satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

学びや!レイディアント学園 第404話

~attention~
『空と海』のキャラ達が学パロなif世界でわいわいしてる物語です。本編とは一切関係がありません。また、擬人化前提で話が進み、友人とのコラボ作品でもあります。苦手な方はブラウザバック!
前回、長かった夏休み編が終わったぜ!!! いえぇぇぇい!!!
今回から、夏休み明けて学園パートです! やったね!!
皆さん、これは学園モノです。学園モノでした……忘れてませんですか。私は半分、忘れかけてましたが、今ようやく戻ってこれましたよ。
ってことで、ひっっっさびさのステラ&リーフの話です! やったね!!


《S side》
灼熱の太陽からの照りつけるような暑さが和らぎつつある、今日のこの頃。
私は空調の効いた自宅のリビングにて、一枚のプリントを読んでいた。
そこには後日行われる、『中高合同実習について』の詳細が記されていた。
実習内容は、学園内にある模擬ダンジョン施設での実戦。それを私達、中等部三年生と高等部の冒険科一年生の先輩達と行うのだ。
私は中等部三年……つまり、何事もなければ、来年は高等部へと進学する予定。そして、レイ学の高等部には、二つの学科が存在する。
一つは探検やそれらの知識を専門的に扱う、冒険科。
もう一つは魔法知識に特化した魔術科。
今回の合同実習は、その進路を決めるための行事ともいえる。今回は冒険科だけど、また別日に魔術科も同じように日程が組まれている。
ただお話を聞くだけじゃなくて、実際に体験してみろ!……っていうのが、スパルタに思えなくもないけど。
「ダンジョン、かぁ……」
普段、滅多にダンジョンなんて行かないから、少なからず緊張してしまう。学園の施設だし、危険がないのは分かるけど、でも、授業の体育とはまた違う。ちゃんと実戦だってある。
「お前、実戦なんて大丈夫か~? 怖くて、泣いちゃうんじゃないの?」
もんもんとしていたら、夕飯の準備をしていたすーくんがニヤニヤと笑いながら、茶化してくる。
「な、泣くわけないでしょ! それに、大丈夫だもん。すーくんがいなくても、戦えるし!」
「そう? じゃあ、頑張ってね、お嬢様」
はっ……! もしかして、怖くて戦えない、すーくん付いてきて、なんて、言ってたら、ついてきてくれてたのかな?
「あぁ? 行くわけねぇだろ。模擬ダンジョン施設ごときで」
「意地悪っ!!!」
「どこが? 大体、授業の一貫だろ。ズルすんじゃねぇよ」
うぐっ!
で、でも、私はすーくんと一緒になって戦うのが本来のスタイルと言いますか……?
「嘘をつくな。おれを盾に、自分は影に隠れるのが本来のスタイルのくせに」
「んむぅぅう!! すーくんの馬鹿っ! 意地悪っ!」
「はいはい。そうですねぇ」
むむむ~……む?
「ねぇ、すーくん。これ、冒険科一年生と中等部三年生が組むんだよね。すーくんも、やったってこと?」
すーくんは私が中等部に入る時、外部受験組として、高等部を受けてくれている。つまり、中等部として参加はしてなくても、高等部の引率係はしているはずで。
どんな感じなのか聞ければ、少しは緊張も解れるかも。
「あ~……きっちり休みましたねぇ」
「……すーくん?」
「ほら。おれがいなくても、世界は回るんで」
「すーくん!?」
んもう! すーくんに期待した私が馬鹿でした!
仕方ない。当日は、その場の雰囲気でどうにかするしかないなぁ。

すーくんとそんな会話をした数日後。
待ちに待った(?)中高合同実習、当日になりました。
改めて、この実習についてのおさらいをしよう。
この演習では、私達、中等部三年と冒険科一年の先輩達とで、模擬ダンジョン場へ実習に行く。学年全体というよりは、クラス単位なので、私の所属するクラスと冒険科一年生の一クラスとで行う。
中等部と高等部でそれぞれ、二人一組のペアを作り、今日、この場で先輩達と合流し、ダンジョンへゴー!……みたいな感じだ。
ちなみに、今回の合否というか、評価の判断として、先輩と交流しつつ、最奥にある水晶玉のような魔力石を持ち帰ればクリアと見なされるらしい。
私のペアはもちろん、リーちゃん。安心安全、信頼のおけるパートナーですっ!
「頑張ろうね、ステラ~」
「うんっ! リーちゃんと一緒だもん! 大丈夫!」
「え~? 緊張しすぎだよ、ステラ。大丈夫だって。まあ、ステラとしては、守ってくれるフォースがいないから、心細いのかもしんないけどさ?」
う。み、見透かされてる……!
「ま、今後の進路をどうするか決めるためにも、頑張ろうね」
「そ、そうだね。けど、私達は魔力ないし、魔術科に行っても仕方ないような」
魔法が使えないのに、魔法の専門知識をつけたって使い所がない。いや、知識として無駄になることはないと思うけど、上手く使いこなせる気はしない。
「そう? 魔力がなくても、魔術科に進学する先輩は、いたような気がするけどな~?」
「……そう、だっけ?」
でも、確かに。リーちゃんに言われて思い出してきたけど、割合は低いながらも、ゼロではなかった気がする。
「ほら、魔術科だと、魔法具を作る授業があるじゃない? そういうのなら、魔法が使えなくても、進学する意味があるんじゃないかな」
なるほど。そうかも。
魔法が使えない=冒険科って決めつける必要はないんだなぁ。
「ステラさん、リーフさん。次は貴女達の番ですよ。くじの番号を教えてくれますか?」
先生に話しかけられ、リーちゃんの話は一旦中断する。
先生にくじの番号を伝えると、先生は高等部の先輩達に伝えてくると言い残して、その場を離れた。
いよいよ、始まるのか……!
ドキドキしながら数分待っていると、高等部の制服を着た男女がこちらに近寄ってくる。
もしかして、あの二人が私達と組んでくれる先輩……?
「初めまして、今日はよろしくお願いしま……す?」
「おう、よろしく~♪ お? やっぱ、ステラとリーフじゃん!」
レ、レオンさん!
ひらひらと軽い感じで手を振ってきたのは、レオンさんだ。たまたま知り合いの人と組むなんてこと、ある!?
いやまあ、初対面の人とやるよりは気楽だけども!
「全然、初めましてじゃない!」
「たっはは! 確かにな~♪ 俺もびっくりしたよ。んまあ、改めて、二人とも、今日はよろしくな?」
はい、よろしくお願いします!
とはいえ、レオンさんの隣にいる女の人とは、初めましてなんだよね。
女の先輩も少し困ったように笑いつつ、レオンさんの肩をとんとんっと叩く。
「君ら、知り合いなの?」
「まあな。ステラとリーフはツバサの友達なんだぜ?」
「なるほど? そうなんだ。……私はトネ・プティル。レオンと同じクラスの冒険科一年だよ。よろしくね」
トネ先輩はレオンさんと同じ、黄色で艶やかな髪だ。ショートヘアで前髪で右目が隠れているけど、クールな感じで。
こういうの、ボーイッシュっていうのかな……?
そして、トネ先輩の腰には青色の魔力石がはめられたブーメランが装備されている。
「へ~……先輩、ブーメラン使いなんですか~」
リーちゃんが物珍しそうに眺めつつ、ボソッと呟く。この呟きはトネ先輩にも聞こえていたようで、にこりと笑う。
「遠距離でも近距離でも使えて、私には合ってるんだ。……そういう二人は……チャクラム使いと楽器使い?」
チャクラムは私。楽器はリーちゃんだ。
普段、武器なんて学校の授業でしか使わないので、自信持って扱えている、とは言えないんだけど。
「リーちゃん……リーフちゃんは、ハープと横笛の二刀流使いなんですよ!」
「ちょ、ステラ~! なんでステラが自信満々に言うの!?」
え、だって、リーちゃんの曲、綺麗だもん。ハープも笛も、どっちも素敵だし。
「へぇ! そうなんだ。リーフ、楽器を使い分けてんだ?」
「は、はい。……一応、護身用に武器もありますけど……メインは楽器なので、非戦闘員なんですよね。皆さんにはご迷惑をおかけします」
「いやいや! 気にすんなって! 楽器使いは味方にバフをかけてくれる優秀なサポーターだからな♪ パーティーに一人いれば、何かと不自由しないぞ? それに、リーフの使うバフってミユルから教わった曲だろ?」
「あ、はい。部活の合間に、色々と教わってて」
「なら、安心だな。ミユルのバフ技は便利だし♪」
ミユルさんと仲がいいレオンさんだからこそ、理解が得られているって感じかな? 私はミユルさんの凄さ、ちょっと分かんないんだけどね。
「そろそろ、行こうか。実戦交えた方が、何かと話もしやすいだろうしね?」
「そだな~♪ ボチボチ行きますか!」
「「はいっ!」」



~あとがき~
久々すぎて、これであってるのか不安になってくる今日この頃。

次回、模擬ダンジョンへ挑むぜ!

ステラとリーフ、リアルに何年振りの登場だろう……と焦りを感じる位には久し振りです。舞台が学園に戻ってきたので、これからはもう少し出てこれる……はず!
ということで、模擬ダンジョンでの交流会、お楽しみに。