satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

はじまりのソラ 4ー3

~attention~
この作品はポケダン時、闇、空をモチーフにしております。原作のイメージが崩れるのが嫌な方はバック!
ピカ「ここら辺はオリジナルストーリーになってるけどな」
そ…そうなんだけどね……
ピカ「はい、それでは始めてくよー」
早っ! 切り換え早っ!!
ピカ「だらだら続けても仕方ない」
お…おう……


~4‐3 初めての遭遇と新たな仲間~


「ホノオさん……あそこまでしなくても…」
「ポチャー! 次はどこー?」
ホノオさんに何かをされたポチャのテンションは若干低くなっているが、自業自得なので特にフォローは入れない。
「んと……倉庫屋かな。あとは連結」
「私の知らない人がやってるところって認識でいい? んー……あ、あれだ」
「あ、今日はいるんだ。彼は連結店をやってる、エレキブルのラス」
あの黄色と黒のしましまはエレキブルというのか。黄色と黒のコンビって危険信号みたいな感じがするのは気のせいかな。危険人物ではないんだろうけれど。
「よお、ポチャ。彼女とデート?」
「違います。彼女はピカ。ぼくと探検隊をやってくれているパートナーだよ。そういう茶化しはいらないから」
「よろしくお願いします、ラスさん」
「おう! よろしくな。俺のことはラスでいいし、敬語もいらないよ、ピカ」
「あ、はい………じゃなくて、わかった」
やっぱり、危険人物ではなかったです。普通の人だった。ラスもにっと笑ってくれた。
「おうよ。にしてもポチャが女の子と探検隊。案外、やるじゃねぇか~♪ 狙ってんの?」
私のことを馬鹿にしたわけではなく、ポチャを茶化していることは聞いていてわかった。意地悪そうな顔をしているから、一発でわかる。しかし、狙うとは何のことだろう。
「は…はあぁぁぁ!? 意味わかんないんだけど! というか、ピカに失礼だから、そういうのはやめてよ」
「おうおう♪ ウブだねぇ~♪」
「ラス、ふざけないでよね」
会話の流れから考えるに狙ってるのは私ということになるが、どういう意味なのかさっぱりだ。
もしかしてあれか。昼ドラの如く、女を取り合うようなあんな感じのをお望みなのか。無理無理。そんな泥沼劇、誰も見たくない。
ん~……となれば、普通に青春を謳歌するような恋愛的な意味?…………いやいや、それはないな。
あってまだ数日。互いのこともまだよく知らないのに、そんなことされても困る。いやでも、一目惚れという言葉もあるし、一目惚れというのは青春によくあるものだし………いや、ねぇや。だって私、元々人間だもん。それ知ってるもん。惚れられても困る。反応に困る。
そもそも、一目惚れなんて許しません。見た目重視なんて許しませんからね!
「ピカ? どうかしたの……?」
「ううん! 何でもないよ?」
今まで考えていたことを悟られまいと飛びっきりの笑顔で対応。ポチャも大して気にする様子もなく、そう、とスルーする。
ほら。こんな対応するんだから、一目惚れはあり得ません。安心しろ、私。いや別に心配とかしてませんけど。
「じゃあ、とりあえず次でトレジャータウンはラストかな? 行こっか」
「ほーいっ! じゃあね、ラス♪」
「おう♪ また店に顔出しに来いよ~」
手を振って見送ってくれるラスに私も手を振った。
次でラストか……

アイスとホットのお店の横、倉庫屋さんらしいそこには人影はなく、静まり返っている。こんな明るい内からお店を空けていていいものか……
「ロール、いないのかな……? たまにいなくなることはあるけどさ」
「そうなの? つか、ロールさんってどんな人?」
「ん~……ミミロルって種族なんだけど、性格はマイペースかな。あとはまったりしているというか、周りの空気が違うというか……どこか抜けてるんだよね」
「そんな人が倉庫屋さんって大丈夫? 道具とか預かるんでしょ? 倉庫屋なんだからさ」
「そうだよ。そこら辺の管理はしっかりしているから、大丈夫だよ♪ でも、いないなら、挨拶することも出来ないな」
どこか出かけているんだろうか? それだとしてもお店を空けていることになるけれど。
「あ、ポチャさん♪ こんにちは~」
「ロール……どこ行ってたの?」
両耳が垂れ、耳にリボンを着けた人が来た。下半身にもこもこした毛並みを持ち、優しそうに笑うロールさん。確かにこの人はマイペースでまったりゆったりしている。もう見た目で分かる。
「ちょっとお散歩していました。あら……そちらのピカチュウさんは?」
「ピカだよ。ぼくと探検隊やってくれているんだよ」
「そうなんですか……初めまして、私、ロールといいます。私のことは呼び捨てで構いません♪ それと、もし預けたい物があれば、しっかりと預かりますよ」
「こ、こちらこそ! ところで預ける物って例えば……?」
「ダンジョンで拾ったものからお宝まで幅広く!」
その名の通りってわけか。しかし、ここに預けておけば、もしダンジョン内で失敗することがあってもなくなる心配はないのか。
「それじゃあ、早速お願いしてもいい……かな?」
「もっちろん♪」
この前の『しめったいわば』と『トゲトゲやま』で拾った道具を預けてしまおう。使わないものもあるし、邪魔だし。
ロールに使わなそうな道具類を預け、トレジャーバッグを整理した。これで新しい道具を持ち帰ることが出来る。それに、失敗したあとの道具不足に陥ることもない。
「……さて、トレジャータウンの案内はこれで終わりかな。あと行った方がいいところは……図書館かな」
「図書館なんてあるの?」
「うん。………あ、せっかくだから、そこで色々教えるよ。知っておいた方がいいこともあるしね」
「まあ……確かにほとんど何も知らないし」
覚えていない、が正しいけれど。
ロールと別れ、恐らく最後の目的地になるだろう、図書館に向かうことになった。

私はポチャに連れられ、トレジャータウンから少し離れたところにやって来た。目の前には大きな建物が建ち、これがポチャの言っていた図書館なのだろう。それにしても、私が小さいのか、この建物が大きすぎるのか分からないが、思ったより大きい。
「ピカ? どうかした?」
「あ……いや、別に。ちょっと大きいなって思っただけだよ」
「ん~……そうかな? でも、中入ったら、本ばっかりで逆に圧迫感が凄いから、気にならないよ♪」
いやいや、そういう問題ではなくて…………あぁ……入っちゃった。仕方ない、行こ。
先に入ったポチャのあとを追い、扉を押し開けると、ポチャの言う通り、沢山の本が並んでいた。中の雰囲気もどこか不思議な感じがする。強いて言うなら、ファンタジー感溢れる、魔法図書館みたいな。…………わかり辛いな。もっといい例えが思い付かん。
何がともあれ、外の世界とは別次元ってことが伝わればいいや。
「ピカ、この人がここの館長さんでチラーミィのライブ。ライブは情報屋もしていて、とっても物知りなんだよ」
「ふふっ♪ そこまで物知りじゃないんだけどね? 初めまして、ピカちゃん。私のことは気軽に呼び捨てしてもらって構わないわ。………それと、彼女とも仲良くしてあげて?」
「あ、よろしくおねが………え? 彼女……?」
ここには、ライブ以外にも人がいるのだろうか。彼女、と言うからには女の人なのだろう。
ライブはにこりと笑みを浮かべたまま、図書館の奥の方に向かって声をかけた。
「さあっ! 起きて。お客様よ~!」
「………………ん~」
遠くの方で声が眠そうな聞こえた。これ、こっちまで来るのだろうか。途中で眠ってしまいそうだけど。
「今、聞こえたのはムンナネーブル。いつも眠そうなんだけど、ちゃんと仕事はしてる………あ、来た来た」
「ふあ~……あ、どーもどーも。ん~と、初めましてかなぁ?」
「ぼくは初めましてじゃないよ。ネーブル、彼女はピカ。ぼくと探検隊してくれてるんだ」
「そっかそっか~♪ よろしくねぇ」
「よ…よろしくお願いします……」
ふわふわ浮いているピンク色のバクっぽい……ムンナネーブルはかなりのスローな話し方。聞いているこちらが眠くなりそうである。
「よし、時間一杯まで勉強タイムだね。ライブ、なんか適当に文字の勉強出来るやつ貸してくれる?」
「えぇ、それは構わないけど……絵本みたいのになっちゃうかもよ?」
「そっちの方がわかりやすいかもね。……まあ、なんでもいいよ」
「そう? それじゃあ、ネーブル、頼んだわよ」
「はぁい、ちょっと待っててねぇ~」
ふわふわと奥に消えていくネーブルを見届け、私とポチャは近くの椅子に向い合わせで座る。
にしても、私は子どもが使うようなものでお勉強しなければならないのか。……あまり納得いかないが、これも仕方ないのかもしれない。文句言わずに頑張りますか。



~あとがき~
ピカのお勉強の話は省略すると思います。長くなりそうだし、面倒なんで←

次回、ピカの夜のお散歩です。
話が進めばいいけどな~

今回登場したのは、ラス、ロール、ライブ、ネーブルの四人。うち、ラスは初登場ですね。本編にも出してません。ゲームと同じエレキブルです。考えるのが面倒とかそういうことじゃないよ((
一応紹介したけど、ラスが今後に関わるかは微妙ですね。特に考えてませんし……はい。

ではでは!