satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

空と海 第140話

~前回までのあらすじ~
突然告げられたバトルロイアル開催のお知らせ。ピカさん、発狂。
ってことで、バトルロイアルやるぞ~!
フォース「よく分からんけど、バトルだろ? 戦えってことだろ。まあ、頑張るわ」
イブ「すーくん出るってチート……」
チコ「ピカさんの手段を選んでいられないってのが伝わってくるよ……」
フォース「手加減はするよ。……多分」
イブ、チコ「……多分」
よっしゃー! 頑張るでー!


問題のバトルロイアル、私はどんな人が出てくるのか全く分からないけれど、ピカさんやポチャさんは予想出来るのだろうか?
ピカさんは会場集合だ、とすーくんに連絡をしていたようで、ピカさんを除くポチャさん、チコちゃん、すーくん、私の四人が会場へと向かう。その間にポチャさんに聞いてみようか。
「メンバー構成? そうだね……えっと、ミジュマルのところはミジュマルのパートナーと一人誰かが来ると思うよ。ナエトルのとこは……予測出来ないかな」
「ほー? なんでだよ」
「ギルド自体、大きなところで、有望なメンバーが沢山いるし、何より表に出てこないから、情報がないんだ。ぼくもそこまで知らないっていうのが本音だけど」
まあ、そんなものですよね……
フライゴンのとこは……あそこが一番怖いんだよね。特に気を付けた方がいいのは…………っ!」
ポチャさんがビクッと体を震わせて立ち止まった。私達は何も感じないし、すーくんも平然としているから、敵が襲ってきたわけではない。どうしたんだろう。
「あ、あさ……浅葱さん!?」
「あら、ポチャくん♪」
浅葱、と呼ばれたその人はピカさんと同じ、ピカチュウだった。尻尾が丸みを帯びているから、女の人だ。首にスカーフを巻き、そのスカーフにブローチがついている。そして、右腕にぐるぐるっと何かが巻きつけてある。……小さな石のついたネックレス、だろうか。そのネックレスをブレスレットのようにしているらしい。
「なんで、浅葱さん……え、なんで?」
「あら、そこまで戸惑う必要はないんじゃないかしら? バトルの話は聞いたのよね?」
「聞きました、けど……で、出る、んですか?」
「いいえ。私は出ないわ。ポチャくんと同じ、解説側よ?」
「……そうですか。よかったような、よくなったような……」
「うふふ♪ 今回はよろしくね? それじゃ、また後で」
「あ、はい。お疲れ様です!」
ポチャさんは年上に対しては丁寧な人なのは知っている。けれど、ここまでピシッとしているのはあまり見たことがない。そんなにスゴい人だったんだろうか? まあ、ピカさんと話し方は似ているところはあったけれど、同じピカチュウってだけで似ているように感じるだけかもしれない。
「ねえ、すーくん、あの人ってどんな人なんだろ……って、すーくん?」
「あは……嘘だろ。あんなのありかよ……」
「え、フォース? 大丈夫?」
どうしたんだろう。様子が変だ。
「…………ん。大丈夫、驚いただけだ。おい、ペンギン、あのピカチュウ、ヤバイやつだな」
「まあ、うん、ヤバイ人だからねぇ……」
え、も、もしかして、あれ!? 危ない人!?
すーくんとポチャさんの会話でびくびくしている私とチコちゃん。雰囲気は優しそうだったのに、何かあるんだろう。やだ、怖い……
「ごめんね、あの人は浅葱さん。悪い人じゃないよ。アロマギルド所属のギルドメンバーだから」
な、なんだ。ギルド加盟しているのか……
「アロマギルドの親方さんは四天王の一人だし、心配いらないよ。……さて、浅葱さんは出ない、なら、あの人は出るのか」
そういえば、選出メンバーの話してたんだった。
「気を付けてって言おうとしたの、浅葱さんのパートナーの人なんだ。あの人が一番怖いから、気を付けてね、フォース」
「…………おう」
さっきまでは余裕を見せていたすーくんだったけれど、浅葱さんを見て、感覚が変わったのだろう。少しだけ真剣に考え始めたようだった。
浅葱さんのパートナー、か。どんな人なんだろう。ポチャさんが気を付けてと言うくらいだ。もしかして、かなり怖い人なの……?

浅葱さんと別れて少し歩いて会場入口まで行くと、そこにはピカさんと見知らぬポケモンが立っていた。あれは、バクフーン
「やっほやっほー! 了承もらえたぜ~♪」
「あ、ピカが頼んだの、ホノオさんか」
バクフーンさんあらため、ホノオさんはのほほんとした雰囲気で、これから戦うって気迫は感じない。開いているのか怪しい目をしていて、目だけはヒノアラシの頃から変わっていないんじゃないかって思うくらい、糸目である。
「この人ね、道場の師範さん。トレジャータウンにあるでしょ?」
はてなマークを浮かべていた私にポチャさんがこそっと教えてくれた。
そ、そういえば……!
「初めまして、君がもう一人のチームメイトかな。名前は聞いてるよ、フォース君だよね?」
「あぁ、よろしくな」
すーくんとホノオさんが自己紹介し終わるところを見計らい、ピカさんが切り出した。
「よし、そろそろ行こう。というか、無理言ってごめんなさい、二人とも」
「おれは大丈夫だけど」
「うん、俺も。暇だしね」
初めて会うこのメンバーでどう戦うんだろう。そこはきっとピカさん中心に動くんだろうけれど、これはピカさんの采配にかかっているのか。
ピカさんを含む三人と別れ、私とチコちゃんは客席に行くことにした。ポチャさんも解説席に行かなければならないから、私達と一緒にはいられない。私達の側で解説してくれる人がほしい……!
「どうなるんだろうね?」
「わかんないけど……すごいことになりそう。チコちゃん、私、怖くなってきた」
「ワタシは浅葱さんから会ってからずっと怖いけどね……!」
それも分かるけども! 観客側なのに、こんな思いするなんて思わなかった……
「大丈夫だよ~♪ 俺がいるからさ~♪」
「そうだね……!? は? え、るーくん!」
声のする方を見ると、なんだか久しぶりに見る気がするるーくんの姿があった。どうしたの!
「かーくんからの命令。二人とも様子変だから一緒にいろって言われたの」
そ、そこまで挙動不審だったかな……
でも、ちょっとはバトルも分かりやすくなるかも?
ってことで、二人から三人のパーティーに変わって、客席に行くことに。客席に行けば、それなりに人はいるようで、盛り上がっているようだ。こんなに熱くなるものなのか。
「ほらほら、すっちー、りっちー! あそこ見て」
るーくんに言われた通りに見ると、親方の姿があった。他にも何人か姿があることから、四天王の人達なのかもそれない。その中にポチャさんとさっきあった浅葱さんの姿もある。
「……あれ、あの子」
「ウィルさん? どうかしました?」
「あ、なんでもなーい♪ さてさて、座って待ってようか!」
るーくんの見ていたの、浅葱さん?
ポチャさんといい、すーくんといい……あの人何者なんだろう……?
私の疑問はよそに会場はどんどんテンションを上げていく。もうそろそろなのだろう。
誰が出るとか分からないけれど、ピカさん達、頑張って!



~あとがき~
はよ書きたい気持ちが焦って、描写が雑くなっている気がする。すんません。時間あるとき、心に余裕のあるときに手直しですね!

次回、バトルロイアル開始!
メンバー選出紹介できんかった……

浅葱、登場です。
浅葱と書いて、あさぎ、と読みます。ちょっと難しい漢字ですね。まあ、色の名前です。緑をちょっと混ぜた感じの青って色ですな。色の説明には極薄い紺色って書いてあったかな? 覚えてないけど。
フォース曰く、ヤバイやつらしいです。どういうことなんでしょうね。
あとはここでやっと登場ですね。ホノオさん。
はじソラでは出てきてましたが、ここではもうバクフーンさんになってます。バクフーンはいいぞ! かっこいいぞ!
バクフーンってキリッとしたかっこよさがあると思っていますが、ホノオさんはのほほんとしていてのんびりでお花が周りに咲いているような人です。そんな人がどう戦うのか楽しみですね!

次回から視点が変わります。イブ視点ではなくなるので注意ですね!

ではでは!