satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

学びや!レイディアント学園 第35話

~attention~
『空と海』のキャラ達が学パロなif世界で面白く過ごす物語です。本編とは一切関係ございません。また、擬人化前提で話が進み、友人とのコラボ作品でもあります。苦手な方はブラウザバック!
前回からツバサちゃん視点のほのぼの回を決行中です! ほのぼのいいぞ!!
ツバサ「なでなでしてもらうために頑張ります!」
なんか、ツバサちゃんのキャラがこれでいいのか心配になってくる。ラルちゃん大好き設定……大丈夫かな?
ラル「私か。私が悪いのか!?」
フォース「分かる」
ラル「分かるな!」
ツバサ「ほえ?」


この学園の図書館は中高共有施設だから、中等部の校舎と高等部校舎の中間にある。生徒会室は本校舎内にあるとはいえ、図書館と生徒会室が近い訳じゃない。放課後だから、皆、部活へ行くか帰るかしているから、廊下ですれ違う人も少ない。
窓から外を見ながら、てくてくと歩いていく。外はとってもいいお天気で、屋外を活動拠点としている部活はきっと気持ちいいんだろう。
みーちゃんとか、シエルとか天気に左右されちゃうから、晴れるのはいいことだね。あ、でも、みーちゃんのところ……リーフちゃんも。園芸部は適度な雨も必要かぁ。アラシは道場かな? それならお天気、関係ないや。レオンも。あーちゃんはお仕事……? なのかな?
皆と同じように部活で活動するっていう憧れはあったけれど、生徒会に入れてもらえて、とっても楽しい。いろんな人達がいて、よくしてもらえて。そんなところに誘ってくれたラルさんには感謝している。いつか、私もあんな優しくて、強い人になれたらいいなって思う。
「そのために、まずは任されたお仕事を頑張る! うんっ! ここからだねっ」
気合いを入れ直して、改めて図書館へゴー! だ!

歩いて約五分……歩幅が小さい私だから、ここまでかかっちゃった気もするけれど、やっと目的地だった図書館へと到着した。図書館はとっても広く、利用者もまばらだけど、そう見えるのは広さのせい。実際は両手じゃ全然足りない位はいるんだろう。
図書館は、司書さんと図書部の人達が管理している……みたい。詳しくは知らないけれど、放課後は、大体、図書部の人達がお仕事をしているって入学の時にもらった部活紹介パンフレットに書いてあった。図書部の人は分かりやすいように腕章を着けていて、本の整理や貸出の手続きなんかをしているみたいだった。実際、目に入るところにも部員さんが何人かいる。
とりあえず、この中から探すんだけど、生徒会資料ってどこにあるのかな……? この広さだし、聞いた方が早いかも。
そう考えたら、ぱっと行動に移す。近くにいる高等部の制服の人に話しかけてみることにした。
「あ、あのー……?」
「はい。……あれ、ツバサさん?」
「ユーリさん! 図書部の方だったんですね」
生徒会の一人で私の一年先輩さんのユーリさん。夜空みたいなきれいな黒髪を持つ牙狼族の先輩。さっき、ちょこっとだけお名前が出てたから、今日初めて会った気がしない。……うん。偶然ってやつだ。
「はい。中等部の頃から所属しています。図書部員であると、返却期限を気にしなくてもいいっていう特典みたいなのがあるんです。その代わり、色々忙しくはありますが、本が好きならお勧めの部活ですね。……それで、どうかしましたか?」
私の目線の高さに合わせながら、優しく問いかけてきた。そこで、私はポケットからフォースさんにもらったメモを取り出した。
「えっと、生徒会関係の資料を探していて……どこにありますか?」
「あー……関係者以外立ち入り禁止なんです。案内したいんですが、僕、蔵書点検しないと……あ、ステラさん。いいところに来た」
「え、あ、はい! ユーリ先輩、なんですか~?」
ユーリさんは後ろを通りすぎようとした女の子を呼び止める。明るい茶色の髪を腰の辺りまで伸ばしていて、その髪はふんわりと軽くウェーブかかっていた。ステラさんと呼ばれた女の子は、中等部の制服で、ユーリさんと同じ図書部の腕章を着けていた。そして、両手には何冊かの本が抱えられている。
「今、暇?」
「暇じゃないですよ~! 一緒に点検中だったじゃないですかっ」
「じゃあ、暇だ。それは僕が引き受けるから、彼女の案内をしてあげてください。高等部の生徒会資料保管室。分かる?」
「分かりますよ。そういうことなら……って、じゃあ、暇ってなんですか。暇じゃないですって」
うなずきかけたステラさんだったけれど、ユーリさんの言葉に引っかかったのか、反論した。点検って何をするのか分からないけれど、お仕事をしていたのなら、暇とは言えないと思う。でも、ユーリさん、ステラさんの言葉には耳を向けず、ステラさんの手から本をひょいひょいっと全て取ってしまった。代わりに、何かカードを手渡す。
「副会長みたいに細かいですね。……いいから。こっちは任せて、利用者の方のご要望を優先してください」
「それ、ほめてませんよね。まあ、いいです。私がやるより、先輩の方が早いですもん。……じゃあ、行きましょ……うか?」
ユーリさんから私へと視線を向けたステラさんは、ぴたりと動きを止めてしまった。私、何かしちゃった、かな?
「……噂の白いお姫様……?」
ほえ……? お姫様??
「では、よろしくお願いしますね。ステラさん」
「あ、あぁ……はいっ! りょーかいです」
「では、何かあれば彼女……ステラに聞いてください。それでも解決出来ないなら僕にでも。……まあ、大丈夫でしょうけれど」
「ありがとうございました、ユーリさん!」
ユーリさんに向かってぺこっとお辞儀をしてから、再度、ステラさんに向き直る。変わらず、私を見たまま動かないけれど、大丈夫……なのかな?
「あ、あの~?」
「資料室ですよね! こちらです」
どうしたのかと聞く前に、ステラさんは私の前を歩いてしまう。よく分からなかったけれど、大丈夫みたい。
前を着いていくこと二分……くらい。人気のないフロアへと案内され、ある扉の前に連れてこられた。
「高等部の生徒会資料はここに保管されています。今、開けますね」
「お願いします!」
カードキーでロックされているらしく、ステラさんが取り出したカードを、扉横にあるパネルみたいなものにかざすとピッと小さい解除音が鳴る。そして、ドアノブを回すと簡単に扉が開いた。
「どうぞ! 多分、全部ここにあると思うんだけど……えと、何をお探しですか?」
「ええっと、こんな感じで……」
メモを見せると、ステラさんは一つ一つ丁寧に黙読して、確認している。下まで読み終えたのか、こくっとうなずいて、笑顔を見せた。
「……うん。よかった。全部あるものですね。じゃあ、大丈夫だ」
「ありがとうございます!」
「お手伝いしましょうか……? 出来る範囲でですけど……」
「出来る範囲……?」
部屋の中は普段の教室分の広さくらいにたくさんの棚が並べてある。棚にはファイルだったり、段ボールだったり、本だったりとにかく、物が敷き詰められているって感じだ。図書館と比べると、ずいぶんの差があるように思える。
「ここ、機密文書っていうのかな。そういうのも置いてある関係で、ほぼ手付かずなんです。生徒会の人しか見ちゃいけないようなものもあって。……これでも、きれいになった方なんですけど。ユーリ先輩が生徒会の人でそこそこ偉い人だから」
「そうなんですね……じゃあ、私一人で探します! なので、お仕事に戻っても……」
「あ、えと、いえ。ここって出るときもカードキーが必要なので、私も残ってます」
ほへー……セキュリティ凄いなぁ……
待たせるのも悪いし、早く探して戻ってきてあげないと! よし!



~あとがき~
貰ったプロットからそこそこ変わってきています。

次回、ツバサちゃんのお使いの続きです。

そういえば、ユーリの部活決めてなかったなぁ(文化部ってのは決まってたけども)……ってことで、図書部へと入ってもらいました。やったね。
ユーリは基本的に誰に対しても敬語ですが、特定の人にはタメ口です。他は敬語!
ま、メタ的な話をすると、私のイメージがそうってだけなんですけどねー!(笑)
ステラに対しては、慣れもあるので、ちょこちょこ素が出てましたね。分かるとは思うけど、イツキに対しては完全タメ口です。仲いい設定だけど、タイプ違いすぎて困惑気味。ユーリがストッパーみたいな感じなのかなぁ……? ある意味、ティールと似たようなポジションかもしれない。新たな胃痛枠の誕生……? って思ったけど、ラルの破天荒というか、奇想天外な考えにもついていけるし、否定もしない人だから、ティールよりも柔軟な考えの持ち主だわ。胃痛には悩まないか←え

ではでは!