satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

二人の姫

………遠いな。
後ろを見るとパートナーである、ポチャが悪戦苦闘していた。
「ポチャー? 大丈夫?」
「ピ…ピカ、本当にこの道しかないの?……これ、道じゃないんだけど!? ロッククライミングじゃんか!」
確かにそうだ。これはポチャには向いていない。ポチャだけでなく、私にもあまり向いていないだろう。
というか、ほとんどの人は向いてないだろうな……急すぎるこの崖をロッククライミング……ハードすぎる。
「頑張ってよ? この道なき道しかないからさ」
「うへぇぇ……」
噂では……の話だ。しかし、そんなことを言っても仕方ないので黙っておこう。

今回の依頼人はプクリンギルドの親方。
この世界には、神器……と呼ばれるものがあり、その調査依頼だった。
しかし、ほんとにそんなものが存在するか……というのは怪しいところだ。実際に見たことはないし、ポチャも見たことがないらしい。依頼者というか、命じた親方ですら、見たことないよ~♪……とにっこにこで言われた。
そのあとに、やりたくない……と思うのは当然の心理だと信じたい。
そんなことを考えているうちに、私は頂上についていた。
………何かを考えながら登って意識を他に向ける……いい方法だよ。あっという間だったしね。
それでも、三十分は登っていた気もする。
「………でも、本当にあるのかな。神器、雷姫……だっけ?」
「はぁ…はぁ……つ、着いたぁ……」
「ポチャ、お疲れ……そして、まだ終わらないよ」
一応、言ってみるがポチャ、聞いてないな。珍しく現実逃避してる。見ていて面白い……けど、そうも言ってられない。
当たり前だ。なにせ、まだまだ中間地点ですらないのだから。
私だって現実逃避したい……

休憩している間に持っている情報を整理しようか。
神器について私が知っていることは数えるほどしかなく、それも本当かどうか裏付けもしておらず、ガセネタも多い。
ちなみに、この仕事を頼まれたのは約二、三ヶ月前。私たちは情報を手に入れる度、その場所へと向かわされてる。
最初の頃は私達も乗り気だったものの、ここまで失敗すると心も折れるというものだ。
……さて、神器とは。
ぐでっとしているポチャをぺちぺちと叩きながら、資料を読む。
それから十分くらい経った頃。
やっとポチャが反応を示し始めたので、パタンと資料をしめて立ち上がった。
「やっと起きた……ほら、行こう?」
「………う、うん」
まだまだ、道のりは遠い。これでなかったら、この不満を誰に当てればいいのやら。
……鳥だな。よし、決まり。
流石に今回はポチャに当たっても仕方ないし、被害者だし。
ポチャも不満を溜めているだろうな。顔には出さないところが、私より大人なのかもしれない……
「ポチャ、大丈夫?」
「…………大丈夫じゃない。なんでこんなことしてるんだっけ……?」
前言撤回。
ポチャが珍しく、イライラしてたわ。
今回の件、今回限りで終わりにしたい……
目の前に目的地であろう、洞窟を見つけてそう思った。



~あとがき~
ピカの過去編だけれど、ポチャもギルメンも出ますよ♪
ピカ、性格違うかも……てへ☆
題名は気にしないでね♪ 思いつかなかったのよ。察してくれ………(;´∀`)
今回から、連続投稿しますね!
一週間……くらい?

ピカとポチャ……ロッククライミング……頑張った。
ポチャ、ペンギンなんだけどな。海の中に住んでた子なのにな。ドンマイすぎる。

次回、雷姫発見か?
……みたいな?

この話は……そうだな……ポチャにお見合い話が出る少し前の話……かな。
本家でいえば“こだいのいせき”→雷姫の話(今回の話)→ポチャのお見合い話……って順番?
よくわかんないけど!

ピカ「…………あんまり、場面が動いてないよ……作者」
めんご!
ピカ「……………(¬_¬)」
で、では!
ピカ「あ、逃げた……( ̄▽ ̄;)」