satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

学びや!レイディアント学園 第139話

~attention~
『空と海』のキャラ達が学パロなif世界でお話ししてる物語です。本編とは一切関係がありません。また、擬人化前提で話が進み、友人とのコラボ作品でもあります。苦手な方はブラウザバック!
お茶会しながら、真面目な話をしている途中です。
今回は……どうだろう? どこまでいくのか分からなくなってきました。まあ、あれだよ。中庭のまんまだよ。


真剣な眼差しで語っていたレオン君だったが、ぱっといつもの表情に戻る。
「あくまで理論上の話だ。理論上の! もしかしたらできんじゃないの~? 分からんけど! くらいのもんだよ。今はな♪」
「へえ……もしそうなら、面白い話だよ。……でも、なんでそんな話をレオンは知っているの?」
「あ~……それはこいつの親が有名大学教授で考古学者なんだよ。その大学と魔術研究所が共同でそういう研究をするんだと。その関係で、詳しいんだよ、レオンは。……ま、セラおばさんも教えてくれるってのもあるけど」
と説明しつつ、アラシ君は少し離れたところで遊ぶ後輩と幼馴染みを見つめていた。
完全に犬扱いされてるリランは投げられたボール取ってきては渡すというエンドレスな遊びをしていた。
「……ドラゴンじゃなくて犬じゃない?」
「リラン、魔法使えっから、犬にもなれるぞ」
もう、犬を名乗った方がいいよ。ドラゴンでなくていいわ。色んなことのために。
リランがドラゴンの姿をした犬なのか、その逆なのか分からなくなるような光景から目を逸らす。
レオン君がこほんと咳払いをし、強引に話を戻した。
「つまり、だ。さっきの理論上の話が事実だとすると、古来から魔力を持っていた白竜が、絶滅から逃れるために魔力石になったんじゃないかって話になるわけだよ」
ふぅん……知性もあったと言われている白竜だからこそ、自身の種の危機を回避するために魔力石という別の姿に変化した、と。
「そゆこと。そして、それが本当だとすると、ツバサの魔力に干渉されてリランが目覚めたのも頷けるってことだ」
「ツバサは光魔法に特化している。つまり、治癒したってわけだな。治癒の魔力がきっかけになったんじゃねぇのって話にもなる」
治癒ってそこまで影響するものなのだろうか。
「どーだろな? 他にも要因はありそうだからな。単なる治癒の魔力なら他の人でもいいし。それに、今のところ、ツルギの刀にはなーんにもないらしいし?」
ふむう。ツバサちゃんと波長があったとか、元々、リランと似たような魔力だったから、干渉し合ったとか……色々間接的な理由はありそうだ。可能性としては無限に思いつく。
「リランの研究は現在進行形だからさ、不明点の方が多いんだよなぁ~? 今の説もひょいっと引っくり返されてもおかしくないし」
研究ってむずかしいところあるもんな。仮定から間違っていることも多い。繰り返しとサンプルが重要なのだろう。
「今はツバサのペットというか……ドラゴンってこと? いや、ドラゴンってことで片付く話なのかは微妙だけど」
ティールの言う通り、片付かねぇんだよな。研究所の書類上、ツバサの精霊扱いなんだと」
まあ、そちらの方がやりやすいこともあるだろう。ドラゴンなんですと公表してもメリットは思い付かない。ならば、精霊ってことにしてしまえば、ある程度の言い訳はできそうだ。精霊の姿も十人十色だもん。
「それに、白竜は『ドラゴンの王者』とも言われるからな。そんな白竜が今の時代に生きてました! なんて知れ渡ったら大変だぜ~♪ ツバサ、いろぉんな人に狙われやすいのに、今以上に狙われやすくなるだろ~?」
「え、かっる!?」
「それ、軽く言うもんじゃねぇよ!?」
……うん。そうだね。明るく言うことではないかな。
ここら辺でリランの話は一段落したところで、ツバサちゃんとリランがこちらに戻ってきた。そこにステラちゃんとリーフちゃんの姿はない。かといって、中庭にも見当たらなかった。
「あれ、ツバサとリランだけ?」
「はい。二人とも、お手洗いに行くって。なので、今はメアリー……うちのメイドさんが一緒なんですよ~」
付き添いがいるなら、迷うことはないか。
ほわんほわんして、どこか上の空みたいなツバサちゃん。熱が上がってないだろうか?
「だいじょぶです。ちょっとフラフラはしますけど~」
それは、大丈夫とは言えないのでは?
元気アピールなのか、ツバサちゃんはガッツポーズを見せる。空元気にも見えるため、頼りないことこの上ないのだけれど。
「ツバサ、とりあえず椅子に座れよ。熱がぶり返すだろ?」
「え~? 大丈夫だよ~」
と、言った側からツバサちゃんの体がぐらりと揺れる。全く大丈夫ではなかった。
アラシ君が素早く動き、転んでしまう手前でツバサちゃんを抱きとめる。流石、白狐の騎士様。
「ふー……大丈夫か、ツバサ?」
「ほえ……うん。ありがと、アラシ」
私達が見ているのも忘れて、二人の世界に入ってしまっているようだ。私とレオン君、そしてリランはニヤニヤしながら実況、分析をしていた。
「あらぁ? 熱々な二人ですね。初々しくてよいのではないでしょうか?」
「ですなですな! いいですなぁ~? リラン氏、今の状況に一言!」
「わふぅん♪」
「君達、暇なの……?」
冷ややかなティールの一言は無視しておこう。
アラシ君はツバサちゃんを気遣いつつテーブルまで戻り、彼女を席に座らせる。その様子はガールフレンドを気遣う男の子そのものだ。
「聞いてくださいよ、ラルさ~ん! いざってときはあぁいう行動できるくせに、普段はヘタレなんですよ~? どう思いますか!」
「ヘタレはよくないですね! 男なら積極的に動くべきです。女の子にやきもきさせたり、自分の気持ちを表に出さないのは面白くないので!」
「はぁ!? 好き勝手言うなよ。つか、面白さで決めんの!?」
人の色恋は見ているに限るよね。面白いが一番だよね……?
「アラシのリアクションがいいのも決め手だよな。何言っても満足のいく反応してくれるしさ~」
「弄り甲斐があるってことだね。分かるよ~!」
「ラルとはいい仲間になれるな!」
「うん! 二人でアラシ君のいろぉんな反応、出していこうぜ」
「おうよ!」
「なっ……!? お前らなぁ……!」
私とレオン君とで固い同盟を築いていると、アラシ君がいきなり走り出し、私達から離れる。その間に魔法で、双剣を取り出してすぐさま構えた。
彼の表情からも焦りの色が見える。しかし、レオン君とツバサちゃんは平然としていた。なんだろう、この温度差。
二人の様子に疑問はあるものの、武器同士の打ち合いの音で、私は思わず立ち上がった。
アラシ君の背後から突然姿を現し、何者かが武器を振るったのだ。それを彼は辛くも双剣で受け流す。
「……っ! 毎度毎度、後ろから来んじゃねぇよ! エデン!」



~あとがき~
一気にこのなんちゃって戦闘を入れたかったけど、長そうなんでやめました。

次回、アラシVS謎の人物エデン!
とか、ファッションショーとか。
なんちゃって戦闘はさくっと終われ。マジで。

色んな情報がめちゃんこ出てきてて、私はどれを補足すべきなのか分からなくなってきました。
あーでも、あれかな。ツバサ&アラシのなんちゃってイチャイチャはこれからも見たいと思ってます。個人的に←

ではでは。