのこと、知って、いるんですね」
「まあね」
もえぎの“リーフブレード”を難なく避け、余裕の笑みを見せる。バトル中に相手を煽るのも、余裕を見せるのも、もえぎのパートナーであるヴァルツにそっくりだ。おまけに種族も同じときた。
「まあ、ちょっとした縁があるだけさ。あぁ、兄弟とか家族とかそういうことではないんだか……あいつとは、それに似た何かがあるのかもしれない」
「聞いたことない、です」
「そりゃ、ヴァルは自分のことなんて何も言わない奴だからだろ? そういうとこ、格好つけてると思わね?」
そう言われ、少しだけヴァルツを思い出す。確かにそういうところがあるな、と思ったところで、反射的に回避行動に入っていた。
「流石に簡単にはいかねぇか」
「……」
実力差がある。これは勝てない相手だ。そう直感的に思う。だからこそ、フォースは軽くでいいと言ったのかもしれない。もしかしたら、本気になって倒す必要はないと言いたかったのかもしれない。実力が違うと思ったから。
出方を見たいと言ったのも建前で、本音はそれだったのかもしれない。聞いてみないことには分からないが、教えてくれるとも思わない。
それでも、もえぎがすることは、決まっていた。
「“くさむすび”」
「おっと……アクアと同じ手は食わないよ」
地面から生えてきた草から避けるために、斜め上にジャンプした。けれど、それはもえぎの誘導である。
「私の狙い……こっち、です」
両手に持つ、草で出来た双剣を振るう。“くさむすび”は相手の行動を狭めるためのもので、初めからこれでしか倒す気はなかった。
「おうっふ……! こっわ」
それでも、ナイトは余裕である。命を取らんとばかりに、首もとを狙ってきたもえぎの剣を顎を上げて、紙一重で避ける。そしてそのまま体を反転させて、尻尾で思いきり剣を叩き落とした。もえぎの手を離れた剣は形を保てなくなり、はらはらと木の葉が舞うように消えてしまった。
手ぶらになったもえぎはバックステップで距離を取り、ナイトはしっかりと着地をする。
「素早い回避だな。ヴァルの教え?」
「…………」
「図星って感じか……年頃の女の子に何させてんの? あいつ」
「……あの」
「さっさと倒せって言ったのに抵抗するなって? ははっ……許せって。流石にちびっ子達の前で簡単にやられるわけにはいかんでしょ」
ナイトの言う、ちびっ子とは自分のチームメイトのことだろう。適当にしているようで、そうではないらしい。そこら辺は年長者としての自覚があるようだ。
「そーんなわけで、ごめんな。お嬢さん?」
「この場で、情けは無用……です」
「ほう……それなら、お前らの協定もなかったことになるけどね?」
「……それ、は……」
「また図星だろ? だから、あのイーブイ君の前でやられるわけにはいかないって? 残念だったな。もう、俺は打てる手は打ったんだわ」
ナイトがそう言ったのと同時にがくん、と膝が落ちた。目の前がちかちかして、定まらない。状態異常……猛毒状態だ。
ブラッキーは危険が迫ると毒素を含んだ汗を出すんだよな。……でも、それだけじゃつまらんだろ。だから、剣を叩いたときに“どくどく”をさせてもらった。これが普通のダンジョンなら、道具を使えたんだけど、あいにく、この場は道具使用不可」
言っている意味、わかるよな、と笑いかけた。そしてもえぎは、ナイトにはめられたことを悟ったのだった。



~あとがき~
うっひゃぁ~……なんだこれ。
またフォースの目的……いや、もう、目的なんてなかったんや……!

次回、もえぎのピンチにフォースは、チームメイトはどう動く……?

フォースVSレンはフォースの優勢。
もえぎVSナイトはナイトの優勢。
そんな感じですね。ちなみに、エレキとアクアはエレキを倒したのはフォースってことになるのかな。アクアは交代なので、やられてはいないです。もえぎに押されてましたが。

フォースは簡単に気道塞いでレンを押さえましたが、よい子は安易にやっちゃ駄目よ!?
フォースはあれだから! 慣れてるから、力加減をしていますから! 気絶するかしないかくらいのギリギリなラインを保ってるから!
実際出来るかわかりませんが、フォースなら出来る気がした。普段はダルいとか言ってさっさと終わらせます。多分。

ではでは!

空と海 第149話

~前回までのあらすじ~
前回、めっちゃ場面動きました。選手も代わり、半分がメンバーチェンジしましたね。
ここまで来ると、一回戦は半分? 終わったのかな? わからないけど。
フォース「そろそろ終わりたい、一回戦」
もえぎ「そう、だね」
ってかさ、そろそろ百五十話なんだね。大変。最終回は何話になるんだろう……? 五百?
フォース「見積もり下手くそか。で、やるんじゃないの?」
そうだね! 始めます!!


「ここまでは予想通り、か」
目の前で繰り広げられている展開を冷静に分析していた。ピカはフォースの視線を感じつつ、次なる一手を投じようとしている。
「ホノオさん、準備はいいですか?」
「もちろんだよ、ピカちゃん。でも、ごめんね? 俺が我が儘を言ってさ」
軽く準備運動をしていたホノオがピタリと動きを止め、申し訳なさそうに謝る。ピカは会場から目を離すことはなく、淡々と返した。
「問題ないです。フォース君が倒そうが、ホノオさんが倒そうが結果は同じことですから」
「あはは~♪ 強気なピカちゃん、大好きだよ」
「ホノオさんからそう言われるなんて光栄です。……ふふっ。私は大切な相棒に容赦ないホノオさんのこと、大好きですよ?」
「わーい。ありがと~」
「タイミングは私が図ります。それまではじっとしていてくださいね。……気配の方も隠して」
「わかってる。大丈夫大丈夫♪」
ホノオののんびりな返答にどうだか、と呆れつつ、ピカの神経はフィールドの方に注がれていた。ここまでは問題はない。この一回戦は難なく終わるはずだ。この先、どうなるかが問題なのだが、それはそのときが来たときにでも考えることにした。

近付いてくるフォースとその後ろに遅れてついてきているもえぎを見ると、レンはにこっと笑った。
「見てたぜ、お前らのコンビネーション♪ ルール無視もいいとこだと思うけど、それも戦略ってやつだろぉ? そーゆーの、嫌いじゃねぇよ。嫌な空気出してバトルするより楽しいもんな?」
「お兄さんって……レンはもうそろそろ、おじさんの年齢だろ」
「はあ!? まだ二十代だっつーの!!」
「履き違えるな。二十代後半だろ」
「なったばっかだよ!! つーか、俺もう嫁さんいるからねぇ!? 勝ち組だから!」
「所帯持って、勝ち組かどうかなんて判断つきませんわぁ~」
「ナイト、てめぇ……ムカつくわぁ」
何の張り合いなのかわからない。また面倒な相手になりそうだとため息をつく。
ピカと同じ四天王の補佐をしている、フライゴンのレン。ホノオのパートナーで実力者のブラッキーのナイト。警戒するに越したことはないが、やはり、どことなく緩い空気が流れている。
「ま、何にせよ、だ。こーんな状況じゃなきゃ、色々話を聞きたいもんだ。なぁ? そこのイーブイ坊っちゃん
「子供扱いしないでほしいなぁ~?」
「すまんすまん。そうだよなぁ……ここまで勝ってきた相手に失礼だよな」
今まで穏やかな空気がピリッとしたものに変わった。変えたのは他でもない。フォースの目の前にいるレンだ。
「さっさと終わらせて、このお祭りを楽しみたいもんだ。お前さんもそう思うだろ?」
「……そうだね」
レンは大きな翼を広げ、空へと浮き上がる。そして、フォースだけでなく、フィールドにいる三人を見下ろす。
「別に勝ちたくはねぇけど、うちの親方さんがうるせぇかんなぁ……あと、鬼みたいに怖いやつもいるし。俺は負けるつもりはないぜ」
「空に逃げられると、攻撃は簡単に当たらない。ある意味、あれだけで勝ちって感じ」
「ど、どうするの? フォースくん」
「んー? そうだねぇ……空気は変えてきたけど、参戦するつもりはないみたいだし、フライゴンさんは放っておこうかな。ブラッキーさん狙お」
空で悠々と傍観しているレンを見て、そう判断した。攻撃するならもうしているだろうし、倒そうと思えば倒している。それをしないところを見ると、手を出すつもりは今のところないのだろう。
ナイトに視線を移すと、大して動じていない。これから二対一になるかもしれないというのに、余裕である。
「結構、自信あるの? ブラッキーのオニーサン」
「別に。でもまあ、レンの言う通り。さっさと終わらせたいだけだよ。早く倒してくんない?」
口ではそう言っているが、簡単にやられるつもりはないだろう。簡単にやられれば、これからの面子に関わってくるかもしれないのだから。
「オネーサン、ちょっと攻撃して来て? 相手の出方、探りたい」
「う、うん……わかった……軽くでいいの?」
「本気になって戦う必要はない。というか、最初からずっとバトルしてるんだから、体力面ではあの二人に負けてると思うよ」
おれにはあまり関係ないけど、とは言わなかった。言ったところで意味はない。
「じゃ、やってみるね……」
もえぎがナイトに近付いたところで、フォースはピカの方を見た。ピカもフォースの視線に気付いたらしく、にこっと笑う。しかし、ただ笑うだけで特に指示があるわけではなかった。まだ時間ではないということなのだろう。
次にもえぎとナイトのやり取りに目を向けた。早く倒せと言ったわりには、もえぎの攻撃をひらりひらりとかわしていた。もえぎもアクアと対峙していたときよりもスピードは落としているし、威力もあまり感じない。フォースの言った通り、手を抜いているのだろう。見た感じ、ナイトもまだ本気ではない。もえぎの攻撃も余裕を持って避けているところから、周りをよく見ているのだろう。
「ここでおれがすることは……」
「俺とお話でもする~?」
フォースが見上げた先には空を飛んでいるレンがいた。攻撃を仕掛けるでもなく、ただそこにいるだけだ。
「ほんとにやる気ないんだね」
「ないよー? 勝手にやってくれって感じぃ」
「他力本願ってやつ? おじさん、楽しすぎじゃない?」
「おじさんじゃなくて、お兄さんね」
「えへへぇ~♪ 十歳にもならないおれからみたら、二十歳以上はおじさんだよぉ?」
まあ、実年齢は誰よりも年上なのは言わないが。
子供特有の無邪気で無垢な笑顔を見せる。フォースの普段の姿を見ている人からすると、信じられないような光景ではあるが、これも作戦のうちだ。そう納得して、無垢な子供を演じてみせる。
「うわぁ……マジぃ? お前、そんなにちっこいの? ピカは何考えて、そんな子をここに出したんだろうねぇ」
「おれに聞かないでよ。知らないんだから」
「つーか、あれだな? 十歳にも満たないわりには、バトル慣れしすぎだと思うんだけど?」
「あはっ! なんでだと思う? おじさん」
「ん? 年齢詐称してるんじゃない」
半分は当たってる。しかし、流石に年齢だけでなく、姿も偽っているとは思わない。ここにいる人達とはほぼ初対面。フォースの正体なんて知らない。
「違うけど、もしそうなら、面白いね!」
「だろぉ? ま、あり得ない話ではあるけど、ピカなら何かしてきそうだし」
「そっかぁ……実は、すでにしてたりしてね?」
フォースは助走をつけて、思いきり地面を蹴り、高く飛び上がった。その行動を見て、レンは自分のいるところまで飛ぶつもりなのかと考えるが、普通なら届くはずがない。そう思っていたのも束の間、尻尾の方に少しの重さを感じる。まさかと思いつつ、ちらりと見た。そこには先程まで地面にいて、話していたフォースの姿があった。
「は、はぁぁぁ!? おまっ……どうやって!!」
「飛んだだけだよ?……思ったより高く飛んでなかったし、届くと思ったんだよね♪ あははっ! 凄いでしょ?」
フォースの言う通りだ。お互いの声が聞こえるくらいの距離しか離れてはいなかった。そうは言うが、十メートルは離れていたし、フォースはパッと見たところ小柄なイーブイ。恐らく、標準サイズにも満たない。
「やっぱ、ガキだと思って舐めちゃいけねぇわ」
「なんだ。やーっぱり軽く見てたんだ? 痛い目見るよ。おじさん」
「そーだなぁ……とりあえず、その減らず口を閉じて貰おうかなっ!」


~あとがき~
フォースの目的分からなかったね。
いや、雰囲気で何となく分かるかもしれないけど。

次回、今度こそ、フォースくんの役目について話す! 多分!!

なんだか久しぶりにピカちゃんが喋りましたね。まあ、ちょこちょこフォースがピカの方を見てるので、選手の中で存在感はまだある方だとは思うけど。フィールドに出て戦っていないのに存在感があるってなんなんだ……?
私はバトルしてヒャッハーしているピカよりも、今回みたいに、表に出ず、裏で暗躍しているピカの方が好きです。裏で操っていてかっこいい。そんな感じがします。
つーか、ヒャッハーしているピカなんてほとんど出てきてないけどね(笑)

フォースのキャラ崩壊をしている気がしますが、演技です。演技。本人も内心は「うわ、ウザ。何これ」ってなってますから!!

ではでは!

お知らせ!

この時期にお知らせなんて内容が知れてますね。

そうです。新学期です!
学校が始まったのです!

ってことで、ずっと言っていますが更新速度が落ちます。春休み中はなんやかんや約一週間(?)毎に出してましたが、月一に戻ります。それは確実に出せると思います。
そんでもって、テスト期間一ヶ月前になったら休むのもまあ、お見通しですよね。
はい。そんな感じです。
何かあればまたお知らせしますね~

新生活、新学期、新入生等々……新しい始まりですね。お互い頑張っていきましょう~!
ではでは!