satomiのきまぐれ日記

二次創作ポケモンストーリーをいくつか連載しています。他、日記とかをちょいちょいと

学びや!レイディアント学園 第431話

~attention~
『空と海』のキャラ達が学パロなif世界でわいわいしてる物語です。本編とは一切関係がありません。また、擬人化前提で話が進み、友人とのコラボ作品でもあります。苦手な方はブラウザバック!
前回、ムーンのご厚意もあって、ツバサちゃんらはそれぞれ、一つの道具というか、商品を譲り受けました。
いつか、その道具やアクセサリーを身に付けてくれる日が来るのだろうか……?


《A side》
俺達がここにずっといたところで、店の邪魔になるだけだ。そろそろ、移動するか。
「次、どこ行く?」
「ん~……そうだねぇ。あ、屋台でご飯とか食べる?」
「お、いいね! 小腹が空く時間だな♪」
まあ、俺ら、まだ来たばっかのような気もするけどな。
俺達が次の行き先について話している横で、ムーンさんとウィルさん達も話をしているらしかった。
「ウィルさん、ともを見かけませんでした? この後、店番してもらう予定なのですけど」
「ともちん? うんにゃ?」
とも……? さっき、雫が教えてくれた、スカイのメンバーの一人の名前か?
「そだよ! あのね、ツバサお姉ちゃんとおんなじ、きつねのひと!」
俺の呟きを聞いていたらしい雫が笑顔で教えてくれた。
ツバサと同じってことは、狐族の人ってことか。
「あのね、とも、いつも、ラルにおこられるの」
「……? ラルに?」
「うん。ともね、いたずら、すきなの。あと、つまみぐいも。……あとはね、べんきょーしろーって、ラルにいわれてる」
なんとまあ……生徒会室では、ティールやフォースにあれこれ言われているが、家だと、そのとも、とやらに似たようなことを言っているようだ。
まあ、それはそれとして。
ツバサと同じくらい……もしくは、それ以上の素直な雫から飛び出す言葉はどれもあまり、よくない評価だ。
その「とも」という人、大丈夫なんだろうか。
「ともちんだもんなぁ……俺達が黙って待ってても来ないんじゃないかな。……しずちゃん、捜せそう?」
「あいっ! じゅーびょーでさがします!」
ウィルさんの言葉に雫がなぜか敬礼しながら答える。
「流石、雫さん。よろしくお願いします」
「あいっ!」
……雫が敬礼した意味がなんとなく分かった気がした。
ムーンさん、声色は優しいし、笑ってはいるけど、目だけはちっとも笑っていない。こう言ってはなんだが、怒った時のツバサみたいだった。
レオンも似たようなことを考えたのだろう。側にいるツバサをチラリと見て、再び、雫達の方を見ていた。
怒らせると怖い人種って、普段から優しい人なんだろうな。
雫は自分のポシェットからゴーグルを取り出して、装着すると、目の前に水のスクリーンをいくつか広げてみせる。
それを宣言通り、十秒程見つめたあと、パッとこちらを見上げた。
「みつけた! とも、ステージエリアでごはん、たべてるみたい!」
「ほーう? んじゃ、俺が迎え行ってこよ~かな」
「でも、ちかくにクラウ、いる。クラウにれんらくして、もってきてもらうね」
表現の仕方に引っ掛かりを覚えるけど……まあ、突っ込まんどこう。
クラウってのは、雫の相方……ハーピィの人、だっけか。
「クラちゃん? なんでまた、クラちゃんが近くにいるの?」
「……そう言えば、自宅から商品になりそうな物を持ってきて欲しいと頼んでました。タイミングよかったですね」
「あぁ、なるほど? じゃ、俺が行くよりクラちゃんの方が早いか」
そのクラウさん宛の連絡も終わったようで、雫はゴーグルをポシェットにしまうと、「おわった!」と満面の笑みを浮かべる。
「おつかれさん、しずちゃ~ん!」
「えへへ♪ あ、ウィルお兄ちゃん、おじかん!」
「ん? あら、もうそんな時間か……けど、もとちん、いないけど……むーくん、一人で大丈夫?」
……どうやら、ウィルさんが最初に言っていたお迎えの相手は雫っぽいな。
話から察するに、雫の代わりに店番をしてくれるのが、ともなんだろうけど……そのともは今、いない。
「大丈夫ですよ。あいつの居場所も分かっているし、しばらくすれば、クラウさんが連れてくると思いますから。……開演時間もありますし、そろそろここを離れた方がよいかと。ウィルさん、雫さんをお願いします」
「はいは~い。任された~♪」
「雫さん、僕の分まで、楽しんできてください。あと、応援してあげてくださいね」
「ん! わかった!」
開演時間? 応援……?
いまいち、三人の話についてけない俺達は、ただ話を聞くしかできなかった。
そんな様子に雫は不思議そうに首をかしげる
「ほあ……? ラルからきーてない?」
「聞くってラルさんから……何を?」
「ラル、げきにでるの。ステージエリアのほうだよ」
「「「劇!?」」」
……思わず、三人声を揃えて叫んでしまった。
なんだそれ、聞いてないが?
雫に続いて、ウィルさんも楽しそうに笑いながら、口を開いた。
「実はね~? その劇、かーくんも出るんだよね~♪ ほら、お兄ちゃんとしては? 可愛い弟の勇姿は見逃せないっしょ?」
「「フォースまで!?」」
「あ、あのフォースさんが……!?」
「俺がここに来た理由は、しずちゃんと劇を見る約束をしてたから。まあ、しずちゃんの保護者枠みたいなもんかな?」
な、なるほど……?
演者をするイメージが全くないフォースが、人目につく舞台に立つ経緯がさっぱり分からない。とはいえ、剣技大会の決勝戦にいたので、できないことは……いや、あれと劇を一緒にするのは違うか。
「皆が気になるなら、俺達と一緒に行く? 案内するよ~」
「! ラルさんの劇、観に行きたいです!」
「俺も俺も~♪ まあ、俺はあのフォースがどんな役を演じるのか気になるからなんだけど♪」
ウィルさんの言葉にツバサとレオンが同意する。ツバサは純粋にラルを見たいんだろうけど、レオンのそれは完全に好奇心なんだよなぁ……
いやまあ、二人が行くなら、俺も行くけどさ。他に行きたいところもねぇし。
「じゃあ、皆で行こっか」
「わーい! ツバサお姉ちゃんといっしょだ!」



~あとがき~
短いけど、きりがいいので!
適当な感じがすごぉい(笑)

次回、ツバサ一行、観劇に行く!

本当なら、灯やクラウとも、初めましてさせたかったんですが……タイミングが合わず! 今後、機会があればやりたいなぁ。

ではでは。